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「昭和元禄落語心中 助六再び篇(TVアニメ動画)」

総合得点
81.0
感想・評価
490
棚に入れた
2204
ランキング
429
★★★★☆ 4.0 (490)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.3
音楽
3.8
キャラ
4.0

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昭和元禄落語心中 助六再び篇の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

第1期に比べるとだいぶ完成度が落ちるけど、なお独自の見所がある作品です。

2016年1-3月に放送された第1期は、落語の世界を舞台とする独特の作風で随分面白かった記憶があるのですが、その丁度1年後に放送されたこの第2期は、視聴前の期待値が高くなりすぎていたこともあって、主にシナリオ面で些(いささ)か失望してしまいました。

その第1期の方は、個人的に3周コンプまでして、レビューもやたら長くなってしまいましたが、この第2期は、1周しただけで「もういいや」という気分になってしまい、このままだと内容を忘れていく一方なので、記憶に残っている範囲で簡単にレビューしておきます。


◆主なマイナス・ポイント

やっぱり

(1) シナリオに色々と{netabare}ヤクザ(※反社会的暴力集団){/netabare}が絡んでくる点と、
(2) あからさまな{netabare}精霊会議(というか幽霊会議){/netabare}をやっちゃった点。

・・・かな。
個々の回のシナリオは相変わらず見所が多いのだけど、個人的にはどうしても、この2点で全体シナリオには第1期ほどの高い点数は付けられません。

そして、それに加えて

(3) 第1期の大詰めで描かれた{netabare}「助六(信さん)とみよ吉の違(たが)え心中」が、本当は事実ではなくて、八雲(菊比古)が小夏を庇うためについた嘘だった{/netabare}・・・というエピソード(※第7話)を見たときに、何だか丁度自分が前作で一番驚嘆してしまったシーンについて、いきなり卓袱台(ちゃぶだい)をひっくり返された!みたいな残念な気持ちになったこと、
(4) 第1期のときのように、落語ネタに紛れて{netabare}歌舞伎の助六心中ネタ{/netabare}を用意周到に作中に忍び込ませておく、といった芸の細かさが、今回は見当たらないこと、

・・・も若干のマイナスとなりました。


◆逆にプラス・ポイント

落語の世界を舞台とする独特な作風・・・という点で、前作と変わらずやっぱり大きな視聴価値を有する作品と思っています。


《結論》取り敢えず第1期をお試し視聴してみて、もしそこでハマった人なら、その後日譚という位置づけで一回は視聴して損のない作品です(※つまり、第1期は強くお薦めできる作品ということ)。


◆制作スタッフ
{netabare}
原作コミック     雲田はるこ
監督         畠山守
シリーズ構成     熊谷純
キャラクターデザイン 細居美恵子
音楽         澁江夏奈
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各作品タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

====== 昭和元禄落語心中 -助六再び篇- (2017年1-3月) ======
{netabare}
第1話 ★ 与太の助六襲名披露、樋口先生(ひーさん)、落語界の死神、未練
第2話 ★ 与太(助六)のスランプ、二人会での失態、八雲師匠と樋口の再会
第3話 ★★ ヤクザとの因縁、与太の男気、父親、八雲師匠の「居残り」 ※あからさまなヤクザネタは流石に×
第4話 ★ 人気噺家助六、信乃助の成長、古典と新作落語、小夏の高座
第5話 ★ 師匠との親子会、「反魂香」、八雲人事不省(みよ吉・先代助六の幻影)
第6話 ☆ 与太の「居残り」、雨竹亭の建替え話、八雲意識回復
第7話 ★ 樋口と百合絵の縁、徳島の上映回(八雲師匠、先代助六)、心中事件の真相 ※卓袱台返し・・・
第8話 ★ 料亭やな島の一席(与太の人情もの(芝浜))、吉切組組長逮捕
第9話 ☆ 鈴ヶ森刑務所慰問会、八雲の一人落語、死神、雨竹亭炎上、未練
第10話 ☆ 小夏懐妊、与太と信之助の「のざらし」、八雲と小夏の和解、冥途の渡し
第11話 ★ ※ここで精霊会議!(シュールな展開で違和感強いが見所はある回)
第12話 ★ 八雲没後17年(小雪高校進学)、雨竹亭開席(五代目菊比古、初代小助六、九代目八雲) ※ラスト花川戸を歩く助六(与太)で締めは◎{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)8、☆(並回)3、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.1

OP 「今際(いまわ)の死神」(第2話、4-10話)
ED 「ひこばゆる」(第4-10話)

投稿 : 2018/08/23
閲覧 : 733
サンキュー:

19

Huître さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

Beyond words

I'd appreciated it that I had made for the rest of my entertainment...

投稿 : 2018/07/29
閲覧 : 211
サンキュー:

1

08261216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

おじいちゃんなのに色っぽい

原作既読。

1期の続きですが、
1期はとにかく、みよ吉が鬱陶しい。女々しい。

落語は凄い、菊比古色っぽいといった感じです。
作画も落語も凄い気合い入ってます。
なにより、原作より絵が綺麗!!!


2期は、おじいちゃんになった八雲。
おじいちゃんなのに、色っぽい。
落語も作画も1期と遜色なし。
落語が相変わらずわかりやすい。

あの世があったらあんな感じなのか?と
考えてしまいます。

結構良い作品で、2期で完結なので、時間ある方は一度見てほしい作品です。

投稿 : 2018/07/20
閲覧 : 236
サンキュー:

4

ネタバレ

まにわに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

落語で歩む芸能史

5話~7話: {netabare}
5話: {netabare}やや時間が前後するが、親子会に向けて期待と不安の文脈。
与太の落語は、我がないのではなく、我を秘めているのを、背の彫り物を仕上げることで表す。
とはいえ、我を出さなければ客に響かないというのもわかるので、それが試される場だったはずだが、答えを先送りにする展開。{/netabare}

居残りの下げ: {netabare}わからないので調べたが、わかりにくいのはわかりにくいらしい。
これを、どうなるかわからない八雲の容態に掛けたか。与太の落語の見通しにも掛かっているのか。
あるいは、今まさにおこわに掛けつつあるか。{/netabare}

7話: {netabare}打ち明け話を聞く資格という意味で、樋口がみよ吉を知っているのは大きい。与太が助六、松田が八雲、樋口がみよ吉というバランスはよくできている。
小夏にとっての芝浜もあったことになる。{/netabare}

{netabare}落語が楽しい。だから、やってる方が楽しくなければ、見てる方にも楽しさが伝わらない、とか言いそうなところ。反魂でいうと、魂を注いで魂で返ってくるみたいな。
 これが八雲だと、落語で返ってくるのが亡霊だから、何のために落語をしているのか逆接を生む。そこが問われる展開にもなっているが、前作を丸々使って謎なことに、答えを示すのは簡単ではない。{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2018/05/24
閲覧 : 242
サンキュー:

1

ネタバレ

daika さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ベテラン声優のすごさ

1期を見てからしばらくたってしまったが一気に見た。

落語は知らなかったがそれでも引き込まれる程すばらしいクオリティだった。話の内容は文学小説のようなドロドロした部分もあったがそれがまたよかった。助六(山寺さん)の芝浜はやはり感動的だった。

投稿 : 2018/05/23
閲覧 : 219
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

原作に無い噺のチョイスが憎い・・・

※原作も既読です。1期も大満足でした。☆評価は観終わるまで変えて無いです。

原作漫画
2013年度 文化庁メディア芸術祭 【漫画部門 優秀賞】
2014年度【講談社漫画賞】一般部門を受賞。 第1回受賞作品が「ブラックジャック」「キャンディキャンディ」と歴史のある賞
・・・と受賞されてる作品

1話のはじめ3分ほど使って1期のあらすじをザックリ落語調に語ってくれるわけですが・・・1期から見たほうがより楽しめると思います。

1期の感想にも書きましたが、アニメなど普通は話しの内容や表現を画として書いてくれるわけですが、このアニメは噺家の口の動きやら息使いなどを表現するので・・・・ここで噺と画とストーリーを同時に進行してる
ココで小難しく感じてしまうかなど、評価が分かれるのではないかと思います。

本など読んでると映像が浮かんだり台詞の声が自分の最良の配役で頭のなかで再生される方などはより楽しめると思います。(出川「やばいよやばいよ」・・・これ読んで出川さんで再生されれば楽しめる方だと)

間の取り方はアニメの画に縛られるためどうしても噺家さんと比べるとあれですが・・・しかし上手いと思います。声優さんが豪華!自分ごときが痴がましいですが上手いです。大御所声優陣のガチンコの熱演を聞くだけでも価値があると思います。

1話の落語 八雲【つるつる】助六(与太郎)【なめる】小唄【奴さん】
{netabare} 今回の原作に無い噺は助六【なめる】でした。
この噺はお調子者の男が芝居見物に潜り込み、そこで知り合った女性と色っぽい事にと・・・実は怪談噺?と珍しい噺
八雲のやった【つるつる】は原作にあるのですが、こちらもお調子者の太鼓持ちの噺と落語好きには憎い演出

元々滑稽噺だった【つるつる】を「桂文楽」が幇間(酒の席であるじに芸やご機嫌取りする職業)の悲哀など付け足し十八番にした。
この「桂文楽」演出の【つるつる】や【愛宕山】に登場する旦那さんは実在する方がモデル

【つるつる】は悲哀色を全面に出した「桂文楽」、滑稽色を濃くした「古今亭志ん生」なんて同じ噺でも演出の違う噺が楽しめる。

原作者の雲田はるこさんは明言して無いのですが、八雲(八代目桂文楽)助六(五代目古今亭志ん生)与太郎(三代目古今亭志ん朝)なんて噂も・・・
~追記 【なめる】原作にありました・・・構成が原作と若干違うため見落としてました。~
{/netabare}
2話の落語 助六(与太郎)【黄金餅】【鮑のし】八雲【柳の雨(端唄)】【あくび指南】兄さん【笠碁】助六(与太郎)【錦の袈裟】【かっぽれ】

投稿 : 2018/04/21
閲覧 : 308
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

夜通しみてしまう

日本の伝統芸能である落語の噺家を取り上げた人間ドラマです。
語り手は稀代の天才噺家で、その一生を描いています。
題材的に堅苦しいイメージがあり、ちょっとでも興味を持ち合わせていなければ観なかったことでしょう。しかし、見始めてしまえば、難アリ苦アリの人間ドラマにすっとのめり込んでしまいます。
声優が落語に詳しい演技派の方ばかりだし、シックなBGMもイメージとぴったりなので、音だけ聞いていてもかなり世界観に浸れるのですが、ふとした仕草や表情がその良さを何倍にも引き上げます。
翌日が休日でもないのに夜明けになるまで見続けてしまったのは久しぶりでした。

物語のことを語ると八代目有楽亭八雲の保護者としての決意と落語に対するストイックさがカッコいいです。どの世界でもそうですが、何かに熱心に打ち込む姿は惹かれるところがあります。物語の世界だと大抵そういう人は敵の大将にいることが多いのですが、師匠であり、友人であり、親であり、想い人であり、その人を取り囲む複雑な人間関係があるから、一方的でない不完全な魅力を生んでいると感じます。

そして、この作品を語る上で外せない登場人物がもう一人おります。
八代目八雲が伝統を極めるものであれば、弟子の与太郎は伝統を昇華させる者でありました。師匠の八代目八雲とは真逆のタイプですが落語に対しての真面目さは良く描かれていました。特に師匠をたてて敬う姿勢は尊敬したくなるほどの清々しさでした。
ただ与太郎には、思うところもあり、父親や旦那としての責任があまり描かれず、人間臭さに乏しい気がしています。
家族を顧みなければ、それはそれで人間臭さも出てくるというものですが、この人の場合は、あまりに許され過ぎている感じがします。
八代目八雲を主人公に建てるためでしょうか。
少々の違和感は残りましたが、それはこの作品の完成度があまりに高いので、そういった些細な事が気になったのでしょう。

投稿 : 2018/03/25
閲覧 : 250
サンキュー:

20

ネタバレ

serius さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ただただ、この作品に出会えて良かったと思える。

遂に観終わってしまいました。。。

現代に近づいたせいか、一期より大分見やすくなった印象で、絵も色が多くなったなぁって思いました笑

前作とは、落語界を取り巻く環境も変わり、また新鮮な気持ちで視聴することが出来ました。なんか別作品を観てるような気持にもなったけど笑


このレビューを書くまで、作品を振り返りながらあれやこれやと思いを巡らせて、落語心中のあらゆることに自分なりの確固たる解釈を見つけようとしたんですけどね。
自分の頭じゃ理解しきれなくて。

ただ、この作品を観て感じたのは、私達が生きている現実世界で抱く感情に凄く似ているということですかね。

やりきれないこと、どうしようもないこと、いくら考えても答えが見つからないこと。
他人の秘密なんて知らなくて当たり前だし、本人にしか分かるわけない。

多くのアニメや漫画では、登場人物の心情なんかはモノローグで大体説明されるし、理解できてるのが当たり前みたいなところあるけど。

その中にあって、落語心中はモノローグでさえはっきりとした心情は描かれることが少ない。情報量がリアルに近いというかね。

だから、本当に自分のことのように八雲、小夏、与太郎のことを考えてしまったんだけど、結局わかんなかったです。

でも、ずっと考えを巡らせることができることがこの作品の魅力でもあると思うし、恐らく何回も観返すことになるんだと思います。

今思ったことなんだけど、true tears観てた時もこんな感じだったなぁ笑
心理描写読み取るのが難しくて、すごいモヤモヤするんだけどね。すごく好きな作品です。

{netabare}「じゃあ、あたしがいなけりゃそんなに苦しまなかった?」「お前さんのおかげで後悔してる暇なんざなかったよ。」
「私のこと見捨てないで育ててくれてありがとう。」
「あいよ。」
一番好きなシーンです。{/netabare}

内容について
{netabare}
とりあえず小夏が多く観れて満足。
一番の衝撃は、7話で間違いないですね。
まさか助六とみよ吉の心中シーンがまるっきり作り話だったとは。
唖然としましたね。八雲がどれだけ辛かったことか。
そして、小夏にはっきり真相を伝えてこなかったことに合点がいきました。
そりゃ伝えられるわけない。
でも、一層小夏には八雲のことをわかってやってほしいと思いました。
それだけに10話の八雲と小夏のシーンにはグッとくるものがありましたね~。
僕にとってはこのシーンが全てです。
父親問題もあるけど、正直この場面に比べたら取るに足らない。
一期の1話から待ち望んでたから。
それが、7話を経てより複雑な状況であることが分かってどうなるかなと思ってたけど。
お互いに大切に想ってた。
結局、僕の中では八雲と小夏、この2人が一番だったし、幸せになってほしかったんだなって思いました。
レビューもほとんどこの2人についてしか書いてないしね笑
{/netabare}






小夏問題 
{netabare}
前作ではみよ吉問題だったんですが、今回は小夏です。
この親子は色々とやってくれますね笑

父親問題ね。本当はあまり書きたくなかったけど、、、
本当に野暮っていうか、10話の縁側のシーンが全てを語ってるだろと思うんですけどね。

でも最終話でそれについて触れることは期待してて、その通りになったんですけど。

観返せば観返すほど分からなくなるんだけど、とりあえずの解釈として。

僕の考えだと、ほぼ父親は八雲で間違いないのかなって思います。
もし違っていても、親分の可能性はゼロに近い気がしますね。

3話で親分疑惑が浮上しますが、親分と小夏、小夏と女将との会話や雰囲気から、この時点で親分ではないのかなって思いました。

それと同時に八雲である可能性もほとんど考えてなかったですね。

疑い始めたのは、8話での八雲と親分との会話ですね。
親分には恩がある。口が堅いのが取り柄。
つまり、その恩は八雲の秘密を黙っていてくれている。
普通、自分の秘密を話さないのに口が堅いなんて言わないので、やはり親分説は消える。
この時点で、1%くらいの、ほんとに頭の片隅に置いてた八雲説が30%くらいまで浮上しました。

ただね、親分じゃなかったら嬉しいなくらいでしたよ。最終話観るまでは。

実際、10話の小夏が甘えるシーンは普通に微笑ましく観てたしね。
どちらかというと、助六とみよ吉の心中の真相を小夏が知ることになるのか、それによって八雲に感謝するシーンなんかが観れればいいなってそっちの方が気になってたから。

まあ、真相を知らずとも、八雲と小夏が分かり合ってたことが理解できたし、やっとお互いに素直になれる場面が訪れて大満足でした。

小夏が弟子にしてくださいって言うシーンなんかは、前作の1話との対比でどれだけ心許してるか分かる場面だしね。

で、最終話だけど、あの感じじゃ八雲って言ってるようなもんだよね。
信之助の顔とかもそうだけど、なにより八雲の落語を好いてることがさ、小夏が助六の落語を好いてるのと重なる。
父親の落語が好きっていう共通点がね。

八雲が父親だと解釈出来たときは、素直に嬉しかった。
でも、そうなると確かにそう思わせる小夏との描写もあるんだけど、引っかかるところも多々ある。

最終回にして、考えることを増やすな!ってもう参ったよね。
一体何通りの見方をすれば、真実が分かるのかってね。

まあ、ホントに親分の言う通り、過ぎたことなんだろう。
ここまで考えてみて、本当に余計な詮索だなっておもった。
{/netabare}






各話 メモ
{netabare}
一話

まず作画良くなってるなぁw
全く新しい話になったみたい
時代が変わったからか
案外小夏があっさり承諾した
八雲のおっさんこじらせてるなぁ
なんか前作のイメージとかなり違う
主人公が変わるとこうも雰囲気変わるのか
菊比古は辛気臭かったからなぁ
でもずっと落語を磨いてきて、圧倒的な存在になってる
恐らく先代は超えてるだろう
弟子断られた学生が出てくるとは
助六とみよきちは心中したけど、八雲はまだしてない
これからするつもりだったらしい
八雲の名を継いで落語と一緒に終わらせるって言ってたな確か
それを与太郎がさせない
新しい落語をつくる
落語のために落語をやる

二話

無事共同生活始めたらしい
でも与太郎のヤクザとしての過去がニュースで取り上げられ環境悪し
客の服装で時代の移り変わりを感じる
小夏が寝てるときが可愛かった。
落語のレベル落ちたなぁ
与太郎もまだまだっぽい
つまらないと思われる落語もちゃんと流すんだなぁ
ある意味このアニメはなんでもできるというか許されてる気がする
なんかあの元学生やばい
八雲はやばいやつによく絡まれるなぁ
小夏もなんだかやばい
赤ん坊の夫のとこかな
八雲は何か知ってるみたいだけど

三話

小夏とヤクザが通じてるのがよくわからん
ヤクザとの間に産んだ子なのか
前作の一話を見直す必要がありそうだ
なんか小夏は普通に生きてほしいな
最後の八雲のやつ凄かったなぁ
助六のやつ思いだした

4話

恐らく5年ほど過ぎてるよね
真太郎が幼稚園生
与太郎は人気者、テレビにも出演中
ほぼ現代といっていい
小夏が三味線弾いてるのいいなぁ
八雲は威厳たっぷり
子供の前で色物をする自由っぷり
相変わらずあのじじいうぜえ
てか声が若すぎだよ関さん
落語会なるものが幼稚園で開かれた
小夏が寿限無を披露することになる
めっちゃ感激
でももうやらないらしい
なんか二期になってずいぶん見やすいアニメになったなぁ
前回でヤクザ問題は解決したらしい
てか電車乗ってる時の小夏かわゆい{/netabare}

投稿 : 2018/02/28
閲覧 : 334
サンキュー:

17

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過去と今、未来を繋ぐ落語という物語

原作未読。1期から視聴。アニメーション制作はスタジオディーン。

 物語の舞台は過去から現代へ。与太郎も真打に昇進し、3代目有楽亭助六その後9代目有楽亭八雲を襲名する。小夏の子・信之助を巡る騒動でも男気を見せ、与太郎にしかできない落語を確立するなど、人間・落語家としても大きく成長。一方の8代目八雲は高座で倒れてからは塞ぎこむことも多くなり、落語からの引退と心中の意をますます強くする。一方で松田の口から、八雲が与太郎と小夏に語った2代目助六とみよ吉の最期に関する本当の事実も明らかになる。その後八雲があの世で助六らと再会し、時代は現代へ。八雲と心中されるはずの落語は今もなお残り、八雲や助六の血は受け継がれ、新たな落語の時代の到来を感じさせるのだった。

 2期の見どころとしては与太郎の成長と小夏との夫婦生活、また落語家としての彼の落語観の確立と、落語の境地に至るまでの丁寧な心理描写。一方で落語と共に全てを一人で墓場までもっていこうとした八雲の未練と、助六とみよ吉の死の真相、あの世での3人の邂逅といったあたりだろうか。
 1期より1話少ないが、これまで同様全ての要素のクオリティーが高く、見終わった後の余韻とどこか心地いい疲労感がなんとも言えない魅力だと思う。特に2期での与太郎役の関さんのお芝居やセリフは作品を象徴する重要なシーンも多く、改めて素晴らしい役者さんであると感じた。また音楽も相変わらず素晴らしくEDをはじめ、ジャズを基調としたしっとりとした音楽で、物語を魅力的に彩っている。

 一点気になった点といえば、最終話で示唆される信之助の父を巡る会話か。個人的にはやや無粋だった感は否めない。とはいえ落語について語る最後の場面の9代目有楽亭八雲の言葉。「こんないいもんがなくなるわけねーべ!」昭和という激動の時代を落語と共に生きた全ての人間と、これからも彼らの思いを受け継いでいく者たちの願いを感じ、思わず胸が熱くなった。

視聴日 18/1/20

投稿 : 2018/02/05
閲覧 : 229
サンキュー:

8

たぬきち さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

落語が好きになる。

ベテラン声優の凄さが今一度わかる作品。
1期は、山寺宏一と石田彰の凄さ
2期は、関智一の凄さ
が凄く伝わりました。
落語にちょっとでも興味のある方は、是非観てください。
物事を極めることは素晴らしいと感じる作品でした。

投稿 : 2017/12/07
閲覧 : 284
サンキュー:

1

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

第1期があればこその、助六再び篇だけど、現実の落語界とはちょっと違っていて、でもだからこそ、それでいい、

そんな気持ちにさせてくれる良策でした。
落語界を描いた実写映画は、昨今の落語ブームに乗っかって結構あったけれど、
しっかり落語を描いたアニメ作品がようやく出てきた、そんな感じでした。

で、この第2期では、第1期でタメた因縁を全部きれいに回収して、いいおはなしにまとめてくれて後味よく。
1期で圧倒的な存在感をはなっていた「みよ吉」に劣らず、小夏もいい感じの女っぷりで。

八代目が、落語界の因習と古典落語の幻影に囚われている様と、
与太がしっかりと落語と向き合ったうえで自分を探している様の対比が、
しっかりと描き分けられていて。


落語は声芸ではないんで、そこをしっかり演じてくれた声優陣もなかなかだった。
現実の落語界には、落協も芸協にも、声芸やら声帯模写まがいの声真似やらで高座をごまかす有名落語家もいっぱいいて、
そういう高座にあたる度にうんざりさせられることも多いんだが、
石田さんも関さんもそういう安易なことはしないでくれて、ホントによかった。
ただし、落語の上手さは1期の山寺さんがアタマひとつ抜きん出ていたかな。

落語と落語家の色とか艶とか愛でるのに最適な作品でした。

投稿 : 2017/10/06
閲覧 : 261
サンキュー:

17

kameko さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

こんなにも2期が素晴らしいアニメは初めて!

落語のことはよくわからない、でも面白い。そんな1期だったのに、2期を見れば見進むほど、1期を思い出して涙腺が緩む。
つまらない一瞬なんてないほどに細かく描かれているのに、見ていて全く疲れない。
悲しいはずの場面でも、すごく心が暖かくて幸せな気持ちにさせてくれるアニメ。
落語のお話なのに、誰かが誰かを想い、愛した証がたくさん描かれているアニメでした。

投稿 : 2017/08/30
閲覧 : 247
サンキュー:

6

ネタバレ

ゆか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

自分の涙腺を疑う。。

一期は信じられないぐらい泣いた。
二期目はタイトルからすでにざわざわする。
正直観るのが怖くてずっと後回しにしたました。

所々に散らばる昔の思い出と後日譚。
その描写がされるだけで蘇る記憶。
ほら、もう泣いてる。

相変わらずこの作品だけは泣き始めたらもう涙が止まらない。
言葉が世界が全部綺麗で儚いの。
可憐で優雅で浅ましくて人生そのもの。

そんな価値観を感じちゃうからほんの少しの幸せが、歪みが愛しいの。
悲しさや美しさが切ないの。
だから一言にたくさんの意味を感じてまた泣いちゃう。

涙腺壊れたかな?って泣きながら思うぐらい。
四国の話の回想の所なんてマジやばかった。
フィルムから若い頃の菊比古さんが映っただけで四国での出来事や
迎えに行くまでの事、助六さんが落語をやめてしまった事
その後に起きる助六さんの出来事など全部思い出してずっと泣いてた。

いい終わり方だと思う。
純粋に笑いながら幸せそうな八雲師匠。
ちょっと急展開だったけどやっと解放されたように穏やかになれたんだから。
本当この作品はヤバすぎ。
もう本当に好き。
昭和っていいなって思う。

投稿 : 2017/08/10
閲覧 : 221
サンキュー:

4

ギャザード さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

名作

1作目にたがわず、登場人物の喜怒哀楽が非常に良い!声もマッチしてる。女性の描きかたが綺麗すきる。後世に伝えたい名作です。納得いかないのは・・・父親。

投稿 : 2017/07/27
閲覧 : 192
サンキュー:

1

ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

落語ヒューマンドラマ:現代編

昭和元禄落語心中、その2期。
{netabare}
1期が菊比古が八代目八雲を襲名するまでの過去編であるならば、本作はその弟子である与太郎が九代目を襲名するまでの現代編とでも言える作品。

作画は1期同様安定しており、声優の演技も素晴らしい。
1期はリアリティのあるドラマ仕立てだったが、本作は「あの世」や「死神」等のファンタジックな要素を表現していて、アニメであることに意味があったようにも感じた。

しかしストーリー的には1期のほうが好きだった。本作は時の流れが早いのもあって、ぶつ切りな感じというか、ダイジェストっぽさを感じた。

それでも助六とみよ吉の死の真相が明らかになるシーンは胸が熱くなったし、与太郎が助六となって芝浜を演じるとこなんかも感動した。

また、1期を見てもタイトルの落語心中の意味が良く分からなかったのだけど、2期を見ると八雲が落語とともに心中しようとしてたことが分かって腑に落ちた。

ラスト、小夏の長男の父親が八雲なのかもって思わせて終えるけど、もしそうならなんか気持ち悪い感じがして、まだそこは親分で良かったんじゃないかなーと思った。

あと、松田さんが長生き過ぎておもしろかった。
{/netabare}

投稿 : 2017/06/04
閲覧 : 312
サンキュー:

6

ネタバレ

ごはんちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

物語はあっさりだった

物語としては、あっさりしたものでもっと
どろどろひと悶着(一期がかなりどろどろしていたから)
あるのかなあと思ったら、そういったものはなく
すんなりとストーリーが進んでいくので
興奮というものはなかった。
だけど、声優さんの演技が素晴らしく
聞きほれるものばかりだった。
これが漫画だったら多分はまって読まないであろうと思う。
けど、映像だからこそ、引きこまれるものがありました。

でも、時間があって、暇だなと思う時ぐらいにしか
見ないかなあ…と思いました。

なので、物語は星3つ、他、作画、音楽、声優さんは
本当に素晴らしいです。

投稿 : 2017/06/04
閲覧 : 215
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

落語と心中するとは?

与太が一人前になっていく。

師匠は噺家としての技術を持ったまま、表舞台を去りたいと考えている。

落語という芸能を深く愛しているが、あるべき形を崩してまで、後世に残そうとするのは粋でないと考えている。

生きるというのは状況に合わせて変わっていくことだ。これを良しとしない師匠。

それを引き起こしたのは助六の不遇と、その死による影響が大きいと思う。

助六という天才を受け入れなかった 落語 という芸能組織に対する復讐ともとれる。

その復讐の仕方は、磨いた芸を墓まで持っていくこと、つまり落語心中だ。

一方、与太は良い意味で何も考えていない。喋ったら気持ちいいだろ。だから落語をやってると、シンプルで力強く、そして気負いがない。

落語の魅力とは何か。単純な笑いの量で言えば漫才より劣る。スピードも遅い。

共感を観客にもたらす芸能で、気負いなくできる。なんせ喋るだけ。

もちろん噺家は血の滲むような努力と才能が必要だが。基本はどこでも、誰でもできる。そんなところだろうか。

投稿 : 2017/05/10
閲覧 : 198
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↙→↘↓↙←↘+BC さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

一作目より圧倒的良さ

あの無茶苦茶な死からよく立て直したと思った
すごく面白い仕上がりだった

投稿 : 2017/05/08
閲覧 : 223
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1

kochan さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

一期が菊比古(八雲)、2代目助六、みよきちの物語。
そして二期は八雲、3代目助六(与太郎)、小夏の物語。
一期ほどではないものの、2期も名作。
特にある衝撃をもって丁寧に描かれた小夏と八雲の関係には感慨をおぼえる。

投稿 : 2017/05/08
閲覧 : 236
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

シリアスの見せ方は流石落語心中ですね

あらすじ
{netabare}八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?(TVアニメ動画『昭和元禄落語心中 助六再び篇』のwikipedia・公式サイト等参照){/netabare}

2016年冬に1期が放送されてましたので1年ぶりの続編になりましたが個人的に正直期待値が高すぎました、1期が本当に面白い作品でしたので楽しみにしてたアニメです。

前回の物語が師匠の話でしたが今回は弟子と師匠の話だと思います。個人的に5話辺りからの師匠のシリアスな展開が流石落語心中だと思います。カットやキャラクターの顔の表情や照明の灯りそれから声優さんの演技全てよかったです落語心中の世界に一気に引き込まれました。最終回前の師匠がたどり着いた場所での助六の落語山寺さんは本当に天才ですねお見事の一言です師匠の行き着いた場所もまた落語心中らしいです
ただ、どうしても一期と比べると大きく話が動くシーンや派手なシーンがあまり無かったのでそういったところで1期に比べるとみたいな所は正直ありました。1期はテレビに引っ付くぐらいでしたが2期はどちらかというとのんびりみてるのがよかったです。

点数 87点

投稿 : 2017/05/05
閲覧 : 210
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Acur@D さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

多くを語らない心理描写と後半嵐の様に舞い上がるカタルシス

1期は時代背景説明、この2期目で物語を昇華させていくのでしょうか?
現時点で7話まで鑑賞。7話は泣きまくりましたw
落語をいう世界には全く興味は無かったのですが、正直落語に興味無くても楽しめる作品です。
落語の世界、しくみなど知らない方が多いと思いますが丁寧にストーリー上で描写されてますのですんなり物語に溶け込めると思います。そして主人公と周りの登場人物、それに対する師匠の葛藤は、普通に考えれば衝突しそうな事柄を竜巻の様に上手くまとめ上げて感動に持っていく感じで、自分は楽しんで観てます。
なつかしさ、せつなさ、やさしさ、そして達成感に飢えてると感じる人は是非観てほしいと思います、特に昭和の香りが好きな方は一期から是非w

8話まで視聴完了
{netabare} 一貫して落語と共に朽ちていくのを望んでいた八雲師匠がブレた?
前半、お世話になった組長の為に刑務所内で落語を披露するがそれがまたナイスチョイスな落語で服役者の涙と更生意欲を爆発させるシーンで泣いちゃいました。後半、望み通り堕ちていく八雲師匠の落語が披露されていくのですが、その後の二代目助六(幻影)との絡みで貫いてたと思われる「落語と心中」という望みが反転されるような描写で終わります。
そして、そんな複雑な心持ちで迎えるEDがまたなんとも心地良かった。
「うぉぉぉおお!」という感動はありませんが、大人のアニメだなと再確認w{/netabare}

10話まで視聴完了
透き通った人間関係が紡ぎだす人生ドラマに絶大なカタルシスを感じながら現実でのストレスを発散させてくれるアニメだと感じます。自分がちょっと古臭い感性なのかもしれませんが、9,10話を観て、(元々泣きやすいってのはありますがw)かなり泣きまくってスッキリしましたw
{netabare}10話での与太の子供妊娠告知なんてもう「待ってました!」というかそうこなくっちゃという感動を覚えたり、小夏さんが八雲師匠に甘えるシーンや弟子入り志願する所は号泣でした。毎回泣きまくりでこの先どうなるの?って感じですが、これからも楽しみに視聴していきたいと思います。{/netabare}

投稿 : 2017/04/26
閲覧 : 174
サンキュー:

9

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TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

落語と人情とドロドロと…

この作品は一期二期と会心の一撃を受けた感じですね。かなり良い意味で!落語は前々から気になってて石田彰さんや関智一さんや山寺さんの落語も自然に入ってきました。
個人的には歌丸さんの落語を生で聞いてみたいんですがこの前入院されて聞けなくなってしまいましたからね。残念。

話がそれました。
この作品は人間臭さと昭和の力強く生きるところが凄く出てますね。戦後、発展していく日本で娯楽として落語がどうやって生き抜いていくか…
新しい物を取り入れようと助六(変わる落語)。お師匠達が作り上げたものを壊したくない菊比古(変わらない落語)(後に八雲)。
違うようで違わない、根底はどちらも落語が好きだというジレンマ。この二人は本当に良い組み合わせだったと思います。

菊比古が八代目八雲になり与太郎を弟子にとってからも面白かったですね。
与太郎に助六の名前を継がせた時には八雲さんはどーゆー心境だったかなぁ。のぼりに八雲と助六が並んでたってた時はちょっと嬉しかったな。

スピードを求める世の中だけどゆっくり噺を聞く…
そんな余裕のある心を持ちたいものです。
寄席なども少なくなって日本の芸も減ってしまい寂しいものですね。テレビでもトーク番組でも雛壇は大抵同じメンツ。失敗出来ないのは分かりますがそれではつまらなくなり飽きられるのも自明の理です。
ある意味助六と菊比古の二人の話は今現代の芸事にもあてはまるのかもしれませんね。

個人的には小夏の子供、信之助は誰との子なんでしょうね?小雪は助六と小夏の子だと分かってるんですが。
いやまぁ、大体分かってるんですが…うん。これも言ってはいけない事でしょう。
八代目八雲を石田彰さんが演じました。本当に聴いていて心地よくなりました。声優という仕事もここまで来ると『日本の芸』になるかもしれませんね。
関智一さんも落語協会に行って練習していたらしいですし本当にプロですね!

投稿 : 2017/04/23
閲覧 : 226
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6

marutomo さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

素晴らしい

とにかく演技が素晴らしい。もはや聴いてるだけでも最高。
石田彰大好き

投稿 : 2017/04/23
閲覧 : 184
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4

こうもり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

素晴らしい文化アニメ

各登場人物のセリフ、何気ない一言だと思うのですがどうも全てが深く感じますこの作品。
芸術的というか文化的で八代目八雲なんて文化人の極みみたいな人ですごい好きです。他を寄せつけないが決して突き放さない、孤高の文化人もやはり人と関わっていたいのでしょう。

落語というフィルターを通して描かれる人間模様が一番の見所だと思います
タイトルでスルーしてしまう人もいるかもしれませんが、多くの人に見てもらいたいですね。

こうゆう作品を見た後にノリの軽いラブコメアニメ(好物なんですけど)を見ると形容し難い背徳感を抱きます(笑

※こちら二期なので一期視聴必須

投稿 : 2017/04/23
閲覧 : 156
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4

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

筆舌に尽くしがたい名作

☆物語&感想☆

近年稀に見る素晴らしい作品に出会えた2017年冬アニメの中でも、感想を書くのが遅くなった。
と言うより、最終話を観終えてから暫く書けなかった、というのが正直なところ。
(因みにこの文章を書くまでに、合計4回は通して鑑賞している)
今でもこの作品について、作品に相応しくない浅い文章しか書けない自分の能力では、
この作品の魅力や深みをどうやっても伝え切れない、というのが歯痒くて仕方がない。。
いっそのこと、書くのは辞めておこう...と思っていたのだが、
やはり、一人でも多くの人にこの素晴らしい作品を知ってもらいたいと思って、駄文ながらも思ったことを書いている。
独りよがり的な文章になってしまったが、思いが強すぎる作品ゆえご容赦願いたい。

あれほど素晴らしい1期があっての2期、視聴には本当に大きな期待を寄せていた。
と同時に、果たしてあの1期を越えることが出来るのか?という大きな不安も抱えていた。
しかし、その考えは誤りだった。
1期と2期、分割されてはいるものの、それは便宜上のもので物語としては何も分かれていない。
「あにこれ」でも別々に分けられているが、この作品を評価するにあたっては、
1期、2期という観方では推し量れない。
分割2クール、あくまでも継続した一つの物語、という捉え方をして観ないとまず評価自体が出来ない。

そういう観方をしていなかった当初は、2期は1期に比べてかなりシリアス&重くて地味な印象を持っていた。
作品としての面白さや楽しさ、という面でも1期には劣るんじゃないか、とも感じていた。
ある意味それは正しいとも思えるが、作品をしっかりと観ていくと、この作品の本質は2期に有るということが解る。
そして、それは1期を踏まえていないと理解できないものだ。
なので、そもそも1期と2期を比べること自体が間違っていた。

シリアスで重い場面が多くなったのは、1期があんな終わり方をしたのだから、当然といえば当然。
八雲、小夏、与太郎、三者の抱えているものを、観ている側が事前に踏まえて鑑賞に臨まなければいけない。
これから観る方は1期から観直す事ができるなら、それに越したことはないと思う。

物語の内容的に、心躍るような展開は少なくなったが、人間の業と因果、宿命、因縁、運命を描いた1期から、
2期は更に作品としての重みと深みが増しており、視聴者も半端な気持ちで向き合ってはいけないレベルになった。
キャラクターの一言一言に込められた「深すぎる思い」を慮って受け止めなければ、
到底この作品の良さなど理解できない。
そして、本気で向き合った視聴者は、この作品の一話一話の体感が短く感じ、
毎話もうエンド・クレジット?と時間の経過を早く感じたことだろう。

一見2期は地味なように思えるが、実は各話に名台詞、名シーンとも言える見せ場が必ずあり、
毎回のように涙を誘われる。EDへの引きの良さも1期同様に溜息の出る仕上がりだ。
振り返れば最初の1話で、既にこの作品が近年稀に見る傑作になるというのは充分に確信できた。
それほど、1話にはこの作品で原作者が描きたかったこと、落語への思いが込められている事が解る。
更に1期から通して振り返ってみても、2期の最終話まで1話たりとも中だるみせず、
全く無駄のない物語だということが解る。

是非作品を観て実際に感じてもらいたいので、内容には具体的にはあまり触れたくないのだが...
2期では1期の因果、宿命、因縁、運命、人間の業、それに加えて様々な形の「深すぎる愛」が描かれている。
簡単に言ってしまえば、師弟の愛、夫婦の愛、親子の愛、芸への愛、そして原作者自身の落語への愛...
また、その愛情表現が決して直接的な台詞で相手に伝えるのではない、という所が実に奥ゆかしい。
人間誰でも人に言えないこと、言いたくないことなんて生きていれば一つや二つはあるもの。。
この作品では敢えて言わないことが、相手への最大限の優しさであり、愛なのだ。

八雲の小夏への思い、愛情は最後まで面と向かって口に出すことはなくとも、
彼が背負って生きてきたものの重さははかり知れず想像を絶するもので、到底涙無しには観れない。
そして、恨み辛みを超え真に繋がり合えた矢先に八雲は...なんと人生の儚いことか。。

しかしながら八雲が可哀想、不幸な人生を送った、と考えるのは見当違いだ。
終盤11話12話の展開を観れば、「あの日」から落語と心中することを本懐とし生きてきたものの、
実際は捨てきれない未練、葛藤とともに生きてきた「結果」が実に巧く描かれている。
これが本当の人間らしさ、というものだろう。10話で八雲が小夏に対して最後に語った言葉がとても印象的だ。
八雲は落語と心中できたのか?与太郎と交わした3つの約束はどうなったのか?
是非ともその結末を確かめてみて欲しい。

主人公八雲に関して少しだけ触れてみたものの、
助六、小夏、みよ吉、松田さん...登場人物それぞれの思いを書いているとキリがない。
やはり文章では伝えきれないと思う。
移りゆく時代の中での落語という存在、師匠が弟子に繋いでいく名跡など、
キャラ以外の落語そのものの描かれ方だけでも、深すぎて全く書ける自信がない。
結局はとにかく観て感じてもらうしか無い、という事になるので、
ちゃんとしたレビューになっていないのは申し訳ないと思うのだが笑

誰もが気になるだろう、一つ大きな謎(信乃助の父親の件)は残されたが、
作家の先生の妄言に小夏が明確に否定しておらず、慎之介の姿が在りし日の菊比古を思わせるのが、
何とも夢のある話だが、観る者の想像(妄想)に任せる、というのは決して悪くないと思う。
(普通に考えるとあり得ないとは思うが、あれほど似ていると妄想してしまいたくもなる笑)
小夏もまた言わずに墓場まで持っていくというのは、彼女の愛に溢れた優しさ、粋な計らいではないか。

☆声優☆

石田彰の演技は1期の時点でも凄かったのに、2期ではより深みを増し、
もはや彼自身が演じた八雲同様に、名人芸とも言えるレベルに達している。
落語の場面だけでも凄すぎるのだが、年老いて枯れてゆく八雲という人物を見事に演じきっていて圧巻。
アニメの歴史上でも間違いなく語り継がれていく名演だろう。

1期では出番の少なかった関智一演じる与太郎改め3代目助六の落語も、
八雲、先代助六両方をリスペクトした素晴らしいものを見せてくれた。
自分の落語を見つけるまでの苦悩の過程、迷走する落語から自分の型を見つけた後まで、よく区別して演じられている。
8話の先代助六をコピーした芝浜には涙。。
そして最終話の八雲への手向けとして演じた死神では、最後にあんなオチまで。

小林ゆうは女性声優としては個性的過ぎる低音ハスキーボイスで、
作品によってはイロモノ的な役回りをこなしているが、それは演じる役どころが幅広いということであり、
むしろこの作品を観て、やはり演技派の声優であることを再認識した。
自身が取り組んでいる落語の実力を見事に発揮してみせた4話はとても感慨深く、
また、年月を経た熟女の演技では更にトーンを落とし懐の深さを示してみせた。
一つの作品の中で、幼女から熟女まで演じるというのは、実力の無い声優が到底演じれるべくもない。

2期で出てきた小松未可子も得意のショタ声を遺憾なく発揮しており、納得の配役。
アニメではなかなか聞くことの出来ない、本物の京都弁を操る遊佐浩二を選んだのもまた心憎い。
また、1期に比べ出番が少なく寂しく思っていた、山寺宏一と林原めぐみも、
11話ではじっくりと堪能させてもらった。
山ちゃんの演技、存在感、台詞の説得力は実力派揃いの声優の中でも、やはり抜きん出ていて惚れ惚れする。

この作品は1話毎にかなりの年月が過ぎていたりするのだが、
声優がその過ぎゆく年月に合わせて声のトーンを実に上手く演じ分けている。(石田彰が特に凄すぎる笑)
落語シーンばかりに目が行きがちだが、主要キャラ以外も含め、
やはり基本的な演技自体が素晴らしく文句の付けようがない。

唯でさえ実力のある声優が、それこそ一生懸命に何度も何度も繰り返し練習したのだろうな、
というのがしみじみと良く判る。
ここまで声優の努力と本気を窺い知れる作品は、今後もそう簡単には出てこないかも知れない。
多くの声優にとってもバイブル的な作品になったのではないだろうか。

☆キャラ☆

1期でも同様のことを書いていると思うが、
キャラクターの価値というものは、声優の演技と台詞の質によって決まってくると思っている。
優れた演技、深みのある台詞が観るものの心を動かすというのは、この作品を観れば明らかだ。
そして、各キャラクターの抱える思い、これが深すぎて駄文しか書けない自分には言葉で言い表すことが出来ない。
原作者の人間描写力と細やかさに、ただただ感嘆するばかりだ。

メインの人物ではないものの、2期で登場する作家の先生(1期で弟子入りを断られた人物)が、
物語上でかなり重要な役割を果たしている。弟子入りの場面だけでなく、みよ吉ともつながっている過去...
本当によく考えられたキャラクターだ。
彼の言葉から、原作者の落語への考えや思いが垣間見える。

☆作画☆

1期と特に変わりなく安心して観られるもので、
とりわけ派手な作画が要求される作品ではないが、キャラクターの細かい表情の変化などはしっかりと描写されている。
うつりゆく時代をノスタルジックに描く、背景のボカシ加減が実に味わい深い。

☆音楽☆

OPは1期に引き続き椎名林檎&林原めぐみが担当しているが、
最初聴いた時はOPにしてはなんちゅう辛気臭い曲だ、と1期に比べてあまり好意的ではなかったのだが、
不穏過ぎるOPアニメーションは、八雲に死神が見せている幻と解釈すると、曲調にも納得がいく。
それに対するED、こちらも1期同様のインスト曲で、
毎回のEDへの引きの良さも相まって、余韻に浸れる味わい深さがあり、
また、不穏なOPとは対照的な晴れやかさで、物語の結末を暗示しているかのような素晴らしいものだった。
そして12話のラスト、1期のEDと作中落語の名シーンが流れる演出&エンドロールには号泣必至。。

作中BGMも1期同様に澁江夏奈さんによるJAZZのエッセンスをベースとした、
様々な楽器が使われた豪華なもので、サントラが欲しくなる出来、実に渋く味わい深い。
自分はBGMの評価をする場合に重視しているのが、サンプリングの音源でパソコンで作れるものか、
生音を実際にレコーディングしているかどうか、という点。
(他の人はどうでも良いと思う所だろうが、一応自分も音楽をかじっている身なので)
昨今のデジタル技術ではちょっと聴いたくらいではなかなか判断できなかったりするものだが、
この作品の音楽を聞く限り、生音に拘った作りであることは明らかで、
相当な拘りと予算を使って制作されているというのが窺える。


この作品は多くの人に観てもらいたいと思うが、
これだけ重く深くシリアスな物語だから、
軽い気持ちでアニメを楽しみたい、という人には到底合わないだろうしオススメしない。
先程も書いた通り、台詞一言一言に集中してそのキャラの思いを慮って観なければ良さは理解できないし、
原作者&制作側の仕掛けた粋な演出や伏線にも気付けないだろう。
当然ながら年齢の低い方には共感できない部分が多いことと思うし、万人向けの作品でないのでそれは仕方がない。
一見取っ付きにくい落語という世界を扱っているので視聴は気が引ける、これも理解できる。
(落語の内容が解るかどうかはそんなに重要ではないし、知りたければググればすぐ出てくるが)

それでも10年20年経って、何かの縁で作品を思い出した時にでも観て欲しい。
この作品で描かれていることは、何十年経ったとしても色褪せることのないものだ。
自分はこの作品を、たとえジジイになっても愛しているだろうと自信を持って言える。
本当に名作と呼べるものは、そういうものではないだろうか。

2期だけでなく1期を通じて一つの物語として評価するに於いて、オリジナリティという面でも傑出しており、
自分がアニメに求めているもので、もはやこれ以上のものは望むべくもない。
原作者並びに製作に関わった方々の尽力には心から感謝したい。

投稿 : 2017/04/22
閲覧 : 396
サンキュー:

24

ネタバレ

moaimoai さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

松田さんが見てきたもの

{netabare} 当事者でもあり、視聴者に近い「傍観者」の役割もあった松田さんが、ラストでこれまでのことを振り返る場面で涙腺が…。笑 {/netabare}

蛇足
以前、友人とタクシーに乗った際に本作の話(から落語の話)をしていたら

「若いのに落語がお好きとは珍しい」

と年配の運転手さんに驚かれました。その方は本作のことは知らなかったのですが、落語を幼少の頃から聞いてきたそうで、その後落語話に花開きました。

そんな経験を幾つか重ねたからか、松田さんが感じていた {netabare}「師匠・落語が繋いでくれた縁」 {/netabare}に感情移入したのかもしれません。涙

投稿 : 2017/04/22
閲覧 : 181
サンキュー:

4

ネタバレ

anime さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

引き続き面白かった

ある落語家の半生を描いた人間ドラマ。

変わらぬクオリティで十二分に楽しめました。1期から見ると全体的により脂がのってきてる感じ。

1期で描かれてきたことなんかも踏まえた、少し大げさに言えばそれぞれの人生観が滲み出てくるような味のあるセリフなんかが随所にあって、すっかり登場キャラクターに魅了されている自分がいた。

例えば与太郎が親分さんに啖呵切るとことか、八雲師匠に完成した刺青見せるシーンなんかが特に心象的だった。

ラストもよかったんじゃないでしょうか。三途の川のほとりでの助六・みよきちと再会し、ある種の落ちをつけたところなんかは意外性もあってよかった。

さらに、明確にはしなかったものの、ああいう風に菊比古-八雲の血も人知れず引き継がれていくであろうという形にしたところなんかは、いろいろ練ってストーリーが編まれているんだろうなあと感心。「落語心中」のイメージに合うウェット感のある終わり方だと思った。

人間の情というものをこんな風に味のある形で描き出す物語をまさか深夜アニメで観られるとは思いませんでした。面白かったです。

投稿 : 2017/04/17
閲覧 : 218
サンキュー:

2

subaru_s さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

芸術的な「美」すら感じられる作品だった

落語の芸を極めて落語会の頂点に立つ八代目八雲(やくも)が、落語が時代の波についていけなく生き続ける道がないなどなどが理由で、彼の代に落語を殺すつもりだった。それが「落語と心中」だった。 最後まで観るつもりはなかったけど、だんだん物語に吸い込まれて、胸の痛みを耐えながら、最終回を迎えた。落語やおじいさんばかりだったが、何という色っぽい話だった。雰囲気が悪魔の綺麗な呼び声のようだった。アニメ制作や声優の演出から物語の構成や主人公たちの心境など、あんなに完成度の高い作品がなかなか見れないと思う。「美」の極みそのものだ、と涙流しながら私は思った。そして年をとった八雲の石田彰さんが「声の芸」を極めたとでも言えるぐらいに、彼の落語の演出が聴者たちの魂を時空に引き留めるくらいにうまかった。

ちなみに調べてみると、石田彰さんがケロロのサブローで、銀魂の桂で、ナルトの我愛羅で、夏目の名取さんで、ワンピースのキャベンディッシュで、マギのユナンだった。きゃあああああああああ。神様と改めて出会いました…かも…

https://twitter.com/SubaruAlice

投稿 : 2017/04/17
閲覧 : 178
サンキュー:

5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

自分には落語しかない…そんな人間の生き様は抗ってた…それとも流されていた…?

この作品は、「昭和元禄落語心中」の続編に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

月日は流れ、昭和も終わりに差し掛かろうという頃…
これまで民衆の娯楽として輝いていた落語はすっかりなりを潜めてしまっていました。
確かに昭和から平成にかけてというと、落語以外の娯楽にもだいぶ幅があったのを鮮明に覚えています。
でも…完全に消えた訳ではありません。

七代目有楽亭八雲はすっかりおじいちゃん…
髪は真っ白…身体もすっかりやせ細って…サラリーマンならもうリタイアしている頃だと思います。
でも噺家に卒業なんてありません。
ですからどんなに老いても七代目有楽亭八雲である事は不変の事実…

一方、噺家として目まぐるしい成長を遂げたのが与太郎でした。
八雲と助六の落語を繰り返し擦り切れるほど勉強してきたんだと思います。
今じゃ立派な真打にまで昇進したんですから、世の中何があるか分からないっていうのは本当ですね。

思えばこの物語が始まった全てのきっかけは、刑務所の慰問で訪れた八代目有楽亭八雲演じる落語「死神」に与太郎が感動したから…
出所してから与太郎は八雲の元にすっ飛んできて…弟子はとらないと突っぱねる八雲を強姦して付き人になって…
そういえば、師匠の独演会でイビキをかきながら居眠りして破門にされた事もありましたっけ…
そこから十数年…人の変わりたいという願いを叶えるにはきっと十分すぎる時間だったんだと思います。

世の中の動きが加速していって、色んなモノがどんどん入ってきて変化のスピードもどんどん早くなって…
でも、師匠の家は昔のままの空気が残っていてなんか安心しちゃいました。

そしてこの作品で「はねっかえり」と言って頭に浮かぶのは小夏…
二代目助六の忘れ形見は、何かにつけて師匠に辛くあたっていましたが、この作品では人として一回りも二回りも大きくなった彼女を見る事ができたのが嬉しかったですね。

両親の事があったから小夏には幸せになって欲しいとずっと思っていました。
彼女は幸せだったと思います。
もちろんずっといい事ばかり…なんて事はありません。
人生ですから山も谷も数えきれないほどあったと思います。
それでもしっかり自分の足で乗り越えてきて…
新しい息吹きを感じる喜び…
広がり…固くなっていく絆をその身で感じて…

でも彼女の一番の幸せは噺家である助六の娘として生まれた事なのかもしれません…
噺家の血が小夏の中には脈々と流れているんです。
でも「女だから…」を理由にずっと袖に身を置いてきましたが、ポンと背中を押されて彼女の血が滾らない訳がありません。
まぁ、ポンと背中を押されて出来ちゃうところもまた父親譲り…なんでしょうけれど。

こんな身近にある幸せを七代目有楽亭八雲はどう噛み締めていたんだろう…なんて思います。
師匠は人として真面目過ぎたその性格は彼の人生を大きく変えました。
人生はずっと上り続けるものではありません。
ピークを過ぎたらそのカーブは徐々に下降していく…人ってそういうモノだと思います。

下降しながら、例えば子育てや会社といったしがらみから少しずつ解放されながらゆっくりと老いていく…
だから下降しながら私たちは少しずつ身軽になっていくのだと思います。
けれど、卒業の無い噺家はどんなに老いてもそのしがらみから解放される事が無いとすると…
最初のうちは大丈夫なんだと思います。
でもその重荷にいずれ支えきれなく時が必ずやってきます…
その時何を感じるんだろう…きっと解放じゃなく絶望や苦しみを感じる気がしてなりません。
それが噺家としての定め…と十把一絡げで括ってしまってはいけないんだと思います。

だから思います…
自分で磨き上げた芸は消える事がないから心中なんだと…
八雲はその芸がたまたま落語だった…
だから人が死を迎える時、背負っている重さは違えど心中は万人に共通なんだと…
そしてその事実は今も昔も変わらない…

昭和元禄落語心中のタイトル…
昭和を「今」、元禄を「昔」と解釈すると、己を磨き続けた者だけに送られる称賛の言葉で、それは今も昔も…永遠に不変、そんな風に感じます。
だって己が生涯向き合ってきたモノが自他共に認める代名詞になるのですから…

そして世の中に必要なモノも思いもちゃんと引き継がれる…この世でもそうじゃなくてもそう出来ている事を感じられた事に、この作品の優しさを感じた気がします。
こういう胸の熱くなる作品…これからもアニメ化される事を願っています。

投稿 : 2017/04/16
閲覧 : 302
サンキュー:

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ネタバレ

あぁ流川 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:今観てる

声優さんの猛稽古が伝わってくる作品

1期、落語を噺す声優さんに関心させられっぱなしでした。
先代助六役の声優
山寺宏一さんの落語が抜群だったよ。
最後の大ネタ芝浜はよかったな、実はこれ見て知ったネタ、笑って泣いたなあ。

1話視聴
まずは1期のおさらい、
新しい登場人物、創作落語の作家、この人がキーマンの感じ。

これは今季1番楽しみにしてました♪

テレ朝の声優ランキングという番組で次代助六役、関智一さんが落語家の師匠に弟子入りしてると知った。
このアニメの為にだよね。

2話
錦のふんどしは聞いた事ある、客はつまらなそうにしてたけどシナリオだからね、噺しは笑えたw
3話
落語よりシナリオにひかれた回、小夏の子供の父問題が回収、おぉ驚愕の新事実!
隠し子の父に啖呵を切る噺しが今回の聞かせどころだね。よかったよ。

{netabare}まさか最終話に事実がひっくり返るとは…菊さんなの? {/netabare}

4話
小夏さん役の声優さんが落語初披露、いい噺し声だったなあ…
寿限無のオチは昔長い名前を呼んでるうちに溺れ死ぬ噺しだったの?こわっ!
最終話まで
10話からの急展開、生きてるんだか死んでんのか混乱しながら見てたよ。
12話、元号はもう平成、スカイツリーが建ってるw
続編はないわなあ、もう昭和じゃねえし…

やっぱり今季最高の名作!楽しかった!

投稿 : 2017/04/16
閲覧 : 211
サンキュー:

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昭和元禄落語心中 助六再び篇のストーリー・あらすじ

八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?(TVアニメ動画『昭和元禄落語心中 助六再び篇』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2017年冬アニメ
制作会社
スタジオディーン
主題歌
≪OP≫林原めぐみ『今際の死神』

声優・キャラクター

関智一、石田彰、小林ゆう、小松未可子、牛山茂、関俊彦、土師孝也、加瀬康之、須藤翔、遊佐浩二、山寺宏一、林原めぐみ

スタッフ

原作:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社『ITAN』連載)、 監督:畠山守、シリーズ構成:熊谷純、キャラクターデザイン:細居美恵子、落語監修:林家しん平、色彩設計:佐野ひとみ、撮影監督:浜尾繁光、音楽:澁江夏奈、音楽制作:キングレコード、音響監督:辻谷耕史、音響制作:ダックスプロダクション

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