当サイトはアリフィエイト広告を利用しています

「舟を編む(TVアニメ動画)」

総合得点
73.3
感想・評価
670
棚に入れた
2945
ランキング
1047
★★★★☆ 3.7 (670)
物語
3.8
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
3.6

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

レビューを絞り込む
☆の総合評価
文字数
サンキュー数
視聴状況
表示形式
キーワード
この条件で絞り込む

舟を編むの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

色盲の人に色という概念を伝えるにはどう説明したらいいと思いますか?

原作は三浦しをんさんの同名小説。2013年には実写映画化もされたそうです。

辞書の編纂者として抜擢された、生真面目かつ※1エキセントリックな印象の馬締光也(苗字はまじめと読む。そのままじゃないか‥!)と、その同僚で、いかにも世渡り上手な軽~い印象の西岡正志、二人青年を中心に描くお仕事の物語の様です。

耳に心地良い言葉と言うのは簡潔な表現である事が多いもの。アニメとか映画を見ている時に、台詞を聞き逃したり、見逃したりする時、そんな場面には必ずと言って良いほど、独白や会話の中に耳慣れない表現や珍しい単語が含まれるものです。

複雑に入り組んだ言葉の連なりにはそれを口にする人の個性や心情が如実に表れ、時として人物描写をより精彩のあるものとして際立たせますが、一方で不明瞭な表現と取られてしまう可能性を多分に含んでおり、視聴者にとっては優しく無い表現とも言えます。比べるべくもありませんが、それよりもずっと酷いのは、簡潔に表現出来る事柄を難解な言葉で表現するという行為で、これは不合理この上無く、またひどく滑稽なものです。

辞書を編纂するという行為は上記の真逆。言葉の持つ本来の意味、精髄をいかに簡潔な言葉で短くまとめるかに重点が置かれた作業と言えます。

誰が読んでも理解出来る文章を作るというのは簡単な様で難しいもので、誰々だったらどう解釈するのかな?とか、子供だったらどう思うのかな?とか‥、出来得る限り他者との隔てを無くす必要があります。自身を他者に投影するのではなく、他者を自身に投影しなければなりません。独り善がりの表現は禁物なのです。

ブリキ男は過去に知人から「※2色盲の人に色という概念を伝えるにはどう説明したらいいと思う?」と質問された事がありますが、難しい質問だなぁと思った後、ちょっと想像力を働かせて、色盲の人になったつもりで考えてみる事にしました。すると自然と視点は変わり、色という概念を形状や濃淡などの視覚的な認識の一種として広義に解釈する事によって、どうにか説明に至る事が出来たのです。皆さんは"色"をどういう言葉で説明しますか?

作中にて馬締さんが"右"という言葉に与えた定義、これも同様で、"箸を持つ手"や"心臓の無い方"では不十分。左利きの人にも、心臓が右にある人にも、万人に分かる"右"で無くてはなりません。彼の"右"に与えた明瞭な表現、お見事でした。本編にてご確認下され。
{netabare}
馬締さんの"右"の定義、良く考えたら宇宙空間とか他の天体上(系外惑星とか自転していない星とか)では通用しませんでした(汗)壁掛け時計を正面から見据えた時の3時(左なら9時)の方向という言葉で端的に表せますが、エレガントではないですね‥まぁ宇宙で"右"の項引く人なんて皆無でしょうが‥(笑)
{/netabare}
2話の感想とあれこれ
{netabare}
「大渡海」編纂の志、とても崇高なものですが‥優れた辞書があっても言葉の海をすいすいと渡れるのはその辞書を持っている人に限る‥。値段張りそうだし‥。今ではオンライン辞書もかなり役立つし、こういう辞書手に取る人は限られるのかも‥。タウンページの配布とか毎年いらないから、5~6年に1回でもいいから、税金使って各家庭に一冊ずつ国語辞典の配布して欲しいとか思ったりしました。

ちなみに私が今良く使っている国語辞典は「明鏡国語辞典[携帯版]」。2003年出版の定価3000円のやつですが、今だったら中古で何と200~300円程度で手に入る! 古いからってあなどれない、中々のスグレモノなのでオススメです。常にネットにアクセス出来る環境をもっていないので、割と重宝しています。

本はあれこれ読んでいるけど人付き合いの下手な私は、馬締さんに他人とは思えない様な親近感を抱きました。見守っていきたいと思います。
{/netabare}
3話の感想
{netabare}
どんな男だって、夜ベランダで突然女性と出くわしたらびっくりするだろうと思いますが、朝玄関先で会ってもあからさまにたじろぐとは、馬締さん、どういう学園生活を送っていたのだろう? ちょっと気になりました。何というか、好きな子にばったりと出くわした時の高校生並みの反応‥。

作中で描かれた様な一目惚れを推奨する描写は、私的には手放しでは賛同はしかねます。周囲の人達も馬締さんの恋愛に関して全肯定で、当然の様に応援するし‥。なんかサザエさんとか、ちびまる子ちゃんとか、大衆向けアニメで描かれがちな本質の良く見えない恋愛観を見ている様でした。‥本をたくさん読んでいる人って、人の事を良く観察する癖が付いたり、懐疑的になったりする事が多いから、もうちょっとユニークな価値観を持っているのでは? とか思いました‥。

松本先生の辞書編纂に対する姿勢。恋愛も含め、視野を広く持つ必要があるという意見には納得‥でも終幕のテロップの恋についての説明が微妙‥。

「人を好きになり、いつまでもそばにいたいと思う気もち」

"いつまでもそばにいたい"って、相手の事がある程度分かってくればそうなると思いますけど、知り合ったばかりの片思いの段階では、話したり、顔を合わせるのが恐かったり、逃げ出したい気持ちになる事だってあると思います。大雑把過ぎる印象を受けました。

わたしが恋の項を書くとしたら「主に異性に対して抱く病的な好意、または独占欲。」とします‥が、こんな冷たい言葉で綴られたら恋という文字が可愛そうですね(汗)
{/netabare}
4話の感想
{netabare}
今回は西岡さんの有能さが発揮されるお話。この人もまた馬締さんに負けじと劣らず仕事熱心な人でした。「大渡海」編纂中止を阻止すべく奔走します。初回の印象からはとても想像出来ない機転と行動力を見せてくれました。適材適所とは正にこの事。誰かに出来ない事を誰かがやる。そうやって上手いこと歯車が噛み合う様に、人間関係が絡み合ったら世の中もっと円滑に回るのに‥。理想的なチームの一端を見た様でした。

でも西岡さんのやった様な会社の利益に関わる独断専行をしたら、現実ではどうなるのだろう? 私には分かりません。作中の人物の台詞にある様に「ただでは済まない」事になったりして‥。

続く馬締さんと香具矢さんのデートのシーン、偶然と、半ば強引に引き合わされた二人ですが、言葉の分かる異性と会話出来るって事は嬉しい事ですよね‥。二人を応援したくなる周りの大人たちの気持ちも何となく分かってきました。(大人の癖に何を今更‥)

そしてお約束の最後のテロップ、今回は「漸進」でした。

「漸進」の「漸」の文字は水の流れを切って徐々に導き通す事を意味し、そこから「だんだん」とか「次第に」という意味に変わっていったそうです。

作中では「立ち止まらず、少しずつ進む事」とありますが、前回の「恋」に続いてかなり淡白な表現という印象‥。導き通すという所が欠けていますが流れる水のイメージは感じられるので無難な解釈なのかも知れません‥。

言葉の意味を端的に表現する事は辞書編纂において重要な事だとは思いますが、要約が過ぎて本質から外れた意味を持たせると、言葉の精度が落ちてしまう気がします。かと言って複雑過ぎると編纂者の主観が強くなってしまう‥馬締さんの様に活字に耽溺した者のみが持つ微妙なバランス感覚が必要な様です。

「鏡の国のアリス」に登場するハンプティ・ダンプティは、言葉に給料を払えば、その言葉に好きな意味を持たせる事が出来ると豪語していますが、そんな話も少しだけ思い出してしまいました。

※:エンディングの語釈は「三省堂国語辞典」を参考にしている様です。シンプルな語釈で有名な辞書だそう‥。わたしは持ってません(笑)
{/netabare}
5話の感想
{netabare}
馬締さんの恋文は試金石の様なものかも知れませんね。受け入れてくれる人がいれば運命の人、そうでなければ縁が無かったという事‥。自分を偽ればいつか必ず綻びが生まれて後々大変な事にならないとも限りませんので、意外と相手の心を確かめる懸命なやり方なのかも(笑)

揺蕩う(たゆたう)‥ゆらゆらとゆれる。説明これだけでいいんでしょうか? これじゃあ"ゆらめく"と同じ気がします(汗)
{/netabare}
6話の感想
{netabare}
一目惚れに近い感じの馬締さんもそうですが、恋文なのか何なのか分からなかったのに、伝わってきた真剣さだけで「好きです」って言ってしまえる香具矢さんにもちょっと軽薄な印象を受けてしまいました‥。現実ではそうやって付き合い始める人も多いかも知れませんが、ちょっとこの物語にそぐわない恋愛の描き方だった様に思います。お互いの事をまだ良く知っているわけでも無いのに、決断が早過ぎて思慮深さに欠ける印象を受けました。

共振‥前回に続いて他の語に簡単に置き換えられてしまう語釈でがっかり。共鳴と置き換えても差異が全く無い表現でした。言葉を扱う物語なのだからこういう細かいところにも気を使って欲しい気がします。
{/netabare}
7話の感想
{netabare}
大渡海の執筆依頼を受けていた小田先生の原稿が届くお話。

小田先生、伝えられた執筆容量を無視している上に、馬締さんにダメ出しされまくり‥。この人、名声とかはあるのかもしれないけれど能力は甚だ疑問でした。それに人に土下座させて喜ぶ人の精神構造って、小中学生とかのいじめっ子並みに幼い気がします。要はどっちが偉いかという事を確認して喜ぶおばか思考‥。視野が狭い人の様です。

元々商売としての意義は見出せない大渡海編纂なんだから、権威は無くとも若い人の中から優秀な人材を探すべきだった気がしないでもないです。最初から足手まといにしかならないこんな人に頼まなきゃいいのに‥とか思ってしまいました。でも現実ではコネとかで物事が進む事は良くあるので、ある意味リアルな描写なのかも知れません‥。

馬締さんと西岡さんコンビの「西行」修正シーンは、この作品ならではの面白さを見出せて大満足でした。文字の海の中で戯れる二人の姿は素敵なおもちゃを与えられて喜ぶ子供の様でした。

「遍歴する人、流れ者」という拡大解釈を追記するに至った動機については、西岡さんの「この意味を載せれば心強く思う人がいる」という情に偏った意見に依存しますが、客観性をそれほど無視した選択ではないとも思われたので好感が持てました。

ただ今回の山場、西岡さんの小田先生へ向けた止めの一言「地球のコアより固く、マグマより熱い」という大仰な表現については蛇足気味で、あまり心に響きませんでした。こういう"してやったり"な展開自体わたしは好きではありませんが、最後の台詞がバトルものにありそうな大見得なのでさらに残念。人物や作風にそぐわない気がしました。
{/netabare}
8話の感想
{netabare}
馬締さんと香具矢さんいつの間にか結婚してる(笑)というのは置いといて。

終幕近くのシーン、辞書編集部に新しく入ってきた岸部さんの"右"の説明が1話の馬締さんのものと同じだった点には作為的なものを感じました。性別の違いも経験の違いもあるし、あれこれ違っても良かろうと思われました‥。違った説明を考えるのが面倒なのと、それに続く西岡さんの「君、辞書向いてるよ」という台詞を言わせたかっただけの様に邪推してしまいました‥。

お約束の終幕の語釈について、今回は"編む"でしたが、「文章・歌などを集めて本にまとめる」との事。編むには当然他の意味もあるので、いくつかある語釈の内の一つだとして、それでもかなり雑な印象を受けました。

先ず文章と歌という語が並列に扱われているのがおかしいのと、用例もそれに合わせて「辞書を-」となっている所に強引さがあります。

"など"と入っているので文章という語と用例の辞書からは離れて、歌と並べて記すなら"物語"とし(他に"思想"とかもあるけれど‥)、文章という語は完成品を指す語なので後に置くのが適切かと思われます。二つ例を挙げると‥

「物語、歌などを集めて本にまとめる。」

「物語、歌などを文章にして本にまとめる。」

となりました。まぁ、いつもながら要約し過ぎな気もしますけれど(汗)
{/netabare}
9話の感想
{netabare}
前回に続き製本までの流れを描くお話。

西岡さんのいたずらは端的に馬締さんの性格を伝えようとした試みかも知れませんが、ラブレターのコピーを無断で読ませるって結構ヒドイ気が‥。西岡さんだからしょうがないんですが(笑)

松本先生の"言葉を大事にする"の説明シーン、内容そのものはなるほどと思わせるものでしたが、先の恋文の話の続きとしてみると、流れが間逆の方向に進んでいる様で若干の違和感がありました。馬締さんは例の恋文の中で言葉を大事にしていたのだろうかと‥。

後半、あけぼの製紙の宮本さんが岸辺さんをデートに誘うお話と予期せぬトラブルのお話がありましたが、ドラマ部分はやはり、毎度の取って付けた感があり馴染めませんでした。後者については編纂作業にPCを導入していれば回避出来たかも知れない問題なので、辞書編集部の頭の固さに閉口(汗)作業効率も格段に上がるでしょうに何故そうしないんでしょう‥理由は不明。

文章について、専門書など特定の読者層を想定して編まれた本と違って、辞書やこのレビューの様に、不特定の読者に向けた文章というのは平易な文体を心掛ける事は元より、多くの人にストレス無く読んでもらえるよう、専門用語、難解な表現は極力避けて綴られねばなりません。かと言って平た過ぎる文章には面白みが無いし、情報の詰まった文章というのは面白いもの。やはりバランスが肝要‥。

万人に理解されうる文章にする為には語彙を限定せねばならず、そうすると必然的に表現の幅が狭まり、大まかな意味は伝わっても精密さの欠ける曖昧な文章となってしまいます。逆に馬締さんの恋文の様に知力を総動員して綴った文章では理解が困難になる可能性が生じます。

言葉は生き物と作中にありましたが、その生き物を使って生き物である人間に意志を伝えるという難しさ、今もまたひしひしと感じるブリキ男なのでした。
{/netabare}
10話の感想
{netabare}
大渡海に"血潮"が抜けていたので再チェックというお話。

これまでのお話で既に語られた、未だに用例カードの集積をデータベースとして利用しているという設定にも驚きましたが、今回の24万語の手作業によるチェック作業もかなりきつそうでした。作業量もさる事ながらヒューマンエラーによる問題が次々と出そう‥。時代設定が現代であるという事も相まってPCを利用せずに行う人員を動員しての力技にはやはり前時代的な印象がありました。

日本では辞書などの手書きデータの電子化は80年代あたりから着々と進んでおり、1985年三修社によって発売された日本最初のCD-ROMコンテンツ「最新科学技術用語辞典」を皮切りに、翌々年1987年には「広辞苑第三版CD-ROM版」が発売されていたとの事。当時富士通のワープロ専用機(価格が200万円位もしたらしい)のソフトとして利用可能だったそうです。

現場の事など何も知らないわたしとしては、上記の流れからすると電子化作業は現在ではとっくに完了している様にも思えてしまいますが、実際の所はどうなんでしょう? 近い未来に紙媒体の印刷物自体が無くなる事など、まずあり得ませんが、作業効率の向上や生産コストの削減という観点からすれば、電子化は必然の成り行きとも言えるので、今回の様な時代錯誤とも言える非効率なやり方にはどうしても疑問を抱いてしまいました。

終幕の語釈については特に思う所が無いので今回もはしょります。
{/netabare}
11話の感想
{netabare}
後半の松本先生の死、「大渡海」初版刊行のお話はエピローグ扱いと受け取り、私は前半の松本先生の家の縁側のシーン、延いては荒木さんと真締さんが駅のホームで言葉を交わすシーンをこの作品の終幕と受け止めました。

松本先生の話によれば、日本では辞書編纂に公金が使われた例は皆無との事、それゆえ権威付けや支配の道具として使われる事も無いという‥。以前私はこのレビューで"タウンページの代わりに辞書を配って欲しい"と考え無しに綴ってしまった事がありましたが、いつもながらに浅知恵でした。

日本では一般的な書に関しては、人権侵害や著作権の侵害による出版の差し止めを除き、検閲が禁止されているため、法制度上の発禁は原則として存在しないというのが建前だそうですが、菊タブーだの鶴タブーだのという、いくつかの言論の禁忌に当たるものも確かに存在し、それらを避けなければならない暗黙の了解もある様です。報道についてはその傾向が特に顕著だそうな‥。責任の所在はマスコミ自体にあるそうですが、暴力的なものも含め様々な圧力が掛かる中で公正な記事を書くというのも難しい事なのだと推察されます。

言葉によって綴られる文章の内容については言うまでもありませんが、言葉そのものにまでその様な規制が掛かってしまうと、さらに窮屈この上ない社会になってしまいそうですね‥。松本先生の懸念はもっともな事だと思いました。

「大渡海」出版を待たずして逝ってしまった松本先生でしたが、生前に自分の仕事を引き継いでくれる荒木さん、真締さん、西岡さんを始めとする何人もの人たちと出会えた事は幸運であったと思います。「循環する命の営みほど我々にとって励みになるものはありません。」と話した松本先生は、辞書作りには完成が無い事を誰よりも深く理解してました。世には辞書編纂に限らず様々な未完成品が存在しますが、個人の死により永遠に未完となるものもあれば、引き継がれ完成に至るものもあります。松本先生は引継ぎ先を、命のバトンを渡すべき相手を見つけ、心安らかに息を引き取っていった事でしょう。結果よりも過程に意味があると常々考える私はそう信じます。

人の命もまた、廃れ編み直される辞書の如きに死に生まれ行くもの‥。定まった目的に向かって進む事も時として大事ですが、毎日を悔いなく過ごす様に努める人生の方にこそ真に尊いものがあると改めて教えられたブリキ男なのでした。
{/netabare}

主人公の馬締さんの声を演じるのはサイコパスの槙島聖護役でも有名な櫻井孝宏さん。西岡さん役は、こちらも言わずと知れた人気者、神谷浩史さん。それにしても馬締さんど~りで堂に入った話し方をする訳で‥紙の本とはよほど相性の良い方の様です(笑)朗読とかドラマCDとかの語りが好きな方なら櫻井孝宏さんの淡々とした言葉運びを耳に心地良く感じる事でしょう。

起伏のあるドラマを期待出来る様な作品では無いと思いますが、台詞そのものと落ち着いた作風に魅力を感じました。目に楽しいねこさん作画、丁寧なお料理描写も相まって、最後まで飽きずに視聴する事が出来そうです。

最後まで観終えて、一足飛びで目まぐるしく進む展開には戸惑いを覚える事もありましたが、辞書編纂というお仕事の一端、それに掛ける人々の情熱、真摯さの伝わってくる素晴らしいドラマだったと思います。

アニメのキャラについつい敬称を付けたがるわたしですが、それも極々自然な事と今更ながら確認出来たアニメでもありました。松本朋佑というキャラに対しては"松本先生"と言う呼び方以外は考え付きませんでしたもの‥。本作の落ち着きのある作風を根幹から支える、自ずと敬意を抱きたくなる好人物でした。


※1:奇人、変人と訳される事もあるあまり有り難く無い言葉? 女性名詞"不思議ちゃん"もこれに含まれるらしい。

※2:知人は白と黒しか知覚出来ない全色盲を指していた様でした。

※:"舟を編む"と言う言葉、ちょっと不思議な響きですが、編む様にして作られる舟は実在します。私が知っている限りではアリュート・インディアンの作る伝統的な船"バイダルカ"がそれに当たります。無数のパーツを何本もの紐でしっかりと結わえ付けて作られる、剛性、柔軟性を備えたカヌーで、"バイダルカには間接がある"とまで称されています。

アニメとは全然関係ないけれど、ケネス・ブラウアー著「宇宙船とカヌー」に詳しい描写がありますので、ご興味が湧いた方は是非ご一読を。素晴らしい書です。

投稿 : 2016/12/27
閲覧 : 912
サンキュー:

56

mame さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

良かったですよ!

内容はすごく良かったですよ!!

ただアニメにしなくても良かったんじゃないかなぁ……って思ってしまいました…ごめんなさい………

投稿 : 2016/12/27
閲覧 : 139
サンキュー:

2

メリジェンヌ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

11話

投稿 : 2016/12/26
閲覧 : 231
サンキュー:

1

-?- さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ヒューマンドラマ系 良い作品、なのだが…

原作小説からの映画化からのアニメ化
全11話
作品の内容的によいのだが…


物語:辞書作りに人生をかけて打ち込む人々の物語

声優:安定のメンバー

キャラ:日本人ぽいね

作画:可もなく不可もなく

音楽:EDの入りがとても好きだ、いい演出


物語としては日本的で情緒があって良いですのが
これ、アニメ化する必要があるのか?と聞かれると疑問に思うところもありました
(理由として、舞台が現代でありで突拍子もない展開になるような作品ではない、情緒的な作品だから、四畳半みたいな展開・演出になるならわかるけどってことで)
夏目友人帳とか落語心中が好きな人にはとても受ける作品だと思います
(ジーンとくるってやつです)
あと辞書たんずはなぜ入れた?w

日本的な情緒をお求めの方にお勧めの作品です

投稿 : 2016/12/26
閲覧 : 163
サンキュー:

8

jujube さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

魔法のようなアニメーション[完走後追記]

題材は辞書編纂と地味ながら、秀逸なアニメーションで動きを見てるだけでも楽しい!ジブリみも感じた。

猫は猫らしい動きをするし、食事シーンも人物がめちゃくちゃ動く!
モブも同時に動かすとか、作画も何枚使ってるのやら!
実写に及ばない動作だとしても、アニメーション特有の味付けと柔らかな色彩で表現される魔法のような空間などなど。
辞書編集者が見てる世界を疑似体験させてくれるようなワクワク感があった!

原作小説の堅さはあれど、それがまた味になっている。言葉が染みてくる。そして何か癒される感じ。本編のBGMも良い。
ストーリーも主人公が辞書編纂の適性を見出されるところなど、凄く丁寧に導入されて、起点としては申し分ない感じ。

原作や映画は見てないけど、これから同僚との衝突があるのか、ヒロインがどう関わってくるのか、主人公がどう変わっていくのか色んな方向で楽しめそうだ。

1話のアニメーションのクオリティを続けてくれたら、完走間違い無し!
あと、できれば変なショートアニメは挟まないで欲しいな。
この作品には余計な説明入れなくても伝わるので。

円盤売れないだろうけど、ノイタミナには継続してこういう作風も取り上げていってもらいたい。リアル系アニメも1ジャンルとしてアニメの幅を広げるものだと思う。
(この時点での評価:4.1)

ーーーー上記1話迄、下記完走後ーーーー

いやぁ〜最終話泣かされたわ。
泣かせる描写じゃなくて、自然と泣かされる描写。
そういった物が降り積もって、ジワジワと胸が締め付けられる感じ。
切ないけど、ハッピーエンド。

作画はまあ多少力尽きてるとこがあるのは仕方ないとは言え、概ね満足。
アニメならではの表現にもアニメ化の意義があったね。

全体としてキャラ達が皆前向いてるから、凄くスッキリと終われた。嫌いなキャラは居なかった。
とりあえずキャラ達の関係性が良いし、そのキャラがどういうものか、最後まで全然ブレてないよね。それは些細なことだけど、アルバイトに対する各キャラの接し方ひとつでも感じられる。
(チームのトップとして真摯に趣旨を説明し、協力を仰ぐ真締、そして人一倍仕事する。他部署だけど状況を慮って、大量の差し入れをする西岡、バイトの緊張をほぐし軽く鼓舞する荒木、などなど)

中盤に西岡の部署とか、西岡無しでの真締の活躍とかキャラの掘り下げがもっと欲しいとこはあったけど、尺が足りないから最低限なのは止む無し。
ノイタミナ全11話だし。
ただ最低限でも必要な物を取り入れてたから、キャラの成長も感じられたし、物語に奥行きがあった。
やはりそこはしっかりした原作小説があったからこそだと思う。

良い人間ドラマだった、良質な邦画を観た気分。
社会人数年やってる人にこそ身に染みると思う。

投稿 : 2016/12/26
閲覧 : 279
サンキュー:

17

ネタバレ

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

今期のダークホース作品、真面目はカッコいいんだよ!

最近のノイタミナ作品どうしたて言うくらい、私的にはイマイチ多いのでスタートはまったく期待して無かった作品。

見始めた時は主人公の馬締(まじめ)名前通りの真面目だけが取り柄で辞書作りて全てが地味すぎるしまた失敗作品かと思ったけど…
回を重ねるごとに魅力が増えるから不思議。


同僚であり正反対の性格なのによき友人の西村
馬締のよき理解者で下宿先の美人板前さん林香具矢
辞書作りの監修を勤めた国語学者の松本先生

見れば見るほど魅力出てくるキャラも良かったです、きっと原作自体が良かったのでしょうね。
これがノイタミナで良かった、他だとコケたかな?

大人向けアニメで
「物作りの楽しさ大変さと素晴らしさ」を伝えてくれる良作でした。

残念のが前半、失敗作品と流し見したのが悔やまれる。

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 284
サンキュー:

29

ゲイリー・ビアッジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

小説原作

最初は辞書がテーマというのに興味をそそられなかったのに、話が進むにつれてどんどん面白くなった。ストーリーや掛け合いが非常によく考えられている。

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 181
サンキュー:

1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」

この作品の原作は未読ですが、wikiをチラ見したところ全1巻の物語のようでした。
だから物語の完結までしっかりと描かれた作品…と思うと本当に感慨深いです。
2013年には映画化もされたところを見ると、この作品の人気も伺えます。

今回アニメ化された訳ですが、ノイタミナらしい作品だったのではないでしょうか。
辞書作り…一見すると物凄く地味で単調な作業だと思います。
実際に作業自体は単調なのですが、この作品が言いたいのは恐らくそこではありません。

ここで表現されている舟とは言葉でありその言葉を使う人生そのもの…だから海を渡る舟を編んでいく事に終わりなんてないんです…
だから地味でも単調でも続ける事に意味があり大切な事なんだ…という事が言いたかった事ではないでしょうか。

それと、辞書という題材を取り扱っているからか…この作品は他のどの作品よりも言葉を大事に扱った作品だったのではないでしょうか。
そして言葉を心の底から大事だと思える人じゃないと辞書作りは難しいと思いました。
そういう意味では人を選ぶ仕事である、ともいえると思います。

主人公の馬締は、初めから言葉に対する独特のセンスが光っていたと思います。
でも世の中の部類からすると圧倒的少数派だと思うんです。
誰もが言葉に対して鋭敏なセンスを持ち合わせている訳ではありません。

でも鷹が爪を隠いている…これは往々にしてある事なのではないでしょうか。
私はこの作品の中で大好きなシーンが幾つかあるのですが、その中の一つに女性ファッション誌部門から転属してきた岸辺みどりが言葉の面白さを自身で体現しているシーンがあります。
1+1=2を証明するのはとてつもなく難しいですが、それに匹敵しそうなほど難しいと思ったのが「右」を証明すること…
華やかなファッション誌から地味な辞書作りに転属…本人は厄介払いされたとしか思っていなかったようですが、彼女は見事なまでに「右」を完璧に証明するんです。
考えながら…言葉を発しながら勢いと力強さを増していく彼女…
彼女もまた辞書作りの鷹だったんですね…

大好きなシーン…といえば月明かりに照らされた下宿先…馬締の部屋での香具矢さんとの一幕は外せません…
香具矢さんに手渡したのは、馬締の実直で真面目な性格をきっとそのまま映し出したようなものだったんでしょう…
交わす言葉は決して多くはありませんでした。
でも多くの言葉はいらないんだと思います…伝えたい言葉はたった一言なんですから…

この出来事から物語は13年後へと時を一気に進めるのですが、未だ大渡海の編集作業は続いていました。
馬締が辞書編集部に移ってきた時には既に編集作業に入っていましたから、辞書を作るには一体どのくらいの労力が必要なのか見当もつきません。
でも、辞書はこうして出来るモノ…いえ、こうしなければ出来ないモノだという事が良く分かりました。

物語の終盤…辞書出版をどうしても急がなければいけない理由が出来てしまいました。
途中でアクシデントもありましたが、その後の作業は概ね好調でした。
辞書編集部のみんなは一丸となって頑張ったと思います。
だからこそ、下宿先のベランダで零れる涙に悔しさと辛さが感じられたんだと思います。
こんな時にそっと寄り添う香具矢さん…良いですね

辞書は出版したら終わりではありません。直ぐ改訂に向けた準備に取り掛かるんだそうです。
こうしてみると、辞書作りって赤子より世話が焼けるのではないでしょうか。
「大渡海」編集の物語…気になるか方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、岡崎体育さんの「潮風」
エンディングテーマは、Leolaさんの「I&I」
心に染み入るエンディング…今度カラオケで挑戦してみようと思います。

1クール全11話の作品でした。原作全1巻を綺麗に纏めた作品だと思います。
色んな作品がアニメ化される…アニメファンにとってこれほど嬉しい事はありません。
バトルも萌えも無い…物語で勝負に挑むこの作品の作風は良かったと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 261
サンキュー:

27

ネタバレ

mamiko さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

辞書作りの大変さ

このアニメはお仕事関係のアニメで、辞書作りをメインに話が進みます。
辞書作りといっても細かい作業の上で成り立っていて完成までに数年かかる
人気小説から実写映画化まで物語が良かったのでここまで力を入れているのは納得がいきました。

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 169
サンキュー:

2

猫耳サイクロップス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

辞書を編む

落ち着いた感じのアニメ。
言葉を大切にしよう、って気持ちになりますね。
辞書作りって本当にこんな感じなのかな?

この後は電子辞書が(ry

総評:
「地味だけど勉強になるアニメ」

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 204
サンキュー:

2

ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

この作品をアニメでやる意義と、「大渡海」の特徴が伝わってこない

辞書「大渡海」の作成に携わる人々を描いた小説が原作
原作小説は本屋大賞を受賞、実写映画も日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞するなど非常に評価の高い作品のようです(ともに未読・未見)

ストーリーとしては、知られざる辞書作りのトリビアを紹介しつつ、仕事への情熱や人間関係、社内部署間での軋轢、達成感、そして恋愛など、「仕事モノ」の王道に沿った作りで確かによくできていました
決して劇的なことが起こるわけではありませんが、ノイタミナに相応しい大人なアニメだったと思います
一点特筆すべきことがあるとすれば、最終回の麦人さんの{netabare}喉の調子が悪い{/netabare}演技ですかね

ただ、わざわざこの作品をアニメにするのであれば、アニメならではの表現というのが欲しかったところです
強いて言えば幕間のゆるキャラたちによる解説と、毎回のラストでサブタイトルの「大渡海」での語釈が出ていたくらいでしょうか
上の感想では言葉を濁しましたが、アニメとしては正直退屈でした
明らかにアニメに不向きな題材をアニメ化しているんですから、それ相応の工夫を見せてほしかったものです
同じ小説原作なら(ジャンルは全然違いますが)「化物語」や「四畳半神話大系」にはそれがしっかり見て取れました
あまつさえ既に実写化済みの作品なんですから「これ実写でよくね?」と思えてしまうようではアニメ化の意味が無いのでは?


そしてこれも大きな問題点なのですが、主人公たちが作っている辞書「大渡海」の特徴が伝わってこないんですよね
作中で言及された特徴といえば「新語や俗語も多数収録したい」という点くらいだったかと思います
別作品の感想でも書きましたが、物作り系の作品の場合、登場人物たちがどういう物を作っているかが分からないと、それがどんなに大変な作業であることが描かれようと、視聴者は感情移入しにくいんですよ
例えば作中内で「大渡海」が収録して他の辞書に載っていない単語を紹介するとか、または他の辞書と説明文を比較するとか、そういった中身を見せてくれる必要があったように思います
「広辞苑」「大辞林」など他の有名な辞書は作中にも登場しゆるキャラ化されていたくらいですから、内容出すのも可能だったんじゃないかと思うんですが…難しいんですかねえ?

ところで作中何度か出てくる「『右』という言葉をどう説明するか」ですが、主人公たちが答える「北を向いたときに東側にあたる方向」は広辞苑のものです
いかにも広辞苑というような、普遍的で硬派な説明ですねw
一方他の辞書はというと、例えばユニークな語釈で有名な新明解国語辞典では「アナログ時計で1時~5時のある側」「『明』という字の『月』がある側」となっています。具体的で、子供でも分かるような説明で、また書名の一部である「明」の字を使う点も気が利いてます
また岩波国語辞典の「この辞書の偶数ページのある側」という説明もエレガントで有名です
このように同じ言葉でも辞書によって表現方法が違うわけですが、例えばこの「右」の説明の「大渡海」版を他社と比較しつつ示すだけでも、「大渡海」の特徴を印象づけることができたんじゃないでしょうか


「一般文芸の名作をアニメに!」という試み自体は素晴らしいし応援したいと思いますが、それであるならアニメならではの見せ方というものが欲しかったです


以下、難癖に近い「大渡海」への雑感
「大渡海」っていう書名、一見して辞書って分からないじゃないですか
現実の「○○辞典」形式じゃない書名の辞書は、必ず「辞」の字や「言」の字などを用いて辞書であることをアピールしてますからね
多分、書名と青く分厚い装丁だけを見たら、「航海大百科」か何かかと思ってしまうんじゃないかと思いますw
「辞書は言葉の海を渡る舟」っていう作中の思想ありきの書名なわけですけど、ぶっちゃけこの喩えもいまいちピンと来ないというか…言葉が海なら、辞書はせいぜい羅針盤か海図くらいのものだと思いますけどねえ
何というか、「大渡海」の語呂の良さも含めて、作者が自分の言葉に酔っている感を覚えてしまいました
「このタイトルじゃ売れないから名前を変えろ!」みたいな営業部からの要請、とか描かれても良かったんじゃないかと思います…というか描かれるんじゃないかと期待していました

投稿 : 2016/12/25
閲覧 : 176
サンキュー:

19

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

言葉という大海に漕ぎ出す舟を編む。

詳細は公式でも。

三浦しをん原作。本屋大賞受賞作です。
実写映画化もされ、すでに定評がある作品を
テレビアニメでどう料理するか楽しみです。

馬締を櫻井孝宏、西岡を神谷浩史、そして初回は
出てきませんが香具矢を坂本真綾、岸辺を
日笠陽子という強力な布陣。演技面も不足は
なさそうです。

初回は導入。原作の雰囲気を良く出せていて、
これからが楽しみな立ち上がりですね。

========第2話視聴後、追記です。

前期のノイタミナが大失敗だっただけに、
原作がベストセラー小説のアニメ化が不安でした。
しかし、杞憂に終わりそうですね。
なんというか、原作の雰囲気をどうアニメ化する
か。そして、12話でまとめるために何を見せ、
伝えたいかという意思がきちんと明確化されて、
それをアニメーションという独自の映像に、
どう落とし込むかというコンセンサスが取れて
いるような印象です。

直近だから、つい比較しますが、それが全く
出来ていなかったのが「バッテリー」でした。

さて、今のところ西岡がチャラくて適当なキャラに
描かれていますが、気遣いのできる機転の利く
人物だということをちゃんと描けるか。
まあ、CVに神谷浩史を起用するほどですから、
たぶん大丈夫だと思います。そこにも期待です。

あ、苦言をふたつ。
CM明けの「辞書たんず」。これは要りませんね。
なぜこれを入れようと思ったのか理解できません。

それと、作品に全くマッチしないOP曲。
流行りのアーティストで、政治的な力でねじ込まれ
たんでしょうけど、ホントにこの作品を観て、
作ったのかと。単に新曲のタイアップとして、
この作品を使われているのではないかと思って
しまいます。

========第9話視聴後、追記です。

惜しい。
実に惜しい作品となりそうです。

キャラデザも、作画の雰囲気もとても原作の
イメージに合った出来となっています。
物語も基本は原作忠実で、確かにそうなんですが、
明らかに尺が足りないために駆け足ぎみです。

もっとそのエピソードを膨らませないと、色々と
生きてこないのになあとか、それについて余韻が
足りないよなあとか。
具体的に言えば、馬締と香具矢のラブストーリー
なんて、こう駆け足にされると、???となる
危惧があります。

ここまでは、なんというか原作の梗概をアニメで
見せられているような気分。
こういうのは、せめて2クールでじっくりとやって
もらいたい作品だと思います。

========最終話視聴後、感想です。

長らく大渡海編纂に携わってきた松本先生が、
完成を見ることなく先立ちます。

そして、ようやく初版が完成。
出版披露パーティで大団円です。

温かい気持ちになれる良質な作品でした。
これこそノイタミナの真骨頂だと思います。
次作「クズの本懐」も楽しみです。

惜しむらくは、上記の通り、これは1クール11話で
終わらせるような内容ではないということ。
以前のようにノイタミナが2本立てであれば、
この作品は2クールでやってもよかったと。

ただ、いろいろな付帯ビジネス(Blu-ray、グッズ等)
などを考えずに、良質な作品を作ろうという
気持ちは伝わりました。GJです。
(や、じしょたんずのグッズは売りたいんだろうけどw)

投稿 : 2016/12/24
閲覧 : 253
サンキュー:

10

えくいてぃ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

じ~~んっときちゃった。

一つの作品にどれだけの情熱を注いでいるのでしょう、
とてつもなく長い年月と膨大な言葉の海に溺れることなく、
ひたすら素直にまっすぐにコツコツと続けていくことの大変さと
完成したときの達成感がよく伝わる物語でした。

投稿 : 2016/12/24
閲覧 : 204
サンキュー:

5

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

とっても「ノイタミナ」…。

同名の原作小説があり、そこから実写映画化もされています。が、原作は読んでいませんし映画も観ていません。

良くも悪くもすごく「ノイタミナ」っぽいアニメ作品だと思います。『図書館戦争』や『四畳半神話大系』同様、たぶんノイタミナ枠でしかTVシリーズのアニメ作品として作られることはなさそうな感じです。

でも、ノイタミナは本来そういう枠だと思ってますのでけっこう楽しんで観ていました。CM明けの「辞書コント」も私は好きです(笑)。

あと、作中でやっていた用例採集は楽しそうだと思いました。

ちなみに作中でも紹介された大槻文彦が編纂した「言海」ですが、一応最初は国家プロジェクトで国費が出ていたんですよ。

政府としてのプロジェクトが打ち切りとなりその後、保管されて埃をかぶっていた作成途中の書類を大槻が引き取って仕事を続けて最終的に私費で完成させて出版したという経緯があります。

投稿 : 2016/12/24
閲覧 : 506
サンキュー:

45

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

そういえば最近辞書を開く事がなくなったなぁ。

 辞書作りという地味なお話ですが、辞書に取り組む熱意は、熱かったと思います。正直映画の方が良かったけど アニメでしかできない映像もあり楽しめました。声優さん達も良かったです。

 今は分からない事は、全部パソコンで調べています。辞書は押入れの中。「ごめんね じしょたんず。」

投稿 : 2016/12/24
閲覧 : 248
サンキュー:

19

ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

辞書編集に捧げる人生模様、ゆっくりと流れる時間。ノイタミナらしい、地味だがステキな作品です。

小説が原作で実写映画化もされた、辞書編集を題材にしたアニメ全11話です。
ノイタミナ枠に相応しい、渋い魅力のあるドラマでした。
やや退屈ではあるのですが…退屈さも含めて良いと感じられる。

{netabare}『物語』
対人コミュニケーションのニガテな、言語学専攻の青年・馬締光也(まじめみつや)が、「大渡海」という辞書、を作る部署で、辞書作りに没頭していく。

「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」

気の遠くなるような言葉の海を、馬締と編集者たちの人生模様(ちょいラブコメ)を交えて、ゆっくりと描かれる…
…辞書作りというマイナーな題材を描いたお仕事アニメです。
非常~に地味な作風と雰囲気なんですが、普段あまり意識しない「言葉」の意味や大切さがじんわりと伝わったり、長い時間をかけて完成を目指す仕事そしてそれに取り組む人生の尊さがしっかりと描かれていて良かったです。

辞書作りや出版業界の話がちょっぴり興味深い以外は、あまり派手な見せ場は無い。
馬締と香具矢(かぐや)の不器用で微笑ましいラブコメの波動が、地味ながらステキでした。
…とっても地味ですが。
仕事も、互いの人生も、共にゆっくりと歩んでいく。
派手さやドラマチックさには欠けますが、13年後の熟年(というにはまだ若いけれど)夫婦感はとても和みます。

本作の魅力は仕事も人生も焦らずにゆっくりと歩んでいこう…
という、アニメ的にはある意味贅沢な時間感覚、それがステキだな~と思わせる空気感そのものにあり。
1話から13年の時が流れて、少し年を取った馬締と香具矢そして編集者たち。
老いた親しい者や志半ばで去る同志がいる悲しみの一方で、若き女性編集者の情熱が育ち、受け継がれていく。
日々変わっていくモノと、変わらぬ情熱や人生が混然一体となり…
「大渡海」という言葉の舟に結実していく…。
ラストの完成パーティーは少し涙腺緩みました。
感無量。そんな言葉を贈りたい作品です。


素晴らしいドラマでした。
けれど…面白かったか?と言われると、正直退屈もしました。
地味で不器用なラブコメ回と、西岡の、出版本社を敵に回すかも!?な立ち回り以外はとことん地味すぎる。
13年間の時間が流れた展開はダイジェスト感もある。
間幕茶番の「じしょたんず」はコミカルな楽しさはありましたが、こういう解説は本編で見せて欲しかったです。
…物語評価は3.5か迷います。
地味。退屈。されど…雰囲気が好ましいし、なにより最終的に感動した。
11話と中途半端ですが、これ以上あると退屈しそうなので丁度良い。
これぞノイタミナ。こういう作品も良いものだな…と思いました。


※余談
私はレビューで「本作」という単語を好んで多用してますが…
「本作」は、辞書に載っていない、正式な言葉ではないようです。
誤用?正しい日本語じゃない!?え?
うーむ、でも、「本作」という言葉は使い勝手良いんですよ。代替する言葉だと不便ですし。(この作品?長い。)
「今レビューしている、この作品」を漢字二文字で表せますし(いちいち作品名記述は面倒だし)
…仮に日本語としてはグレーゾーンでも、今後も気に入っている「本作」使っていこうかと思ってます。

※余談その2
私は日本も日本語にも誇りを持っていますが…
「油断すると主語に掛かる述語が曖昧になる」構造的なネックが…
例えばレビュー序盤で

「大渡海」という辞書を作る部署

「大渡海」という、辞書を作る部署
…だと、「大渡海とは、部署名である」という誤解が生じる恐れが。
故に、 「大渡海」という辞書、を作る部署
と句読点区切りました。「大渡海」は部署じゃない。辞書名だ!
…いやいや、そこは前後の文脈で判断しろよ~。常識だろ。
まあそうなのですが。念のため…
(何気に普段のレビューでこれ、常々気を付けてます。その割にミスだらけかも…)


『作画』
作風故かキャラデザも動画も地味。でも概ね丁寧で良質だった。
欲を言えば、辞書作りの魅力をもっと映像で実感させてくれるシーン観たかった。
馬締が文字に溺れる演出はアニメならではでしたが、まぁまぁ。(蟲師思い出した)


『声優』
櫻井孝宏さんの朴訥とした演技は地味ながら、確実に馬締の魅力引き出していた。
神谷浩史さんの西岡も流石、ふたりの掛け合い良かったです。
榊原良子さんの存在感も凄い。
MVPは松本先生の麦人さん、人生の先達としての貫禄、地味ながら圧巻でした。

『音楽』
OP「潮風」がテーマに沿っていて良い感じ。
BGM含めて良いんですが、地味な印象も。


『キャラ』
キャラも地味ながら、観ていくと各人の魅力が分かる。
馬締は13年後の主任時代の方がカッコよさ上がってます。
辞書に使う紙にダメ出しするシーン良かった。
…未熟な主人公が出世してカッコよくなる、こういうのどのジャンルでも燃えます。

最初は不真面目かと思いきや有能だった西岡の方がキャラ的には面白い。
性格正反対な馬締との友情は好きでした。

香具矢さん、馬締にとって理想の嫁ですな。馬締さん勝ち組じゃないか。
13年後の老けた方が魅力増している。ステキです。

松本先生の、言葉も人生も広い視野で見ている器の大きさも良い。
地味ですが、この人の存在感も大きかった…。

製紙会社の営業員や、新人女性編集者など、若手の存在は、間接的に馬締の株上げている感じ。{/netabare}

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 328
サンキュー:

45

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

大人の恋愛

2016/11/23 普通の小説です。ラノベとは違うのだよラノベとは!

ご存知原作は本屋大賞受賞作。
基本となるストーリーはやっぱりしっかりしているので、たとえ絵が動かなくても面白い。

ストーリー的には辞書作の大変なんだなーって感想しかない。
「東を向いたときに北側が左」
ってのが印象的。

マジメくんとカグヤさんの恋愛譚も良かったけど、西岡君と足の短いブス(西岡君談)との付き合い方がかなり理想的。
あっという間に13年たっててその点がちょっとあれだったけど最後は感動させる話の持っていき方で良かった。

普通小説を読んでからだろうな。
でも小説読むとアニメはストーリースッカスカなんだろうな。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 210
サンキュー:

21

スマートなトーマス さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

良かったけど

最初の方は良かったと思います。中盤から駆け足になったのが少し残念です。尺があるから仕方ないか...

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 182
サンキュー:

2

Ennuiシナジー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

展開が早く単調

◆口下手なのに営業部員として働いていた主人公、馬締 光也が辞書作りの才能を買われ、辞書編集部で「大渡海」という新たな辞書を仲間と共に作ってゆく作品。

辞書作りという異色のアニメだったので、序盤は先の展開が気になって楽しめました。しかし、本格的に辞書作りについて、描かれ始めたと思えば、展開が早く単調に進んでいく。

原作は読んでいないのですが、後半のストーリーは先が読めてしまって、あまり楽しめませんでした。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 203
サンキュー:

3

ネタバレ

がぁべら♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

不器用な人間達の物語

出版社・玄武書房では中型国語辞典『大渡海』の刊行計画を進めていた。営業部員のマジメミツヤは、定年を間近に控えて後継者を探していた辞書編集部のベテラン編集者・アラキに引き抜かれ、辞書編集部に異動することになる。社内で「金食い虫」と呼ばれる辞書編集部であったが、マジメは言葉への強い執着心と持ち前の粘り強さを生かして、辞書編集者として才能を発揮してゆくというストーリーです。
-----------------------------------------------------------------

辞書作りのお話デス。
全体的にはゆっくりとしたイメージですが、確実に長い時が流れています。
大人向けの作品デス。
地味ですが、言葉を深く感じ、考えさせられるさせられるイイお話だったと思います。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 223
サンキュー:

5

sobako777 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

原作小説が良すぎるからなー

直木賞を受賞したベストセラー小説のアニメ化・・・こりゃハードル高くなるだろうなーとは思った。実際、かなり力入れているのははわかったし、ちゃんと楽しめもしたのだけれど、何せ、原作小説がめちゃめちゃ面白いのでどうしてもジャッジが辛くなってしまう。特に前半部分はラブコメ的要素が強くてかなりガッカリした。後半になって辞書編集にかける情熱が伝わる内容になってきてはいるが、それにしても、キャラの魅力やその裏側のドラマをもっと深く伝えるには、このアニメ作品では物足りない。ただ、絵はおそらく、コミカライズされる雲田はるこさんのものより上手い(笑)。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 195
サンキュー:

3

kameko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

サクサクと物語が進んで見やすいものの、、。

辞書作りに必要な言葉、人間の関わりを描いたお話。
辞書が作られる過程が細かに、繊細に、わかりやすく描かれていて見やすかったものの、淡々と進んでいくストーリーには引き込まれなかった。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 174
サンキュー:

2

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

舟は編みあがったが<54>

つまらなくは無かったが、あまり掘り下げることもなくサクサク進んで終わった感じ。
語彙収集の過程で意味の移り変わりとか、言葉の本質とかに触れるのかと思ったらそうでもなく。
世捨て人みたいなズレた馬締がどう恋愛発展させてくのかかなり興味深かったのに、時間が飛んで長年連れ添った夫婦になってるし。
最後に松本先生死んだけど、こちらを喪失感に巻き込むほどの描写はされてないし。
辞書編集部から外れる西岡くらいしか掘り下げられてないといった感じ。
最終回馬締がスピーチもこなしてるような成長っぷりを見せるけど、飛ばされた時間でパッと成長しちゃっててあまり感慨無し。

そもそも、大渡海の特徴・既存の辞書との違いって何かね?という。
原作が260ページ1冊ってことなので、原作からこんな感じなんだろうか。

舞台は1995年ですってね<65>
2話まで視聴。
コンピュータ使わない作業に違和感があったので調べたらそうなんですってよ、奥様!
しっとりしたお姉さんも出てきたことでこれからも期待。

あーあー果てしないー<60>
1話視聴。
言葉の意味を探ってくドラマになるのかな、初回は言語センステストくらいで辞書編纂にはいってないけど、面白そうとは思った。
原作は単巻みたいだし、前期の雑なダイジェストの構成失敗作みたいなことにはなるまい。

作ろうとする辞書は「大渡海」。
あーあー果てしないーという感覚を呼び起こす名前じゃね。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 253
サンキュー:

8

たま。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

平坦なストーリー

三浦しをん作、2012年の本屋大賞の作品。

辞書を作りに関する人間ドラマの話。
これまで、様々な体験ものの作品が作られているが、辞書を作るものは、僕は、お目にかかったことがない。
辞書作りに関して、ディープになりすぎず、通り一遍の様が描かれている。
それと辞書作りに携わる人の話が、通り一遍に描かれている。

昨今の人目を引く話題性重視のアニメからは、一線を引き、王道のストーリーを丁寧に描いているのだが、昨今の人目を引くアニメになれている僕としては、平坦で、のんびりしすぎたストーリーに感じた。ちょっと退屈。僕の感性が鈍ってしまっているのかも知れない。

辞書作りの人間ドラマを見たい方には、お勧めです。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 221
サンキュー:

7

ネタバレ

ヴァレン某 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

おとななアニメ

船造る話だと思ってたら違った。けど、内容にあったいいタイトルだと思う。

辞書作りの大変さや、作る人の思いとかすごく伝わった。実際は、あんな人ばかりじゃないとは思うけど。

edはいい感じだったけど、opはこれじゃない感がした。曲は嫌いじゃないんだけど、アニメの雰囲気に全くあってない。(僕の主観ですが) それと、合間に出てくる辞書たんずだけど、他の回はともかく最終回のは本当にいらなかった。雰囲気ぶち壊し過ぎ。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 198
サンキュー:

3

のび太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

とりあえず地味ですw、そして地味ながら良作でした。

2012年の本屋大賞を受賞した、三浦しをんの小説が原作ですね。
キャラ原案は、雲田はるこさん。
漫画「昭和元禄落語心中」の作者ですが、こういう昭和の雰囲気の
作品に良くあいます。

「船を編む」辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る
舟を編んでいくというのがタイトルの意味らしいです。
辞書作りに係る人々の人間模様を描いた作品ですね。

まあこの作品を見ても、辞書作りの興味を持つ人は、あまりいない
でしょうけどw
実際の出版社でも、辞書は「金食い虫の厄介者」なんでしょうね。

まあ辞書は抜きにしてもw、繊細に描かれた人間模様とか、
昭和の雰囲気とか好きな人なら、誰でも楽しめる良作だと思いました。

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 217
サンキュー:

18

ネタバレ

※アニをた獣医師 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

このゆったり感がいい♪

アニメというより、ドラマを見てる感じだったかな(実際ドラマもあったよね?)、辞書作りが凄く大変そうに見えて、皆で協力して成長していくのは、見ててがんばれって思えたよ!

投稿 : 2016/12/23
閲覧 : 181
サンキュー:

5

ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:今観てる

舟を漕ぐ

原作:三浦しをん(小説:光文社文庫)
監督:黒柳トシマサ
構成:佐藤卓哉
(監督代表作品:苺ましまろ[構成も担当]、好きっていいなよ。[構成も担当]、STEINS;GATE [浜崎氏と共同]少女たちは荒野を目指す、他)
(シリーズ構成代表作品:Fate/stay night他)
アニメ制作:ZEXCS
・主要キャスト
馬締光也cv櫻井孝宏(主人公)
西岡正志cv神谷浩史(主人公の同僚)
林香具矢cv坂本真綾(ヒロイン)
(以下省略)

原作既読。
映画鑑賞済。

【2話までの感想】
本作品の原作は数々の松本清張や赤川次郎など著名作家の名作を送り出した「光文社文庫」から出版されている小説です。
また「光文社」といえば鉄腕アトムや鉄人28号などの不朽の名作漫画を多数連載していた『月刊少年』(1969年廃刊)の出版元しても有名ですね。

この作品は、実写映画からアニメ化という珍しい逆パターンでもありますけど、原作を途中まで読んだ限り小説としては面白いのですが、アニメという媒体に馴染むのかどうかは正直疑問ですし、映画がヒットしたから逆もまた然りというものでもありません。
アニメの素材としては難しいかなというのが率直な印象です。

しかし、ラノベではありますけど『物語シリーズ』のように映像化困難とさえ言われた作品も、演出の工夫しだいで予期せぬ名作となる場合もありますので1クール観ないで決めつけることも出来ません。

文学、小説のアニメ化は文学の世界特有の文彩などのレトリックを表現する演出には、脚本構成と映像と音響(声優演技含む)の重層的なコミュニケーションが求められ、レトリックの多くを既に視覚的に処理されているゲームや漫画原作よりも遥かに脚本や演出の難易度が高いゆえに敬遠される傾向にあること。
また、文学作品は読者が文字情報として読み取ったレトリックを読者の経験や感性に応じ脳内でイメージを組み立てる(簡単に言えば空想ですけど)特性上、情報量の多いテレビドラマやアニメなどの映像メディアよりも解釈の自由度もより大きくなります。
よって、制作スタッフが解釈した作品イメージと個々の読者が解釈した作品イメージとの乖離もまた生じやすくこのことは、アニメ制作スタッフの解釈が少数派であれば原作破壊だのと厳しい批判を浴びるリスク増加の要因ともなります。
このような文学作品特有の事情は、リスクを恐れ演出上の冒険が抑制される原因でもあり、原作素材は良くても面白みに欠ける作品が多くなる原因かと思います。

反面、成功した化物語のように演出の壁に果敢に挑んだ例も相応にあります。
分かりやすい例ですとP.A.WORKS制作の『Another』では「叙述トリック」という文学特有の表現手法をアニメで再現するために、脚本上のミスリード誘導のみならずクレジットの声優名義を変えたり、キャラデザと声色をスッピンとメイクで使い分ける手の込んだ演出がされていますけど、反面、文学的レトリックとアニメの相性の悪さはどうしても演出にしわ寄せが行くことが理解できる作品でもあります。

さて、今回シリーズ構成担当の佐藤氏は監督としてのキャリアが多く前述のとおり多くの有名作品を世に送り出しています。
また、本作品監督の黒柳氏は佐藤氏監督作品で、本作品と同じZEXCS制作の『好きっていいなよ。』の制作スタッフとして参加しており制作連携には問題がないと思います。
さらにキャストは「物語シリーズ」を演じた声優さんという布陣です。
{netabare}辞書を編纂するという地味な群像劇{/netabare}をエンターテイメントに昇華させる舞台装置と役者は揃いました。
今後は、どこまで原作のエキスを醸しつつ、アニメとして表現し、かつ、視聴者の共感を引き込める内容かを視聴して確認して行きたいと思います。

【総評】
視聴をしていてタイトルの通りになりました。
小説を読むのが面倒臭い方々向けの作品です。

漫画原作なら未だしも、既に映画化もされており、小説原作でドキュメンタリーチックな内容を、アニメという媒体を用いるメリットはないですね。
原作の内容自体が地味ですし、特段、鳥肌が立つような大きなイベントが発生する訳でもなく起伏は殆どありません。
アニメ化に当たっては余程演出に拘りを出さないと退屈な作品となるサンプルです。
アニメ業界は原作不況ですけど、アニメに馴染む馴染まない程度は判断して製作企画を考慮するべきでしょうし、馴染まないものをアニメ化するに当たっては、物語シリーズ最初の『化物語』のように視聴者に観てもらう演出の工夫を追及するべきでしょう。
なお、物語の3は原作をアニメとして表現する工夫を怠った演出のマイナス評価を加味しています。
原作だけであれば4.5、映画の方は4評価に相当します。

しかしながら、豪華キャストですし、原作小説は優れていますので、アニメ作品トータルとしての評価は低くても、視聴をして損であるとまでは言えませんで、声優さんの演技や広辞苑級の辞書編纂プロセスに興味があるのであれば視聴をお勧めします。

投稿 : 2016/12/17
閲覧 : 672
サンキュー:

39

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ジャンル「辞書、青春」・・・すごくニッチなところブッ込んできた~!

お仕事アニメとしては戦略的。解んないお仕事に興味そそられるw
お話しは1~2話退屈。3話「恋」から始まったって気する(さすがノイタミナ)。

キャラ紹介が終わってゆっくり物語に繋がっていく感じがスゴクいい。
主人公の名前本気で考えたんか~イとツッコミ入れたくなるが、物語を背負って立つパワー感じる変人。

相棒チャラ男語り過ぎ、語るとラララぎさんになっちゃう(ブランド力ありすぎて)が、惹き込まれる演技はさすがです。
その他のキャラ声優さんも実力派って感じでゆったりしたドラマ盛り上げてる。悪いところ無い。

ただシャク短すぎwww原作の良さをダイジェスト紹介されてる感じ。悪い訳でないがゆったりとした世界観の良さを感じていたかった。

と思ったけど、これって実写映画化された作品だったんですね。

投稿 : 2016/12/14
閲覧 : 136
ネタバレ

ブロッコリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

今季これがナンバーワンかも

尻上がりに良くなっているアニメ
恋愛も純情で みていて ドギマギするし
真面目すぎる性格も純粋で 応援したくなる
壮大な辞書作りの 深さも感じられるし いいアニメだと思います

投稿 : 2016/11/23
閲覧 : 200
サンキュー:

2

次の30件を表示

舟を編むのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
舟を編むのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

舟を編むのストーリー・あらすじ

三浦しをんさんの小説「舟を編む」が原作。

玄武書房に勤める馬締光也(まじめ・みつや)が、辞書編集部で新しい辞書「大渡海」を編集することになる……というストーリー。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる学者、徐々に辞書に愛情を持ち始める“チャラ男”など個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。(TVアニメ動画『舟を編む』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2016年秋アニメ
制作会社
ZEXCS
主題歌
≪OP≫岡崎体育『潮風』≪ED≫Leola『I & I』

声優・キャラクター

櫻井孝宏、神谷浩史、坂本真綾、金尾哲夫、麦人、榊原良子、斎藤千和、日笠陽子

スタッフ

原作:三浦しをん(光文社文庫刊)、キャラクターデザイン原案:雲田はるこ、 監督:黒柳トシマサ、シリーズ構成:佐藤卓哉、キャラクターデザイン:青山浩行

このアニメの類似作品

この頃(2016年秋アニメ)の他の作品

ページの先頭へ