いさ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
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昭和元禄落語心中 助六再び篇の感想・評価はどうでしたか?
いさ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
かんぱり さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
昭和から平成までの約70年に渡って、落語家とその周辺の人々を描いた大河落語アニメ。
全25話(1期13話と2期12話)。原作は全10巻のコミックみたいですが未読です。
※1期と2期のまとめ感想を2期に書いています。
25話(最終話)を見終わってまず思ったこと。
素晴らしい作品を見た・・
見る人を選ぶかもしれないけど、これかなりの良作だと思いました。
物語は八代目有楽亭八雲(ゆうらくていやくも)の生涯を中心に描きながら、周りの人々の悲喜こもごもな人生も同時に描かれてて、大河アニメといいたくなる風格を感じました。
クラナドは人生とかありますけど、これも色々な人生が描かれてて、「落語心中は人生」って言いたくなります。
落語を声優さんたちが演じているんですが、落語シーンの長回しが多くて、ちゃんと落語をしようとしているところがすごいです。
下手なシーンや上手に演じるシーンも演じ分けられていたり。
反面、落語シーンが長いためにここでひっかかる方はこの作品合わないかもしれません。
落語がのってくると流れるジャズも良かったです。
演じる人によって違いが出るところは落語もジャズも似ているかもしれないですね。
落語に苦手意識がない方、渋い大人なアニメが見たい方におすすめします☆
yingyunyi さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:----
うぐいす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
一期から引き続き。
刑務所から出所してきた主人公が弟子入りした落語家の回顧録が一期で、二期はいよいよ主人公のお話。
95歳のキャラが出てくるが声が追い付いていない。
山寺宏一と石田彰が凄かったので、それ以外がイマイチに思えてしまうのはしようがないか。
話のボリュームとしては9話ぐらいで良かった感じ。
小松未可子は男の娘っぽい男の子役やるとホントキャラが可愛くなる。
キャラ絵の可愛さも相まって「俺ガイル」の戸塚に続く大ヒットキャラ。
〇ojima さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
やはりⅠ期を是非見てください。
Ⅱ期観ても話が判らないですよね。
前期からの流れで与太郎の身の上話が主題ですが
まずは与太郎と小夏の物語。
3話の与太郎の啖呵はカッコ良かったです。良いですね。
4話は小夏に充てた回。これまた充実回。
そしてそれぞれの登場人物が絡み合ってきて物語的に非常に良い方向です。
最後まで観ました。
わたし的「昭和元禄落語心中」とは
落語は古い文化と言われますが受け継いでゆくのは今日の名人。常に新しい名人が伝えることで新たに伝わって行く。落語は時代に沿って新しい形で受入れ、受け継がれてゆくもの。ということだったかな。
落語を聞いて好きになった人は沢山いるけど、嫌いになった人って聞きませんよね。
洗練された伝統芸能なんですよ。落語はね。 2017.04.10
にゃん^^ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
§レイン・スターク§ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この声優布陣あっての雰囲気の出し方が出来たのではないかと。
一期と合わせて、圧巻の表現力。正に語りての力、
古き良き時代を感じさせて頂きました。
2021.2.12 ★★★★☆(4.2) 初回評価
クマリャフ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
落語って、現代にも通ずる話だt思うんよ!
うん
かんろ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
自分も歳なのか、1期からの時の流れを見て、
登場人物と共にあの頃を思い出し、懐かしさに涙が止まりません。
だって本当に、小夏さんもその息子さんの信ちゃんも、
与太改め助六さんに似ているんです。
そして八雲師匠も、あの面影を残したまま歳老いて。
時の流れと新旧交代の様が見えます。
主要キャラの目がいいです。みんな人生の哀しみがあり、艶がある。
助六の孫にあたる信ちゃんに至っては、
当代きっての美少年だと思うのですが。少女漫画の世界ですかね。
作画がいいと思います。
キャラの表情、姿格好、着衣、仕草、観客などモブの一人一人が、
活き活きと丁寧に描かれていて臨場感がわきます。
作画的には、1期より更に、油が乗っている感じがします。
EDに流れる、渋井夏奈さんという音楽監督さんの
歌無しの日本のモダンジャズがまた、
一話一話の終わりをしっとりと締めてくれるのが、心地良いです。
この畠山守監督さんのOPとEDは、独特です。
自然の中の気象や時間の移り変わりを美しく淡々と描いています。
5話を見てまた強く思ったのですが、
光や影、水や香り、音が各々の間合いを引き立て、空間を作り、
物を語っているのが魅力です。
それは、日本文化や落語とも共通していて落語世界を引き立たせているようです。
同監督のさんかれあのOPも独特です。
地面とか水面とか穴とか白や黒の余白とかに上下に斜めに出入りするんですよね。
背景に足がついていない感じで不安になるんです。
何かヒヤッとした中に生暖かいものを感じます。
そこが生死に対面させられてる印象がある。
落語心中のOP、EDも同じです。
さんかれあも好きで期待していたのですが、話が尻切れトンボになってしまって惜しかったですが、落語心中は期待しています。
繊細で美しい感性の持ち主なんでしょうか。
何も言わずとも、背中や表情や仕草、舞台背景で語り、匂い立つ、
昭和が香って来る素晴らしいアニメだと思います。
A. さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
正直落語に興味があるかって聞かれると微妙な答えしか出来なかったから、観るのをまたの機会にとずっと先延ばしにしてたのを後悔。
消えてはないけど、{netabare} 消えてしまいそうな古き良き日本の文化を描いている所なんかは特に、これまでのドラマを見てきたからこそ何とも言えないような気持ちになった。 {/netabare}
声優さん達の凄さが際立つ作品でもある。
ローズ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
世間は景気が良いバブル期。
与太郎は真打ちに昇格。
助六という名前を継いで三代目助六となった。
落語にも色々。
上方、江戸、新作、古典などがあります。
江戸っ子中心の古典。
江戸時代からの伝統です。
元々、狂歌などの場で話された噺。
落とし噺とも呼ばれ、最後に落ち(サゲ)を付ける噺となりました。
その話を集めて残す。
受け継がれる噺。
歴史となり、古典となりました。
代表的な江戸落語。
噺は沢山ありますが、江戸弁を聴けるのは、今では落語くらいかなぁ。
代表的なのは「ひ」が発音できず「し」となってしまう所。
次回予告で言う「ご贔屓」が「ごしいき」と読まれているのには、こだわりを感じます。
老いは誰しもが通る道。
生物にとって避けられない宿命です。
八雲にも老いの足音が聞こえてきました。
さらに高座で病気も発症。
老いの恐怖心のためなのか、高座から離れようとします。
故・立川談志も晩年は老いと病気との戦い。
特に喉をやられたのが痛かった。
高座から離れた談志。
本人にしか分からない事象ですが、傍から見ていてもツラかったです。
老人から死んでいくのは道理。
若者より先に死ぬのは当然です。
残された者は先人から学び日常に活かす。
それが若者の仕事。
老人が搾りかすになるまで、搾り取って下さい。
ゴマと百姓は搾れるだけ搾れ。
江戸時代の代官の考えです。
『三方一両損』
有名な大岡裁きです。
本作品はどうでしょう?
アニメ化され視聴者が喜び、原作者も嬉しくなります。
多くの人々が喜ぶ映像化。
今回のケースは『三方一両”得”』になるのかなぁ。
落語を題材にして人生を考えさせる内容。
特に『死神(落語の演目)』の演出は素晴らしい。
大喜利だけが落語ではない。
噺を聴かせる名人芸。
今回は声優さんの名演技も光ります。
アニメを通して日本の古典芸能に触れる事ができる機会。
たまには足を延ばして新しいジャンルを開拓するのも良いですよ。
『昭和元禄落語心中』
人としての生き様、カッコ良さが描かれています。
さらに、江戸っ子の粋が垣間見れます。
終盤では涙がポロポロと……( ;∀;)
消えるよ~、消えるよ~、消えるよ~・・・……
つむじ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
この手のアニメはあまり見ないんですが、見て良かったと思ってます。今見たらまた見方が変わってるかも。普通に面白いです。
ダビデ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
二篇のための一篇。一篇あっての二篇。
一篇二篇セットで、物語が凄く良かったです。
物語がきれいです。
声優さんのアイドルコンサートよりも、声優さんの寄席を催して欲しいです。
妄想での希望
{netabare}
前 座 有楽亭小助六 寿限無
二つ目 有楽亭三代目助六 出来心
有楽亭初太郎 野ざらし
有楽亭菊比古 品川心中
真 打 有楽亭三代目助六 居残り
有楽亭二代目助六 芝浜
有楽亭八代目八雲 死神
有楽亭七代目八雲 子別れ
{/netabare}
です。
皆さんは、どの演目が心に残りましたか?
DB さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
落語には特に興味はなかったけど大変面白く見られました。運命か意思かわからない風に落語をなくさないために流れていくストーリーが自分にとってはなんとなく寂しすぎる印象でした。この手の話の中でよくある名作を一つ延々流すのでなくいくつも聞けたところもよかった。
竜児 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
Netflixで視聴。
にわかせんぺい さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
STONE さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ようす さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
昭和元禄落語心中・2期です。
こちらを観る前に、
1期を先に観てください。
私は1期ではそんなにハマらなかったのですが、
2期でぐぐっと引き込まれましたね。
1期と2期では時代も大きく違うし、
メインの登場人物も違うからでしょうか。
2期も見てよかったです^^
2期は全12話です。
● ストーリー
落語家・八代目八雲(やくも)に弟子入りをしてから十数年。
とうとう真打(しんうち)となった与太郎(よたろう)は、
助六(すけろく)の名を継いだ。
八雲の義理の娘・小夏(こなつ)の子どもの父親になろうとしたり、
自分の落語が何なのか苦しんだり、
八雲の体調がよくなかったり、
いろんなことが、
助六に重く絡みついてくる。
1期は八雲の過去の話が中心でした。
2期は時代が1期の1話に戻ります。
主人公も八雲の弟子・与太郎に交代です。
まあ、八雲も主人公的立ち位置なのは変わらないのですが。
1期の八雲の過去の話は、
恋に溺れて、引きずられて…な物悲しく重い雰囲気でしたが、
2期の方は与太郎のからっとした性格によって、
重い話でも沈みこむことがなく、家族や人の温かさも感じられました。
2期は毎話に近いほど涙していた気がする(´;ω;`)
それも悲しい涙じゃなくて、
「よかったね。」と温かく、嬉しい気持ちになる涙でした。
≪ 八雲の人生 ≫
1期で描かれた八雲の人生。
それは決して幸せで、楽しいだけのものではなかった。
月日が流れても、過ごしてきた過去は変わらない。
抱えているものの重さが軽くなるわけではない。
だけど、時代は移り変わる。
環境は変わっていく。
そうすると、
人生に対する見え方も変わってくる。
八雲の人生は悲しみも多かったけど、
こうして振り返ってみると、
たくさんの人に囲まれて、大好きな落語で満たされて、
幸せな人生だったんじゃないかな。
嘆かわしい境遇が決してよい思い出とはならなくとも、
自分の欠片のひとつとして、確かにそこにある。欠かせないものとなる。
自分の運命を嘆くばかりより、
周りの人たちの支えによって、
いつか受け入れられる時が来ると信じるといいのかな。
そんな希望が感じられました。
● 声優
今回も作中で落語がたくさん演じられます。
私は本物の落語に詳しくありませんが、
声優さんがすごい!ということは1期同様、ビシビシと感じました。
普通に落語を話すだけでも相当技術が必要だと思うのですが、
作品ではキャラを演じなければならない。
キャラごとに落語にも特徴があるから、
それに合わせた演技をしなければならないし、
同じキャラでも
年齢によって話し方が変わってくるだろうし、
とにかくそういう微妙な差異も
ちゃんと演じ分けられているのです。
いろんな落語家が登場するのだけど、
みんな上手だからすごいよなー。
抑揚のつけ方とか、一人が複数の役を演じてる感とか、抜群すぎる。
さすがプロです。
● キャラクター
どのキャラも味があっていいですね♪
私のお気に入りは小夏の息子・信之助(しんのすけ)です^^
いやいや、なにこの天使!
いい子に育ったな~。
こうしてみると、
大人に囲まれて育つ環境はいいもんだと思いますね。
彼の成長が楽しみのひとつでもありました♪
もう一人、八雲の身の回りの世話や運転手をしている松田さん。
1期から登場していますが、
2期では松田さんの人の良さが爆発してました。笑
関わってきた人たちを愛し、
本気で案ずる思いやりに涙だわ(´;ω;`)
● 音楽
【 OP「今際の死神」/ 林原めぐみ 】
1期同様林原めぐみさんが歌っています。
私はこちらの曲の方が好きかな。
アニメーションも力が入っているように感じました。
八雲がからめとられている運命を感じさせる不気味さ…。
【 ED「ひこばゆる」】
1期同様歌のない曲。
「ひこばゆ」とは、「切った木の根株や根元から芽が出る。」
という意味だそうです。(goo辞書参照)
そのタイトル通り、
爽やかな緑が似合いそうな穏やかな曲ですね♪
● まとめ
1期ではそれほどハマりませんでしたが、
2期はとてもよかったです。
でも1期の話があってこその2期なので、
この作品に対する印象が変わったと言う方が正しいかな。
時代と共に在り方は変わっても、
落語がなくなることはない。
そんな希望を感じさせる終わり方もよかったです♪
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2期は現代に戻って時代が流れる展開
1期とは時代背景、主要キャラも異なりますが、落語に関しては、熟成度が増され円熟の極みです。
約半世紀に渡る物語も終え大満足と共に終演を迎えます。
秘めたる事は墓場迄持って行く事が最良の習わしかと。
落語という古典芸能、古き良き時代の背景描写、声優さんの技量、本作は本格派の作品です。もし観てない方がいらしたら是非ご鑑賞下さい。これぞ芸術作品です。
アルジャーノン さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
[文量→大盛り・内容→感想系]
【総括】
「粋」な八雲と、「いなせ」な与太郎、「小粋」な千夏。江戸時代の美意識によって生まれたようなキャラクターが魅力的でした。
相変わらずの「落語」の迫力(声優さんに拍手)!
1期のようなドロドロが減り、グッと観やすくなった印象。わりと(大人同士の)恋愛面がよくて、、、ていうか、小夏姉さん可愛いっす♪
序盤こそ停滞気味ですが、中盤以降はグッと惹き付けられますので、視聴を断念しないほうが吉です♪
1期から継続して、これだけガッチリとストーリーを魅せてくれるアニメもなかなかありませんので、絶讚オススメです(ただし、シリアス好きに限る)♪
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
紛らわしいので、三代目助六は「与太郎」。二代目助六は「助六」と表記します。
いや~、姉さん女房も良いな~と思いました(笑)
1期は正に「愛憎」を表現した名作でしたが、2期はその「憎」をぬぐい去った、「愛」の物語だと思いました。
与太郎が小夏や信之助に向ける愛。小夏が与太郎や信之助に向ける愛。与太郎や八雲が落語や助六に向ける愛。与太郎や小夏、松田さんらが八雲に向ける愛。そして、八雲が助六やみよ吉、小夏に向ける愛。
シンプルなものから複雑な(歪んだ)ものまであるけれど、「愛」という点で共通していたように思います。
10話(縁側で小夏が八雲に弟子入りを頼む回)は、それが結実した神回だと思います。
「ツンデレ」というのはアニメ定番の展開ですが、ある意味では八雲や小夏もツンデレw しかし、これほど幅と尺と深みがあるデレは記憶にありません。デレというより、「ほぐれた」という感じでしょうか。
栄枯盛衰を表す桜吹雪の中、古びた演芸場に代わり、ラジオで落語を披露する与太郎。育つ次の世代(信之助)。与太郎も予期した、女性落語家(小夏)の誕生。新たに宿る生命。それらを穏やかに微笑み見守る八雲。
おそらくあの瞬間、小夏による「八雲殺し」が実ったのだと思います。
でもそれは、八雲も小夏も予期せぬ「愛す」「認める」という方法で成されました。
殺された八雲は、過去に囚われていた八雲なのでしょう。眠るように、穏やかに往生を遂げた八雲の死に際が、それを示していると思います。
11話は、火事のくだりを生かす伏線回収と、高座に現れた八雲が年老いていたことが上手かったです。年齢を自在に変えられる死後の空間であることを考えると、それは八雲のピークが年老いてからきたということを示しているのでしょう。新しいものが台頭してくる中でも古いものにも価値を認めていく、そんな落語らしい温かさを感じました。
12話は、総括としての存在価値がありましたね。ついに物語が現代に繋がり、未来への希望も示しました。松田さん、本当に泣かせてくれます。与太郎が八雲を継ぎ、「死神」を演じるのも、作品の出発点に回帰するようで良かったです。
※ここから酷評です。
ただ、信之助の父親の話は、親分への恩や、信之助の容姿を観れば想像はつくわけで、ああはっきりと言うのは、「不粋」だと思いました。
信之助を、「八雲と助六という、本来交わることのない二人の血筋が混ざり会う存在」にしたかったのでしょうが、元々、「助六と血の繋がりのない与太郎が、助六の生き写しである」ということが出発点にある作品。血を超越した部分に流れる確かな師弟愛(や親子の情)を表現していたのに、「え? 結局血筋なの?」と思い、色んなことが台無しになりました。
「そういう設定を思い付いたから使いたい」「小夏の微妙な心理を表現したい」のはよく分かりますが、視聴(読)者の心理には寄り添えてないと思います。あのまま親分との子供、確実に芽生えていた親子愛、で充分でした(もしくは、「もしかしたら……?」と、視聴者の想像をかきたてるくらいで良かったと思います)。
本当は、評価5をつけようと思っていたけど、このシーンの不粋さで4にしました。危うく、3を付けるところでしたし。
とはいえ、この物語、10話、11話、12話と、3回の最終回があり、それでも感動が薄れないのは、やはりそれだけの厚みがあったということでしょうね。最終のひとつの不粋な展開で、全てを否定するのも、それはそれで不粋かな、とも思いまして。
ちなみに、レビュータイトルですが、「ほりものだらけのいなせなあにい」と読みます。
初代三遊亭圓楽の創作落語で、桂歌丸さんなどが得意にしていた、「塩原多助一代記」の有名な一節です(Wikiにも載っているくらいですから)。詳細は最後の余談で触れますが、この「塩原多助一代記」、妙に「昭和元禄落語心中」とかぶる部分があり、「刺繍だらけの鯔背な哥々(イレズミをしているきっぷの良い若い男)」は、主人公の与太郎(三代目助六)をよく表している気がして、レビュータイトルにしました。
{/netabare}
【余談 ~ 塩原多助一代記 ~】
{netabare}
塩原多助一代記は、江戸時代に実在した「塩原太助」という豪商をモデルにした、人情噺です。「塩原太助」は裸一貫から身を起こし、大商人へと成り上がった人物で、「本所に過ぎたるものが二つあり、津軽屋敷に炭屋塩原」という言葉ができるような人物でした。「塩原多助一代記」は、こうした「塩原太助」のサクセスストーリーを描いた立身出世の物語で、明治天皇の前で演じられたり、五代目尾上菊五郎によって歌舞伎の演目にされるなど、とてもヒットした噺です(Wikiを要約)。
さて、あらすじをだらだら書くのは大変なので、なんとなく「昭和元禄落語心中」と似ていると感じる部分を箇条書きにします。
①裸一貫からの立身出世の物語→主人公の与太郎の人生になぞらえられる。
②多助は、塩原家に養子として引き取られる→少年時代の八雲(菊比古)も養子として弟子入りしている。
③多助の嫁のお栄(とその母、お亀)は悪女で、浮気三昧です。→小夏の母親、みよ吉に被る部分もあります。そして、みよ吉や小夏を母や姉のように可愛がってくれた料亭の女将がお栄。
④多助の代わりに愛馬をひいていた多助の友達が、お栄の愛人に(多助と間違われ)殺されます。多助は江戸に逃げ、怒った愛馬はお栄を殺します。→登場人物の死は、1期ラストっぽい(こじつけ)?
→この後は、炭屋で一生懸命働き、自分の店を構え、一途な娘を妻に向かえ、炭屋として大成功を収める多助の人生が描かれますが、あまり本作には関係なさそうですね。
やっぱり、「昭和元禄落語心中」の「モデル」というには根拠が弱いと思います。でも、共通する部分や雰囲気は多々あり、それはつまり、本作自体が「落語らしいストーリーや設定である」ということなんだろうと思います。(どっかで公式に肯定や否定や公開をされているかは知りませんw)
{/netabare}
【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
冒頭から、落語風の1期紹介。ここから入る人にも、前作からの人にも良いし。与太郎と小夏のラブストーリーも良いね。一風変わってるところが。
2話目
子供が3人って、上手いこと言うね。冒頭からのシリアスに落語のフルサイズ、しかも上手くいかない落語を。これは、2期からの視聴者が振り落とされることもあるな~。
3話目
ほ~、なかなかドラマですな。魅せますな。なんか粋というか、いなせ ですな~。
4話目
小夏と与太郎がすっかり親バカにw 小夏にときめくな~♪
5話目
感想を忘れるくらい引き込まれた。5分に感じた。
6話目
今回も引き込まれた。寄席の建て替え話も心に響いた。
7話目
松田さん、正に「侍」ですな。ここで、1期の展開の裏切り(真実)か。泣けるな。
8話目
八雲を騙した時のこなつの舌だし、萌えたw 芝浜。筋は完璧に覚えたw
9話目
まあ、OPでなんとなく予想ついてた展開。心中失敗だね。
10話目
素直な八雲に素直な小夏。ある意味では「デレ」w このくらい幅と尺と深みがあるデレは観たことないな。
11話目
死後の世界、はともかく、寄席の火事がここで生きてくるのは上手いね。末席に八雲とか、粋だな~。最後に八雲が年老いた姿で現れたのは、その「年老いた時」こそが八雲の最盛期だってことでしょう。素敵な演出でした。松田さんも……。ちょっと泣きました。
12話目
松田さん、生きてた(笑) 信之助の父は……まあ、容姿的にも、組長への「恩」から言っても予想ついてたから、あえて言わなくても良かったかな。蛇足ですよ。
{/netabare}
たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ストックトン さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
1期から観始めて2期の視聴。
落語を題材にしたアニメを観るのは初めて。
普段落語とか聞かないからあまり分からないけど、
落語の部分を聞いててもすごく面白った。
ストーリーはドロドロした内容が多かったけど。
個人的には2期目のほうが好き。
リタ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
一期は主に回想で終わったが、二期は現在も過去も目まぐるしく時間が動き、とても内容の濃い話になった。
主要人物の一人一人の、死に対する恐怖、憎しみや愛情、憧れや嫉妬など色んな感情が細かく深く表現されていて、号泣するわけじゃないけど毎話涙がにじむくらい良い話で素晴らしい。
自分が無知なだけだと思うけどかなりの良作を今までスルーしていて後悔。
先代が遺した大切なものを次世代へつないでいく様子が感動的な、すごく良いアニメ。
あとはもう、本当に声優さんがすご過ぎて鳥肌モノな所が面白い。
oneandonly さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:7
合計:37
八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?
(公式サイトより)
原作未読。1期が素晴らしかったので、そのままの勢いで視聴しました。
序盤は、{netabare}また組の人間が出てきて、その親分が小夏との子どもの父親という、{/netabare}あまり楽しくない展開だったこともあって、1期の熱があったにもかかわらず評価4.0からのスタートとなりました。
改めて、この作品の一番の見どころは、{netabare}8代目八雲(石田彰氏)の存在感・実在感だと思います。幼年から老年までの声、落語の噺ぶりが素晴らしいです。2代目助六、与太郎ももちろん良かったですが、最終的には八雲が個人的に一番好きでした。若い頃の噺は確かに話し方に面白味はないですが、老年期の落語は年を経た円熟さが感じられました。話が巧ければ良いというものではなく、噺に真実味を感じさせる、聞き入らせることのほうが大事だと感じさせてくれたと言い換えることができるかもしれません(アニメでも、話に没頭させるだけのリアリティのある作品を高評価したいと思うのですが、それとも共通ですね)。それに加え、幼年時からの苦難の人生、愛する人や親友(ライバル)との死別とその自責や苦悩、死ぬことができない執着が、その人間性に深みを与えています。
2期も、八雲が高座中にみよ吉の幽霊を見て倒れる5話あたりから、物語のテンポが良くなってきます。7話の2代目助六とみよ吉が死んだ経緯が塗り替えられたのも、八雲が小夏のために真実を背負った重荷を感じられましたね。刺したのも、後から事故だったとわかりますし、全体としてここでも真実味が増したように感じました。
八雲の死には、十分な伏線が張られましたし、最終2話で、あの世とこの世、両方でしっかり締め括ったのも良かったですね。八雲の存在感が大きくなりすぎて、現実世界よりもあの世のほうの世界を見ていたい気分でした。
キャラ面では、八雲の次点には松田さんかな。2期は、松田さんの存在感も大きくなりましたね。7話で四国に行くところでもあの当時を一緒に見ていた(視聴者は八雲の話を聞いた与太郎視点ではありますが、実際に見ていたくらい臨場感があったので)仲間という気がしましたし、八雲師匠を最後に見送る役目までされるとは。感情を抑えきれない話し方が涙を誘いました。
余談ですが、1期の時には気が付かなかったですが、私も祖谷を旅行で訪れたことがありました。車で行って、かずら橋という名所だけ立ち寄っただけでしたが、記憶ではそれほど離れていないところに有名な限界集落があるような徳島の山間で、東京からよく移動したものだと今更ながらに驚きました。
松田さんが最終話でまだ存命でそれはそれも良かったです。最初、三途の川で出てきたのは、八雲が一番落ち着ける存在として投影しただけかと思いきや、松田さんにも記憶があるようなので、寝ている間にその世界を見られたということでしょうか。老いると、霊の幻覚が見えるようになるものなのか、私にはわかりませんが、日本人の死生観からでしょうか、違和感はなかったです。
最終話で信之助の父親が、という話が出てきました。当初話半分で聞き流したのですが、信之助の成長した容姿や小夏の言葉、10話の寄り添う姿、あの世の寄席で信之助を呼んだことなど、そちらのほうが本当なのかと思えてきました。しかし、これまでの八雲と小夏の関係では想像できず、この点はリアリティ面と八雲の人間性に響く部分です。親分さんとの関係という話は元々違和感がありましたが、ここまで来て強すぎるスパイスをぶっこまれて処理しきれないです(とりあえず評価面ではマイナス作用で、お気に入り枠から陥落)。{/netabare}
見終えて、改めて全体的に人間が描けている良い作品でした。大人向けに寄っているとは思いますが、引き続き優良作の評価になります。
私は方言がない人間ですが、作品の影響で子どもに対する口調が少し下町言葉になってしまいました。結構話していて楽しいです(苦笑)
(参考評価推移:3話4.0→7話4.2→9話4.3→10話4.4→11話4.5→12話4.6→調整4.4)
(2018.3視聴、2019.1調整、若干文章を修正)
三毛猫メリー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
過去に視聴済み。
落語人気の凋落、与太郎の真打ち昇進。
重い話も多いのですが
与太郎の明るさに救われました。
まっくす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
平常心では見れないですね。落語を絡めたドロドロのストーリー。ただやはり面白かった。1日で全話見ました。伏線、そしてそれの回収が丁寧。とても良かったと思います。しかし主観的な意見にはなりますが自分がどうしても受け入れ慣れないことが。(ネタバレを含みます)
{netabare}信之助の親問題です。個人的に八雲と小夏の子供っていうのはゾッとして気持ち悪いとまで思ってしまい単純に不快でした。まぁすごく心を乱されたのでこれが狙いなんでしょうけど。まぁ霊界での八雲の行動、信之助の15年後の姿見た瞬間からもしかしたらとは思っていましたが。{/netabare}
フポン さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
正直落語の事はわかりません。
点数を付けたら満点になりましたが、
このアニメより面白くて好きだと思っているアニメは沢山あります。
落語家の人生の物語。
大半は「落語だな~」とボヤーっとみていた(落語多
しかし終わりを迎えてみると「なんていいアニメだ」と
涙を流しながらみていた。決して悲しい終わりではない。
普通にボヤーっとみていただけなのに、
それぞれのの人間関係・感情が自分に刷り込まれていたのだと思う。
悲しくはない、切ない。そしてちょっとさびしさが残る。
いい終わり方だった
※一期二期 続けてみた為、どちらも同じ評価にしています。
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八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?(TVアニメ動画『昭和元禄落語心中 助六再び篇』のwikipedia・公式サイト等参照)
関智一、石田彰、小林ゆう、小松未可子、牛山茂、関俊彦、土師孝也、加瀬康之、須藤翔、遊佐浩二、山寺宏一、林原めぐみ
原作:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社『ITAN』連載)、 監督:畠山守、シリーズ構成:熊谷純、キャラクターデザイン:細居美恵子、落語監修:林家しん平、色彩設計:佐野ひとみ、撮影監督:浜尾繁光、音楽:澁江夏奈、音楽制作:キングレコード、音響監督:辻谷耕史、音響制作:ダックスプロダクション
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昭和の落語界を舞台にした噺家の愛おしき素顔と業を描いた作品 師匠と交わした約束を 胸にしまって芸を磨き ついに与太郎、真打に。 射止めた名跡は三代目助六。 八雲師匠の為め、助六の血を継ぐ小夏の為め、 焦がれて手にしたはずなのに、 おのれの落語が揺るぎだす――。 八雲と小夏、二人の中の...
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