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「秒速5センチメートル(アニメ映画)」

総合得点
87.0
感想・評価
3996
棚に入れた
18484
ランキング
176
★★★★☆ 3.9 (3996)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.5
音楽
4.1
キャラ
3.6

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秒速5センチメートルの感想・評価はどうでしたか?

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

一言、一言がとても意味を持っていて、重く心にのしかっかてくる感じがした。
とても綺麗で、悲しい物語。

投稿 : 2016/01/23
閲覧 : 227

茶子にゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一度は見るべき

小説版も見ましたが、この映画版も素晴らしい作品です。
私個人の意見としては、心情表現や背景の美しさは他の作品とは一味違うと思います。

投稿 : 2016/01/20
閲覧 : 194
サンキュー:

4

こっくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

新海誠さんです

東京の小学校に通う遠野貴樹と篠原明里は互いに「他人にはわからない特別な想い」を抱き合っていた。小学校卒業と同時に明里は栃木へ転校してしまい、それきり会うことがなくなってしまう。貴樹が中学に入学して半年が経過した夏のある日、栃木の明里から手紙が届く。それをきっかけに文通を重ねるようになる2人。
しかしその年の冬に、今度は貴樹が鹿児島へ転校することが決まった。鹿児島と栃木では絶望的に遠い。「もう二度と会えなくなるかもしれない……」そう思った貴樹は、明里に会いに行く決意をする。しかしその約束の日、関東では大雪となった。当初の予定は列車の遅延で大幅に狂い、時間だけがただ残酷に流れていく……。
貴樹と明里の、再会と別れの1日を時間経過とともに描く。

新海誠さんの作品です
世界観などがとても素敵で新海ワールドに引き込まれます!

もっと評価されるべき作品!

投稿 : 2016/01/16
閲覧 : 175
サンキュー:

6

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 4.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

恋愛感が頂けない

新海誠作品を観たのはこれで4作目

ほしのこえ→雲の向こう約束の場所→言の葉の庭→秒速5センチメートル
の順番で見ましたが、相変わらずの映像美。
いつも空気が澄んでいて、全てが真新しく見えるのに、季節ごとの空気感をしっかり持っている独特の空気感を感じます。
特に凄いと思うのは、水と草と無機物と影。一見同じように光り輝いているように見えるのに、素材ごとの質感が失われていないことが素晴らしいです。

話の良し悪しは好みの問題でしょうが、あまり好きな内容ではないです。
毎回思うのですが、もっと爽やかな恋愛は描けないのでしょうか。

爽やかという意味では1話の桜花抄は、爽やかではありましたが{netabare}中学生の女の子が夜遅くまで一人で待っているシーンは頂けない。さらに、そのあと納屋で一夜を過ごしたのはもっと頂けない。{/netabare}親が帰って来るのが遅いのかなと都合をつけようとしたけれど、後のはもう都合のつけようがないですね。ただ呆れるばかりです。

2話のコスモナウトも、爽やかと言えば爽やかなのですが、1話の事があるので、どうしようも無い感じがします。

3話は始まってすぐに、{netabare}3人目の女か!と突っ込んでしまいました。それなのに、最初の女の子が忘れられ無いのですね。モテる男とは、羨ましいです。{/netabare}

3話を通して、主人公の男の子がマダオに成長していて悲しいです。


主題歌は、いい雰囲気でした。
音楽に合わせて切り替わる場面が良く合っていて、これを作りたいために話を作ったのかなと感じました。

新海監督の映画作品は4つとも同じ感想を持っているので、ほかの作品を見ようかどうか悩んでいます。絵は綺麗なので、それだけで見る価値はあると思うのですが、嵌るというほどではありません。

投稿 : 2016/01/15
閲覧 : 402
サンキュー:

24

ネタバレ

ザンギエフ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 4.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

ラストに期待してたのに…

別にスカっとするアニメを期待していたわけじゃありません
予想を覆すような展開を期待していたわけでもありません
ハッピーエンドじゃなきゃ嫌だとも言いません

でも…ラストに「救い」があまりにも足りない…

幼馴染みの彼女は別の男と結婚
主人公は幼馴染みの彼女のことを忘れられないために、現在の彼女と辛辣な別れ方をして仕事まで辞める始末
この主人公はこれからも「幼馴染みの彼女」の思い出を負の遺産に暗い人生を歩んでいくような気がしてなりません

ラストも、主人公が自虐するように苦笑いをするシーンで終わって欲しくなかったです
せめてもう少しラストで主人公が「これから強く生きていく」というような決意がみられるような描写がほしかったです

投稿 : 2016/01/10
閲覧 : 511
サンキュー:

15

yCjqe23696 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

さすが深海誠さん

深海誠さんの作品の中で一番鬱になる作品です。(いい意味で)

投稿 : 2015/12/20
閲覧 : 229
サンキュー:

5

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

私的アニメ感想簿26

面白いという話を聞いたので、昨年観ましたが、確かに面白かったですけど・・・これはえらいものを観たってのが感想でした。
主人公がヘタレなんですけど、その気持ちよく分かるぞ(苦笑)
振られた後って中々前向きになれないんですよね。
考えてみれば秒速5センチメートルっていうタイトルの段階で結末は予想できたはずなんですが(汗)
途中までは、てっきり再会してハッピーエンドだと思ってたんですが、第2部でのなんか暗いというか覇気の無い表情にメールを打つふりと、魁男塾の松尾ばりにやな予感がしてきて、第3部で的中してしまいました。
ただ、微妙だったのは、ハッピーエンドじゃなかったからではなく、第3部があれだけだったってのが、大きいです。
あと、もっと若い時に観てれば、より面白かったかも知れません(何もかも懐かしい・・・by沖田艦長)
作画は凄いキレイですし、山崎まさよしが歌う主題歌はこの映画にとても似合ってました。
第1部のあれだけ待たせて待たせての作りに対し、第3部のあれは、多分狙ってやったもんなんでしょうけど、観終わってからの置いてきぼり感というか、もやもや心に残る感じが半端ないです。
これを評価できる人は高評価でしょうし、受け入れられない人にとっては、多分評価が低くなるんでしょうね。

投稿 : 2015/12/17
閲覧 : 363
サンキュー:

27

ネタバレ

HIMAJIN さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ひきずってしまう”初恋”の思い出。・・・ん~わかるな~^^

冒頭 “ねえ、秒速5センチなんだって。桜の花の落ちるスピード。
    秒速5センチメートル。”

おれ  きたあぁぁーーーーーーーーー!!
    

冒頭から既に自分の好みにドストライクでしたが、
まあ実際よかった。笑。

作品の紹介としては、
 
『初恋』をテーマにした新海監督の手掛ける60分くらいの映画です。
 
・・・という感じ。

個人的には『言の葉の庭』よりも共感できました!
季節感あふれる風景がすごくよかったですね!
主人公の感情を非常に上手に映し出していました。
あまりに巧みな”情景描写”に、思わず
現国の授業とかで使ったらいい教材になりそう・・・
とか思ってしっまくらいです。笑

ストーリー面で言えば
あの初恋をなぜかひきずってしまう気持ちはすごい共感できました。
(別にソースはσ(゚∀゚ )オレ、とかってわけではありませんが。いやマジで。)
作品のキャッチコピーも
「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。」沁みるね。

それから1話で、
吹雪で止まってしまう電車にイライラさせられる気持ち。じれったさ。

2話で、「優しくしないで・・・!」という花苗の気持ち。

あそこら辺の感情もものすごく理解できました。

そしてラストの
山崎まさよしさん/「One more time, One more chance」
心に響きました!ホントいい歌です!

というわけでまた一ついい作品に出会えました。

来夏、新海監督による最新作『君の名は。』の上映も決まったことですし
予備知識として、
この機会に監督の作品をコンプリートしてはいかがですか?

まあまさにおれがその最中なんですけどね。笑(拍子抜け)

投稿 : 2015/12/17
閲覧 : 243
サンキュー:

32

スイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

悲しい星座

悲しい星座という曲を基にして作ったように思います
お勧めです!

投稿 : 2015/12/12
閲覧 : 387
サンキュー:

4

ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

最後のシーンをどう捉えるか

 映像や音楽が素晴らし過ぎて何度も見ている大好きな映画なんですが、最後の踏切のシーンの捉え方によって感じ方が変わってくると思います

 自分も初見はただただ鬱でしたが、繰り返し見ているうちに踏切のシーンは主人公の再出発を意味しているように思えました
 彼女が自分なしで幸せに生きていけることへ気付き、彼女から初めて解放される…

 遠野は優しすぎる性格故に明里を忘れられなかったのではないでしょうか?
 もちろんその感情の大部分が愛だとは思うんですが、きっとそれ以外の感情も溢れるほど持っていたと思うんです。

 遠野の知っている明里は身体が弱く、内向的な性格ゆえに、からかわれても1人では巧く対処できないような女の子でした。
 「自分が近くにいないと明里は孤立してしまうのではないか?」そんな遠野の優しい性格が、明里のいない場所で新しい恋をすることへの抵抗となってしまったように自分には思えます。
 花苗ちゃんや水野は遠野にとって十分強い女の子だったのかもしれません
 実際、遠野が想像する明里はいつも孤独な姿なのです…

 踏切のシーンの後の主人公の笑みは、決して自嘲的なものではなく、「明里は僕がいなくてもやっていけるんだ」と気づくことで、ある種足枷となっていた明里への優しい感情を振り切ることが出来たことによるものなのではないでしょうか?
 いや、もしかすると優しい遠野くんのことですから、「明里が幸せにやっていけてる」ことに対する純粋な祝福の笑顔なのかも…(そうだったら凄く泣けてくる…)
 
 踏切は遠野の再出発を暗示するものだとしたら、気持ちいい終わり方をした映画だと言えるのではないでしょうか!!

 因みにコミカライズ版では、大分マイルドな救いのある終わり方をしています。鹿児島の女の子である花苗がまた出てきたり、主人公の就職についての補足等々…
 このアニメが鬱すぎると思うなら、全二巻の漫画版も読んでみるとスッキリするかも!

投稿 : 2015/11/23
閲覧 : 280
サンキュー:

17

usEMt17750 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

映像が綺麗で、思わず涙が出ました。切ないところに綺麗な絵が合わさるとこんなにも感動するんだ!と思って見てました

投稿 : 2015/11/09
閲覧 : 211
サンキュー:

4

ネタバレ

Gou さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

鬱エンド??

3話構成になっていて、主人公貴樹の成長の様子が描かれている。

個人的には1話が好きだった!
単純にハッピーエンドで終わったので(笑)

2話は高校3年生。メール打ってるらしき描写から貴樹は明里と上手くやってるのかと思いきや………ってお前誰にも送ってねえのかよ!!!
貴樹の心の闇が描かれてました^;

3話では既に社会人。ある日突然仕事を辞めニートとなり廃人生活を送る貴樹。一方明里は誰かと結婚が決まっていて、幸せな人生を送っているらしい様子。2人は踏み切りで擦れ違い、貴樹は後ろを振り返る。電車が通り過ぎたその後には、明里は既にいなかった…;;

なんとなく同じ道を歩むとそう思っていた2人が、それぞれ真反対の人生を歩む。その切なさと虚しさが上手く表現されていた。ラストが急展開過ぎて少しついていけなかった

投稿 : 2015/11/07
閲覧 : 193
サンキュー:

12

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

すれ違う恋路それは子供でも大人になっても同じ

内容は小学生の頃からお互いに好き同士だった2人、貴樹と明里が明里の転校をきっかけに歯車が狂っていく感じ。どんなに年を重ねてもお互い心の奥底の気持ちは変わらなかったが現実は非常だった...

長きに渡る2人の恋が綺麗に描かれている。物語途中で再開したことをきっかけにお互いの気持ちを確認出来たんだと思う
こんな報われない恋はつまんない!などと言う人もいますが、この作品を観て誰しもが最も思う事それはとても『リアル』という事^ ^甘いアニメばっかでなく、こういう作品が評価されても良いと思う。続編なんかいりません。あそこであの形で終わるからこその作品だと思っています。

桜の花びらが落ちる速度は秒速5センチなんだそうですね。桜満開のあの春、2人で渡った踏切は忘れられないでしょうね

絵も綺麗でとても良い作品となっております。短く分けられた話の構成も2人のそれぞれの道をリアルに描かれていてとても良いです。(^^)是非観てください

投稿 : 2015/11/05
閲覧 : 304
サンキュー:

57

ネタバレ

QTxZI99178 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

切ない。

鬱アニメの代表格なんじゃないか。

投稿 : 2015/11/04
閲覧 : 162
サンキュー:

3

ネタバレ

愛花 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

『どれほどの速さで生きれば、また君に会えるのか。』

3部構成

桜花抄
特別な想いを抱き合う中学生遠野貴樹と篠原明里のストーリー

コスモナウト
貴樹の転校先の高校での、貴樹に想いを寄せる澄田花苗のストーリー

秒速5センチメートル
大人になった貴樹と明里の自らへの自問自答を通じて、魂の彷徨を描いた表題作。

『どれほどの速さで生きれば、また君に会えるのか。』


{netabare}
ストーリーとして特別なものはないと思います。よくあることと言って片付けるには切なすぎますが、ストーリーだけ聴いて涙するような類ではありません。

そんなストーリーを、圧倒的な映像美と音楽でまとめあげ、心に迫ってきます。
秒速5センチメートルのラストで流れるOne more time, One more chanceの使い方は最高で、音楽と映像の美しさにもう涙が止まりませんでした。

またストーリーも、恋をしたことがある人なら誰でも身に覚えのあるような心情を繊細に描き出していました。
言い出せない言葉、何も出来ずただ待つだけの時間のもどかしさ、渡せない手紙、届かない想い。。

言い出せていれば、渡せていれば違う結末になったのではないか。募る後悔。。

秒速5センチメートルで明里が他の男性と結婚しますが、本当は明里も貴樹を好きだったのではないかなぁと思ってしまいます。2人は最後まで想いあっていたのにすれ違ってしまった、どこですれ違ってしまったのだろう、2人が結ばれる未来はなかったのだろうか…と。。

心に訴えかけてくる作品でした。

{/netabare}

投稿 : 2015/10/30
閲覧 : 442
サンキュー:

32

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

どうしようもないことはあるけれど

世界観:6
ストーリー:5
リアリティ:10
キャラクター:5
情感:6
合計:32

小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。二人だけの間に存在していた特別な想いをよそに、時だけが過ぎていった。

そんなある日、大雪の降るなか、ついに貴樹は明里に会いに行く……。

貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から描いた「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨(ほうこう)を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。3本の連作アニメーション作品。
(公式HPより)

あにこれでキャッチしている方の本棚でよく見かけた作品で、60分程度の映画なら隙間の時間に気軽に見られると思い視聴しました。

短編の内容なので、ストーリーの厚みはあまりないのですが、それも含めてリアリティ重視で、テーマが絞られている感じでした。先週までに見たTARI TARIは「成せばなる」というメッセージを受け取りましたが、こちらは「どうしようもないことはある。それでも、この世界は美しく生きる価値はある」というメッセージでしょうか。

山崎まさよしの「One more time, One more chance」が、曲の宣伝かと思うほどはまっていましたね。

{netabare}最後の踏切のシーンで、相手も振り返ろうとしたのにいなかったことには残念でした(振り返ろうとしたこと自体が妄想だったのか?)が、ノスタルジックに浸れる作品でした。{/netabare}

アニメーションも自分の好みだったので、もう少しこの監督の作品を視聴してみたいと思います。

投稿 : 2015/10/26
閲覧 : 383
サンキュー:

47

おおしょう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1000回メールしても1cmしか近づかなかった心…

最初の方は退屈だなぁと思ってたんですけど
2章からだいぶワクワクさせてくれる展開でした♪
3章からは一気に切なくなる感じですね(--,)
時間の流れは残酷だなぁと思える作品でした(*´-`)
なまじ人は知性がある故にすれ違うって
言うことを改めて実感しました( ºωº )…
まぁでも結論から言うとスゴく実のある
作品だったと思います♪ぜひ見てみて下さい(^_^)

投稿 : 2015/10/24
閲覧 : 339
サンキュー:

8

しまっちゃうおじ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ポエムアニメ

ポエムに映像を貼っつけたような作品です。

映像のみで全てを語れそうな画です。

物語は「男ってこういう感じだよね」「女ってこういう感じだよね」と典型

的なキャラクターの話です。ちょっと使い古されたような内容で、「どっか

で聞いたな」と思う方が多いかと思います。

そこに山崎まさよしさんの曲と映像がリンクして感動の化学反応を起こして

います。

山崎まさよしさんの曲の販促アニメかな?と思うくらいマッチしてます。

女々しい男共が感情移入出来てオススメの作品です。

投稿 : 2015/10/17
閲覧 : 261
サンキュー:

6

ネタバレ

v.e.b さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

時間、距離、愛をテーマにした哀愁溢れる恋愛アニメ

新海誠が監督、制作を務めた全3話、合計63分のアニメーション。

誰しもが経験したことがある初恋。
それがいい思い出であれ、悪い思い出であれ、いつになっても忘れられない人が多いと思います。

大人になってコーヒーを飲んだり、好きな音楽を聴いている時、
引きずっている訳じゃないけど「そういえばあの人、今なにしてるのかな?」
そうふと思い出すことは誰にでもあると思います。

その子供の初恋から大人になり新しい一歩を踏み出すまでの過程を描く話です。
{netabare}

フラッシュバブル記憶というものがあります。
なにか衝撃的な出来事が起こった時、脳は感情的なものが深く根ざしたいわゆる「写真」をパッとフラッシュをたくようにして撮る。
この作品だと桜、雪などがとても美しく、鮮明に描かれています。
主人公はヒロインと共に過ごした時間のなかで散っていた美しい桜、美しい雪景色、美化された思い出によって年の数だけヒロインを思いだし、忘れられなかったのかな、なんてさながら売れないバンドの歌詞に書いてありそうな恥ずかしいことを考えながら見ていました。
{/netabare}

視聴後は虚無感に襲われることがありましたが、それが不思議と居心地が良く、また見たいなと思わせてくれる、そんな作品です。

投稿 : 2015/10/11
閲覧 : 222
サンキュー:

11

ネタバレ

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

全書き換え

時金さんとのやり取りで少し気になった部分もあったので改めて見返してみました。

先に断っておきますと無駄に長いです。
書きながらやべえこれ長すぎとは自覚出来てたんですがなんとも・・。

見終えた後にしばし放心状態になった過去があるので二度と見まいとソッと封印したはずが1年と8ヶ月の時を経て魔王が蘇ってしまった。

また改めて見ることで自分の中でも微妙に変化があったのが面白かった。

さて気になった箇所。

1話での2人の駅での別れのシーンと渡せなかった手紙。

改めて見てみてもヒロインのほうはこれ以上の遠距離恋愛?になることに耐えかねて本意ではないものの私たちここまでにしましょうみたいなことが言いたかったように見えます。

今までどこか主人公に依存してきた節があるので今以上離れてしまうことは彼女にとっては冗談じゃないわ!
もうお仕舞いよ!耐えられない!になってもそこを責めるのは酷なのかもしれません。

そして持ってた手紙の内容もおそらくそういうことがソフトに書いてあったのではないかと。多分。

「あなたはこの先も大丈夫」要するに「あなたにはもっといい人がいるわ だからごめんなさい」と同じような意味合いなのではないかと。

自分は相手に依存してるっぽいのに文通内容から察するに1人でもそれなりに充実して逞しく生きてる主人公が羨ましかったというのもあるのかも。
だから今の自分を変えたかった?だから敢えて別れを選ぼうとした?
こっちなら中々大したヒロインなのではないかと。主人公にしてみたら困った理由ではありますが。

逆に主人公が持ってた手紙。こっちについてはどういう内容なのかはさっぱり分かりません。
ものすごく引きずる彼のことですからまさか自分から別れを切り出す手紙を書くとも思えませんが。

おそらくまた遠く離れてしまうけど今まで通り文通続けてたまには会いましょう的なことが書いてあったのかも。

そんな渾身のお手紙も不幸なことにどこぞの駅で風に飛ばされて無くしてしまうわけですが。
多分、赤面するような恥ずかしい内容の手紙を他人に読まれてしまうであろう彼。まさに踏んだり蹴ったり。


んで書き換え前の感想では私はこの彼について理解に苦しむ異星人だと書きました。

だってそうでしょう。高校で3年 大学で4年 社会人で多分3年程度としても合わせて約10年。
その間にも一途で可愛い子や2~3年も付き合ってくれた眼鏡の子がいたのにまだ昔のあの子が振り切れてないのです。

まどか「ダメだよ、こんなの絶対おかしいよ」

そう。おかしいのです。
と思ってたんですが改めて見るとこのヒロイン。当時のロリ補正もあるせいかやたらと可愛いのです。
見た目もさることながらその声と喋り方が反則級なのです。

そりゃね。こんな子なら主人公も特別ななにかだと思い込みもしますわ。

さやか「あー、もう決まりだ。それ前世の因果だわ。あんた達、時空を超えて巡り合った運命の恋人なんだわぁ!」

うん・・・。そう・・・だね・・・。
中学生なんて極端な話、目が合っただけでも好きになるような年頃でしょ。
それを考慮すれば主人公があそこまで引きずる気持ちも今は多少理解出来るんです。あくまで多少ですが。
ひよこか何かが最初に見たものを親だと思い込む。ちょっと違うけどあんなふうなもんかもしれません。


そして高校時代。この大事な時期に彼はとてつもない愚を犯してしまうのでした。

ここで登場するのが真ヒロイン種子島子。勿論本名は違うんですがこっちのが語呂がいいので。

これがまた旧ヒロインに劣らない美少女でしかも一途で性格も多分いいというほぼ完璧超人です。
こんな子に思いを寄せられる憎き主人公。
なんて羨ましい・・・となるはずなのですがなんとこのニブチンはそんな熱い思いに一向に気付きません。

いや気付いてて敢えてスルーしてた? だとすればとんだ食わせ物です。
通常であれば誰でも気付きます あんなの。

まあ気持ちはずっと旧ヒロインにあったぽいから普通に眼中に無かったのかもしれませんが。

そんな旧ヒロインも主人公の知らない見知らぬ男と今頃よろしくやってるんです。
それでいいのか?主人公?
どちらかと言うと弱かった旧ヒロイン。今では段々と立場が逆転しつつあります。

自分は個人的にはこの種子が作中で最もお気に入りな子なのでそれだけに2話の内容は嬉しくもあり残念でもあるのです。
種子の出番が多い。それはとてもいいことだけど結局扱い的にはこんないい子がいるのにそれでも旧ヒロインには勝てなかったよみたいな感じにも取れてなんか複雑な気分です。

身も蓋もない言い方をすれば物語の都合上、種子はああなるしか無かったとも言えます。
2話で主人公と種子が付き合ってハッピーエンド。それはそれでアリだとは思いますがそれだと果たしてこの作品が良作であると評価されたでしょうか?
否。この先に待ち受けるなんとも言えぬ喪失感。やり切れない切なさ無くして秒速という作品もまたあり得ないのです。


結局主人公は卒業と同時に東京へと舞い戻るのですがそうなるとなんだか惜しいことになって参ります。
完全にたら、ればな話ですがもしも高校3年の間も文通を続けていればどうだったでしょうか。
互いに卒業したら東京の大学へ行こうみたいな流れになりそれを励みに頑張れたのではないかと。
そして東京で再会する2人。ハッピーエンド至上主義者も満足なこの展開。どうですか?
確かに美しい展開ではあるけどこれじゃここまで話題にはならない作品に留まったでしょうね。

まどか「間違ってないのに、幸せになれないなんて、ひどいよ」

主人公の今までの選択に間違いが無かったかはなんとも厳しいところですが実際どうだったでしょうか。

そもそもすべての元凶となる転校。これは当時ガキだった主人公にはどうすることも出来ず旧ヒロインも1人で東京に残るわけにも行きません。
それでも東京ー栃木でなんとか繋がりは保ててたあの頃。
ここで無慈悲な主人公の転校。しかも種子島。これも主人公にはどうすることも出来ず只従うのみです。

その後の文通をなんとか卒業するまで継続出来てれば・・・敢えて主人公のミスを指摘するならここでしょうか。

しかしこれも酷な話。

そもそも鹿児島行きが決まってから旧ヒロインと会った時点であちらは別れを覚悟してたと思われます。
この先は1人でも頑張って生きていこうと。

そんな相手に対して恋愛感情を維持したまま3年近くも文通を続けるなど至難の業。
段々と疎遠になっていくのも自然な流れだったと思われます。

なのでここまでは主人公は悪くはないのです。

問題があるとするならやはり高校時代。種子の思いを受け止められなかったことになるでしょう。
このへんは上でも書いたんで省きます。

そしてもう1つ。
時金さんも仰っておられましたがそこまで旧ヒロインが気になるならば卒業と同時に逢いに行けばいいではないかと。
確かにその通りでしょう。
まあ高校での3年間で段々とやり取りがなくなり自然消滅した形になった今となっては今更凄まじく逢い難いというのも当然あったかとは思いますが。

色々ありましたが種子以外での主人公の選択ミスは言うほど無かったような気はします。
ある意味では物語の犠牲者とも言えます。

やはり旧(だるくなったので以降旧で)をいつまでも忘れられなかったことが最大にして唯一の難点だったのかもしれません。
なにが彼をそこまでさせたのでしょうか。もはやトラウマクラスです。
彼女を守れなかったことへの負い目なのでしょうか。
彼の中では旧はあの頃のどこか弱い旧のまま止まってしまっていたとでも言うのでしょうか。
旧のようにある程度早い段階で割り切れていたならば・・。

んで色々あって3話のラストの例の踏み切り。
ご存知主人公と旧がすれ違うあの名シーン。

書き換え前では個人的にはあれは主人公の妄想だと書きました。
あの踏み切りは主人公に取って特別な場所。しかも異常なほどに初恋相手を思い続けてきたのだから妄想が見えても不思議などない。
あのタイミングあの場所で旧が偶然いるというのも出来すぎだし電車通過のあの時間だけでもう姿形もないのも少し不自然に思えるのがその理由でもある。

と言うのがその理由でしたが改めて物語を見直してみていい機会だったので測ってみました。電車通過の時間。

マミさん「うーん、時間計測ねぇ。確かにすごいけれど、タイムが問題よね」

確かにその通り。なんとも微妙なライン約18秒でした。
18秒あればあそこから影も形も残さずに立ち去ることが可能なのか・・。
直進だけなら多分不可能ですがよく見たらすぐに曲がり角があるようにも見えなくもない。

つまりこれだけで妄想でしたと言うには少し無理があるのです。

まあ仮にあれがホンモノの旧だったとして何故そのまま立ち去ったのでしょうか。

見れば分かりますが旧は明らかにこちらに気付いていて振り返ろうとしています。
そこまでして何故そのまま消えたのか。
彼女にとっては主人公などもはや古き良き思い出の1つに過ぎません。
婚約者もいて当然そのへんはとっくの昔に割り切ってます。
ならばこちらに気付いたのであれば「あら久しぶり」と気さくに話しかけても良さそうなもんだと思います。

気まずいから避けるなんて理由はどこにもないはずなのだから。

まあ最も自然なのは「昔のあの人に似てるけどさすがに違うわよね」みたいな感じで立ち去ったと考えるのが妥当かもしれません。

しかしそれじゃ少し面白くない。
映画的にあのシーンに敢えて意味を持たせるとするなら多少迷いながらも前に進んで行った旧と過去を振り返り続けた主人公の対比のような感じでしょうか。

最後の主人公の笑みを「いつまで拘ってんだ 俺も前に進まないと」という前向きな方向に取るか「ついに俺にも幻想が見えるようになったか・・・」という自嘲と取るか。

まあどう考えても前者だしそのほうが綺麗に物語を締めることが出来ます。

結局この作品で何を伝えたかったんでしょうね。

男は女々しく女が逞しい? 男は恋愛を引きずるが女は割り切れる?
うーん。 果たしてそんな単純なもんでしょうか。
男でも割り切れる人もいるし女でも引きずる人も当然います。こんなもんは人それぞれであって男がどうとか女がどうとかそんなもんでも無いような気はします。

え?私? 自慢じゃないけど初めて付き合った子と別れた時は冗談抜きに2年程度は引きずりました。
所謂寝取られに近いもんでしたが思えばそこから私のNTR属性が覚醒を始めたのかもしれませんね。

要するに恋愛なんて思うようには行かないってことです。初めての相手とそのままずっとなんて極めて稀なことでは
ないでしょうか。出会いと別れを繰り返す。それが普通だしそれでいいのです。

そういう意味では妙にリアルなこの作品。そういうところが欝だの虚しいだの言われながらもある程度共感されて話題となり人気が出たのかもですね。

難点を敢えて挙げるなら余りに短くて色々描写が足りない点でしょうか。
ある意味ダイジェストを見てるような気分。特に3話。
しかし足りないからこそ色々考察出来る楽しさがあるとも言えるのでこのへんは良し悪しかも。
只、余りすっきりとはしないでしょうね 視聴後に。

まあそれでも恋愛ものだと最後は必ず上手く行く。
そんな展開が溢れてる中こういう作品があるのもいいもんかもしれません。
そう思いながらもソッと再封印するのだった。

投稿 : 2015/10/09
閲覧 : 509
サンキュー:

69

くまきっちん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

感動は私は無いです

一番最初に見た時は物足りなさしかありませんでした

しかし、漫画や小説も全て買い作品も何十回と見ていろいろな方の意見を聞きいろいろな考え方を取り入れてみるとまた違う印象になります

最近見た時は「虚無感」と「達成感」と言った感じでした

感動というものは何十回と見ましたが2話で若干といっただけでとくにはなかったです

背景の綺麗さ音楽の良さは抜群です

最初は声優がやる気ないな・・・なんて感じますがだんだんその声が自然になります

おすすめです

投稿 : 2015/10/08
閲覧 : 245
サンキュー:

11

まーまー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ストーリーはいいが

物語としては良かったが、人によって合う合わないがあると思う。

いい物語でしたが、私には消化不良のアニメでした。

投稿 : 2015/10/06
閲覧 : 221
サンキュー:

7

ネタバレ

小田原富士夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

切ないです

言の葉の庭から流れで見ました。

これは切ない。エンディングで圧倒されるというか鳥肌が立つ。
なぜ、手紙が出せなくなったんだろう。

なぜ、気持ちと裏腹に行動してしてしまったんだろう。

ただ、ただ、せつない。

投稿 : 2015/09/29
閲覧 : 223
サンキュー:

10

ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 1.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

中身はある?ない?

 レビュー内容を全改訂しました。これに伴い前回レビューは削除しています。
 細かな話は後回しにして、まずはストーリーと象徴物から述べます。

秒速のストーリー:{netabare}
 秒速は、一言で言えば再出発の話だと思います。これは、第三話から分かります。
 今カノと別れ、仕事も辞め、さてどうしようか、となってしまった。そんなときに、自分を縛っていた「過去」に再び出会い、その「過去」を振り切ることで「さぁ頑張ろう!」になる、というお話。この前向きな姿勢が表れているのが、最後のタカキの笑顔なんだと思います。

 「秒速は恋愛映画である」という指摘自体は正しいものですが、「恋愛だけを射程としている」とまで限定してはいけないような気がします。秒速がアカリとの「恋愛の話」ならばもちろんバッドエンドですが、これだと最後の笑顔の説明が付きませんからね。
 秒速を「再出発の話」として整理することで、最後の笑顔も含めてストーリー全体が合理性を持つのだと思います。視聴者が感じる喪失感はともかくとして、描かれていた結論は前向きなものだと感じました。

 全体の構成としてはこんな感じ。
 第一話では、過去への執着の原因が描かれた。第二話では、過去に縛られているタカキの停滞が描かれた。第三話では、過去に執着していたために今失うものが描かれて、「さぁ頑張ろう!」になる。
 第二話が第三者からの視点で描かれていることを除けば、シンプルな三段型の構成だと思います。
{/netabare}

象徴物①電車:{netabare}
 電車が最初に登場するのは、第一話冒頭の踏切のシーンです。アカリが「来年も一緒に桜、見れるといいね」と言ったタイミングで、二人の間を電車が横切る。同じ状況が再現されているのが第三話の冒頭(とエンディング)です。タカキの「振り向けば」という展開から、また両者の間を電車が横切る。
 電車が輸送車に形を変えて現れるのが第二話です。輸送車は、タカキとカナエの前方を横切る。

 「タカキとアカリの『間』を横切る電車」と「タカキとカナエの『前方』を横切る輸送車」という違いがありますが、どちらも使われ方としては同じものです。
 道路というのは、作劇上は主人公の進行方向(未来)を意味しますから、そこを横切る電車や輸送車というのは、主人公の進行を邪魔するものという意味を持ちます。つまり、秒速における電車や輸送車というのは、「望む未来に対する阻害要因」として描かれているのです。各話のいずれもが残念な結末を迎えるのは、そのフラグとして阻害要因が象徴的に置かれていたからに他なりません。

 一応、「間」と「前方」という横切り方の違いにも触れておきます。
 第一話では、タカキとアカリの共感が描かれています。共感を得た者同士を引き裂くわけですから、「二人の間」を電車が横切ることになります。
 第二話では、タカキに告白したいカナエが描かれています。タカキとカナエは共感には至っておらず、共感に向けて関係を前進させたいカナエの願望があるのみです。ですから、その前進を遮るように「二人の前方」を輸送車が横切るのです。
 細かな違いはありますが、「望む未来に対する阻害要因」としては電車も輸送車も描かれ方は一緒です。
{/netabare}

象徴物②鳥(とロケット):{netabare}
 続いて、鳥について。まずは最初に鳥が登場するシーンの確認から。
 第一話でタカキの引っ越しが決まった後、タカキがアカリに会いに行く算段を付けているシーンがあります。タカキが路線図をなぞっているところに、アカリのセリフ「電車に乗って会いに行ける距離ではなくなってしまう…」が入ります。この後に鳥が初登場します。この鳥は、東京を出発し、夜空を経由して栃木まで到達します。
 この「路線図→電車はムリ→鳥」という流れから、電車と鳥が対比されていることが分かります。阻害要因である電車を越えて、空を飛んでいくものが鳥だということです。つまり、鳥は「飛んでいけたら」というタカキの願望(や逃避)を象徴するものとして描かれているのです。

 また、電車と鳥の関係から、「現実である地上」と「理想である空」の対比が成立します。ですが、秒速の構造はこれで終わりではありません。空の先には、宇宙が位置付けられています。
 第二話では、タカキの夢の世界が登場します。この夢の世界において、タカキとアカリが一緒に見ているのは、空ではなくその先にある宇宙です。この時点では、タカキとアカリは何年もの間連絡を取っていませんから、二人の乖離はほぼ決定的です。タカキの引っ越しによりさらに疎遠が拡大し、「理想である空」すらも一緒見られる状況ではなくなってしまったのです。だから、「理想である空」の先である「叶わぬ夢である宇宙」を見ている。

 では、「理想である空」を「叶わぬ夢である宇宙」に変えてしまった原因は何なのか? それが、タカキの引っ越しと引っ越し先にあったロケットです。タカキは、種子島に引っ越したことで電車の呪縛からは逃れました。ですが、そこは鳥では届かぬ距離だったのです。また、種子島には、新たな阻害要因である輸送車がありました。タカキに「叶わぬ夢である宇宙」を実感させたのは、この輸送車の中にあったロケットでした。これにより、タカキは孤独感を強めていきます。

※鳥についての補足
 この最初に登場する鳥はアカゲラだそうです。アカゲラについて、ウィキペディアにはこう書いてあります。
「日本では北海道に亜種エゾアカゲラが、本州、四国に亜種アカゲラが留鳥として周年生息する。四国での生息数はきわめて少ない。九州以南には分布しない。」
 東京や栃木には生息できるけど、九州の南方に位置する種子島には生息できない、と読めます。つまり、東京―栃木間の橋渡しは出来るけど、種子島―栃木間の橋渡しは出来ないのです。このことが「理想である空」でのつながりを断たせ、ロケットの登場と「叶わぬ夢である宇宙」を引き込んだ、ということなのでしょう。
 意味もなくアカゲラを選んだわけではない、と私は思います。
{/netabare}

 ここまでがいつも通りのレビューですが、個人的には前提やおまけくらいに考えています。ここから先は批判的な内容が続くのですが、批判に終始すると「ちゃんと見てないだろ!」という反論が起こりかねません。ですから、それを回避するために「この程度には見ていますよ」という線引きをしただけです。本題はここから。

ざっくりした話から:{netabare}
 秒速の感想を読むと、多数の「感動した派」と少数の「中身がない派」に大別されるように思います。私の中ではこの二つは背反するものではありませんから、個人的には「感動したけど中身がない派」を採っています。
 で、私が主張する中身の無さというのは、ストーリーの無さではありません。そもそも心情を描く作品では大したストーリーは必要ありませんし、秒速のストーリーは比較的まとまっていると私は思っています。中身がないのは、心象表現の方です。

 上述した象徴物には、根本的な違いがあります。
 電車というのは、ストーリー上の象徴物です。道路と関連させることで、この先の展開がどうなるのか、というストーリー展開を示唆する役割を負っています。
 一方で、鳥というのは、心象表現上の象徴物です。電車に阻害されたタカキがそれに対してどう思っているのか、という心情が乗っています。ロケットもこちらですね。

 結論から言うと、ストーリー上の象徴物である電車は機能していました。ですが、鳥とロケットは機能していません。正確に言うのなら、鳥を失敗したせいでロケットも機能しなかったのです。そのために、電車を使ったストーリーはまとまっているけど、心象表現が失敗している、になるのです。

 勘違いして欲しくないのですが、私は「心情がダメ」とは言っていません。「心象表現がダメ」です。
 心情というのは、「うれしい」のことです。心象表現とは、「うれしいことが分かるように表現すること」です。全く違う内容ですから、混同しないようにお願いします。作品の良し悪しを決定づけるのは、後者の方です。
 ここから進めていくのは、秒速の心情は分かるけど、その表現がお粗末だという話です。多方面から指摘するつもりではありますが、まずは象徴物を片付け、その後に独白と背景について述べます。

電車再び:{netabare}
 電車はこの作品ではかなり機能していると述べましたが、電車の使われ方に文句がないのか、というとあります。作品への評価ではなく、新海監督自体への評価を下げました。

 道路を使った演出というのは比較的定番のものではありますが、定番だからダメ!などというつもりはありません。
 そうではなくて、秒速の前の作品である「ほしのこえ」でも全く同じ使い方をしているからダメなのです。「ほしのこえ」においても、別れの前には電車を通過させています。「阻害要因を、同じ道路と電車を使って、二作品連続」というところに「またかよ」というガッカリ感を感じてしまいました。端的に言うと、新海監督の表現の幅の狭さを感じたということです。もう少しアレンジを加えるべきだったと思います。
{/netabare}

鳥再び:{netabare}
 鳥は登場回数が多すぎました。象徴物というのは要所で使えばいいのです。フラグで一回、締めで一回。これで十分に機能します。意味を徐々に限定したり別の視点を見せたりする場合にのみ、複数回使えばいいのです。
 電車演出は、第一話の「分かたれたタカキとアカリ」というフラグが、第二話の「同行するタカキとカナエ」に変化して、第三話でまた「分かたれたタカキとアカリ」で締める、という「フラグ→変化→締め」の流れがスムーズだったからこそ機能していたと言えるのです。
 一方で、鳥はあまり必要でないところでもバサバサと飛んでいました。初回の登場時には、「電車と鳥を対比させたいんだな」と素直に受け取れたのですが、その後の登場回数があまりにも多いために、最終的には鳥自体の持つ象徴性がほぼ霧散してしまいました。

 視聴者への説明の仕方も悪いです。第一話で登場した鳥がアカゲラである意味はあったと思います。その意味を継続させるためには、「東京―栃木間(第一話)は飛べる」ということと「種子島―栃木間(第二話)は飛べない」ということの違いをはっきり見せ続けなければなりません。
 視聴者は、第一話で登場した鳥を「アカゲラである」とはまず見抜けません。「九州以南では生息できない」なんて以ての外です。「第一話でアカゲラが飛び、第二話で別の鳥が飛んだ」とは解釈できず、「第一話でも第二話でも鳥が飛んだ」と解釈するのが精いっぱいだと思います。
 視聴者が見抜けないことを前提として、次善の策を打つべきでした。第二話では一切鳥を飛ばさないか、鳥を飛ばすのならきちんとカメラで抜いて、アカゲラとは違うことを分かるようにするか。ですが、実際には何らかの鳥が飛び、それがアカゲラかどうかを確認する術がありません。アカゲラの持つ象徴性を台無しにしています。視聴者への配慮に乏しく、挙句に象徴性を毀損しているのは、いかがなものかと思います。
{/netabare}

ロケット再び:{netabare}
 そして、鳥の扱いの悪さがロケットにも響いています。
①タカキとアカリが東京にいた頃は、「現実である地上」(=徒歩)でつながっている。
②アカリが栃木に引っ越してからは、「現実である地上」が電車に阻害されてしまい、鳥を介して「理想である空」でつながることになる。
③タカキが種子島に引っ越してからは、「理想である空」よりも更に離れてしまい、ロケットを介して「叶わぬ夢である宇宙」でしかつながれなくなってしまう。
 という流れですよね。①②が第一話で、③が第二話。この流れ、すなわち、「地上→空→宇宙」と「電車→鳥→ロケット」の構成(「対面→手紙→送れないメール」も関係しているのかもしれません)については文句はありませんし、私は良かったと思っています。
 でも、ですよ。ここまで整理をしてしまえば「なるほど!」と思うかもしれませんが、ここまで整理をするのが容易ではないのです。②の鳥の扱いが雑すぎるために、「①→②」で一旦切れてしまうのです。

 新海監督が想定していたのは、次のような構成だと思われます。
 「①→②→③」という流れを作った上で第二話を締める。第三話の冒頭で、第一話をリフレインさせる電車を入れて、もう一度①の「現実である地上」に戻す。でも、新たな①からは②→③と進行させずに、そのループを否定する。①と新たな①の進行先が異なることを見せることで、停滞が再出発へと変化をし、最後は笑顔で終わる。

 ですが、鳥が全編を通して登場してしまったために、同じく全話に登場する電車(と輸送車)とのリンクを強めてしまい、「タカキが①と②(現実と理想)の間で揺れ動いている」という印象を積み重ねてしまいました。そのために、③が浮いているように見える。

 ③までスムーズにつながないと、カナエの心情は補完できません。カナエは第二話のラストで「トウノ君は私を見ていないんだと気付いた」と言っています。これがカナエとタカキを分かつ決定要因ですね。なぜカナエがこう思ってしまったのかというと、タカキと一緒にロケットの発射を見た際に、タカキが「叶わぬ夢である宇宙」しか見ていないことに気付いてしまったから、ですよね。タカキが「現実である地上」を見ていないから、現実(地上)で一緒に歩くカナエは気持ちを伝える意味を見出せなくなってしまったのです。カナエの心情は多分に③に依存しています。

 ③を機能させるためには、鳥が電車とロケットをつなぐ単なるステップとして描かれなければなりません。あくまでもステップですから、鳥の主張が強くなりすぎてはダメなのです。にもかかわらず、バサバサと飛ばしてしまった。
 鳥は電車と違って、シチュエーションに縛られずに気軽に飛ばすことが出来ます。尺の都合か表現のつもりかは分かりませんが、だからと言って飛ばし過ぎて作品を毀損するのなら本末転倒だと思います。

 また、私は「①→②→③」の流れが機能していた、という意見を受け入れる気にはなりません。
 このレビューに先だって、ロケットに関してどのような解釈があるのかを調べてみましたが、そのどれもがタカキの独白を投影させた単独解釈でした。単独解釈自体がダメということはもちろんありませんが、単独解釈だけで終えてしまうと、「なぜ種子島なのか」「なぜ飛行機ではなくロケットなのか」「なぜあのタイミングで飛ばす必要があるのか」などの作品内における位置づけが欠落してしまいます。
 新海監督は、気まぐれで種子島に引っ越しをさせ、気まぐれでロケットを描き、気まぐれで第二話の終わりで飛ばしたわけではないはずです。もしそうだったのなら三流監督ですが、新海監督はそこまでアホな監督ではありません。
 種子島はロケットを宇宙へ飛ばすために必要な舞台であり、そこに電車がないことも理解していた。だから、電車とロケットに象徴性を持たせ、その両者の間を鳥でつないだのでしょう。ここから、「地上→空→宇宙」という構成でストーリーを作り上げたのだと思います。

 でも、この流れを視聴者には読み取ってもらえませんでした。鳥で失敗してしまったためにロケットへのつがなりを見せられず、ロケットが単独解釈ばかりになってしまったのだと思われます。
 監督がきちんと論理的に作って、それでも視聴者が読み取れないのなら、それは視聴者側の問題です。ですが、そもそも論理の構築に疑義があるのなら、それは監督側の問題だと思います。
{/netabare}

独白:{netabare}
 心情は、何かが起こった時に変化します。ぼーっと座っているときには心情の変化は起こらず、何らかのきっかけで心情が動く。このきっかけには、事故のような大きなものから会話のような小さなものまでを含みます。
 秒速というのは、このきっかけが極端に少ない作品です。事故もなければ、会話も少ない。そのため、心情の変化というものはほとんど描かれていません。だから悪い、というのではなくて、そういう特性を持っているということ。
 で、この変化の無さを埋めているのが、登場人物たちの独白です。

 私は、基本的には独白というものをほとんど評価していません。なぜなら、独白というのは心象表現ではなく心情そのものだからです。言葉の選び方がどうであれ、「電車が止まって悲しかった」と言わせてしまうと、「悲しいことが表現されている」のではなくて、「悲しい」なんです。
 登場人物が悲しんでいることを視聴者に分からせるためには、悲しいエピソードを用意したり、悲しんでいる姿を描いたりすればいいだけです。「友人が死んだ」「涙を流した」、これで悲しいことは十分に伝わります。ここに「友人が死んで悲しいのです」なんて独白を入れるのはバカバカしいとすら思います。
 第二話でのロケットを見送るタカキとカナエの心情は、ロケットさえ機能していれば独白がなくとも伝わります。タカキが「叶わぬ夢」を見て、カナエはそんなタカキを見てしまう。これで十分です。

 ですから、独白を多用する作品に対しては、「心情は表せてはいるが、心象表現はされていない」という判断をすることになります。一般の作品は、独白による心情の垂れ流しを避けるために、心象表現に力を入れているのです。でも、秒速は独白がなければ意味が伝わらない描写ばかりです。挙句に、秒速の独白は抑揚のない単調なセリフです。ここにも表現は見受けられません。
{/netabare}

背景:{netabare}
 背景による心象表現というのは、ほぼ主観に依拠します。夏は開放的、雨は憂鬱、夕暮れはノスタルジーなどが成立するのは、客観ではなく主観です。また、背景は説明するのが難しいために、セリフや象徴物ほど明確なメッセージを伝えることは出来ません。それにもかかわらず、背景表現は多くの作品で機能しています。なぜなのか?
 それは、背景表現が主観を越えて、監督側と視聴者側の共通観念として成立しているからだと思います。説明されなくても、雨を降らせれば視聴者は憂鬱だと分かってくれる。
 でも、新海監督は、この共通観念へのチャレンジを見せています。「ほしのこえ」でも「言の葉の庭」でも、晴れているときが憂鬱な現実で、雨が降っているときに希望ある理想を描いていました。私はこの姿勢を高く評価しています。

 ですが、秒速ではこのチャレンジ精神が見えにくい。雨に代わる候補としては桜がありますが、桜自体が「出会いと別れ」や「始まりと終わり」という両面性を持つために、共通観念を覆すのが難しい。また、鳥と同じく多頻度で登場するために、象徴物としての意味を限定するのも困難でした。鳥と同じ間違えを起こしています。

 もう一つ懸念を感じたことがあって、それは背景が綺麗だったこと。綺麗であり続けたこと。
 「あらしのよるに」という児童向け作品があります。この作品の背景は、野原での日常風景は淡い線で、生死のかかった雪山でのシーンは刺々しい線で描かれていました。これは心情ともリンクした「表現」であったと思います。
 CGの技術的なことは分かりませんが、秒速がゴースト(光源から出るキラキラした像)やフレア(画面をボヤっとさせる光)を多用するなど、光の描写に注力していたことは分かります。光と影の対比にも相当気を使っていたのも分かります。ですが、綺麗であり続けることは、美しさを描けた反面、単調さにもつながってしまったのではないかと感じました。
 単調であるということは、裏を返せば強調がないということです。単なるつなぎのシーンも山場もエンディングも、全てが同じように美しい。強調すべきシーンを引き立てるために、もう少しメリハリをつけた方が良かったと思います。
{/netabare}{/netabare}

おわりにかえて:{netabare}
 私は、「中身がない派」にも少々の懸念を感じていて、それは「中身がないことを積極的に説明してくれない」ということです。ですが、それは仕方のないことだとは承知しています。「ないこと」を証明するためには、「あるとはどういうことなのか」を列挙して、その全てに該当しないことを証明しなければなりません。いわゆる「悪魔の証明」と同じ構造ですから、ほぼ不可能な事柄です。「中身がない派」の苦労も分かるというものです。

 最後に、「なぜ感動してしまうのか」に対する見解を述べておきます。
 この作品は、「心情はあるけど、心象表現がない」「キャラクターはいるけど、個性がない」という骨子だけの状態だと思います。「枠線はあるけど、塗られてはいない」というぬり絵のようなものですね。
 作り手からの色指定が不十分なために、視聴者はどんどん自分の好きな色を塗っていってしまう。そして、自分の好きな色で仕上げてしまうから、「感動した!」となるのだと思います。そして、自分のぬり絵自慢になってしまう。
 「タカキはアカリを振り切っているのか」「振り切ったのならいつなのか」などに対する意見がまちまちなのは、「自分の作品」になっているからだと思います。宇宙の説明がヘタだったからこんなことになるのです。
 私は、感情的にも構造的にも作品を見ますから「感動したけど中身がない派」を採っていますけど、構造的に見れる人は「早く色を塗れよ」と感じたままに終わってしまう。だから「中身がない!」になるんだと思います。

 秒速がすべての表現を排除して、視聴者の主観に委ねた作品だったのなら、それはそれで評価の仕様もあるのですが、この作品は「やりたいこと」が透けて見えるし、それに「失敗したこと」まで伝わってしまう。新海監督は、まだまだ発展途上の監督だと思います。「言の葉の庭」では幾分改善したところもありますが、まだ及第点ではありません。ポスト宮崎駿を冠するのは、まだムリです。別に私は信者でもアンチでもないですから、頑張ってほしいとは思いますけどね。

 マンガや小説をオススメする声もありましたが、こればっかりは新海監督がかわいそうだと思いました。映画だけでは説明できてないって突きつけているようなものですからね。マンガや小説をオススメしている人ほどこの作品を称賛しているというのは、何とも皮肉なものだと感じました。{/netabare}

投稿 : 2015/09/12
閲覧 : 978
サンキュー:

21

ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

男女のピュアな初恋と、男のほろ苦い人生。名作級恋愛映画ですが、ほろ苦い!

新海誠監督の第4作目。
ピュアで切なくも美しい初恋から、離れていく人生のほろ苦さを、美しい映像美で描いた1時間ほどの名作映画です。

非常に美しく、趣が深い名作なのですが…後味は、ほろ苦いです。
視聴者のこれまでの人生観によって、結構好みが割れるかも。
…それでも、アニメファンならば一度は必見の名作です。

{netabare}『物語』
大きく三部作に分かれる構成。
1話「桜花抄(おうかしょう)」
仲の良い初恋の小学生の男女が、転校によって引き離され、必死に逢いに行く。
非常~にピュアなラブストーリー。
まさにピュアな初恋の綺麗さを凝縮したような話でした。
…子供にとっての「転校」は人生の一大事ですな。
近年記憶に新しい限りでも「放課後のプレアデス」「天体のメソッド」など、少し前でも「夏色キセキ」とか。
子供の狭い世界観において、親しい友達や恋人との離別は圧倒的な壁です。
本作では最初、ヒロインの明里(あかり)が東京から栃木に引っ越した時点では普通に文通で済んでいたのに、主人公の貴樹(たかき)が鹿児島に引っ越す事が決まった時、貴樹は「二度と逢えなくなる」焦りから、行動を起こす…。
明里が栃木の時点でも一度も逢えてないし同じことなのに?
いやいや、栃木と鹿児島じゃあ、心理的にも絶望的な距離の差があるんですよ!
…第一話は、大人基準で考えたらアカンです。
貴樹が明里に逢いたい一心で泣きながら孤独な電車旅を続けた、明里が深夜まで待ち続けた、どちらにとっても正に人生を賭けた大冒険だったはず。
この一途さは、小学生ちょい過ぎた中学生という幼さ特有の純粋さあり、ハラハラドキドキしました。
…ついでに「携帯電話不所持」という時代背景もキモ。
ここで携帯なんてあったら、この第一話成立しませんねw

「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。」
というキャッチコピーですが、この時の二人は、全速超特急で突き進んだ結果、再会出来たのだと思う。
「初恋の純粋さ」という点では、桜花抄が…全盛期でしたねぇ。

…さて、ここで終わっていてもピュアで美しいラブストーリーだったのですが、そうはいかない!
「2話・コスモナウト」では鹿児島で高校三年になった貴樹に恋をする澄田花苗視点の、切ない青春恋愛劇に。
22分の短い尺の中、片思いと生き方に迷う少女のピュアなラブコメを描かれる。
あー、澄田ちゃん負けヒロインだわー。メタ視点で、1話観ている視聴者は、澄田ちゃんに目が無い事分かってしまうのが切ない。
貴樹めっちゃイケメンで優しい、これは罪作りな男ですなぁ…。
「初恋を引きずる少年と、負け確な少女の片思い」
…いやいや、実はこの時点ではそこまで引きずってはいなかったような?
貴樹は初志貫徹で明里との恋続ける(高3だし多分それなりに優秀だろうし、あと少しで実現可能)か、澄田ちゃんに乗り換えていれば丸く収まった。
…という冷めた展開には、実際なかなかいかないですね。

ラストの表題作「秒速5センチメートル」
大人になった三人の恋の行方は…!?
………ほ、ほろ苦い…。
桜舞い散る線路。花弁が秒速5センチメートルで落ちていく。
運命的?な再会を果たした二人が、振り返る…が、空気読まない(いやむしろ読んだのか?)電車が、ディスコミュニケーションを象徴していたのか…。
※魁!クロマティ高校風に
不良「あ!!ひょっとしてよ…中学生で別れた二人が大人になって再会、再び結ばれてめでたしめでたし!というラブストーリーなんだな!?」
北斗「普通に考えればそうなるだろう。だが…初恋は実らなかった」
不良「うわ~つまんね~~~いかにもホントっぽい初恋話だなー!」
北斗{netabare} 「明里は別の男と結婚していた。貴樹は別の女と付き合っていたが明里への未練を見透かされたか振られてしまった」 {/netabare}
不良「うっわ~つまんねー!けどすげ~~リアルな話だー!」
神山「確かに初恋の二人の恋が再び始まれば、ラブストーリーは格段にドラマチックになるだろう。でもそれは所詮ウソ…新海誠作品は甘くない」
(4巻89話より)

……すいません、ふざけすぎました。

初恋のほろ苦さってレベルの話じゃないですな。
実らないのは仕方が無いにしても、男の人生そのものが迷走していく様はちと残酷過ぎませんか…。
「1000回のメールでも、心の距離は秒速1センチも縮まらなかった」
うう~~~む。せつない。
「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。」
超特急しかないのでは。中学生の時のように。
物語ならばそうだろう。
けれど、リアルな人生だと、日々の生活に埋もれて、次第に生きる速さが失われていく。
面白くないけれどこれもまた人生…。

非常に示唆に富んだ名作で、おそらく私の理解は全然的外れかもですが。
「ガキの初恋の未練引きずってるんじゃねーよ」
というテーマかも?
いやいや、でも貴樹君の気持ちも分かる気がする…ところが、本作のほろ苦さなのかも。
…総じて間違いなく名作なのですが、後味は最悪なので、ちょっと評価は辛くしてしまった。
(それでも4点)


『作画』
非常に美しい作画が本作の持ち味です。
特に風景描写は抜群に美しく、ハッと目を見張る程です。
心情描写も過剰に説明しないで、背景の美しさで繊細に表現されているのが素晴らしい。
キャラ作画も明里ちゃんはめっちゃ美少女で萌えますし♪
作画が良いので、内容の好みに関わらずに高評価したくなります。

『声優』
水橋研二さん、近藤好美さん、花村怜美さんいずれもピュアで良い演技でした。
水野理紗さんはプロだけに一人抜きん出てました。

『音楽』
主題歌「One more time, One more chance」が抜群に心に響く。
あまりの切なさに涙腺が…!
ほろ苦いぃぃぃ!
映像美だけでなく音楽面でも良いです。

『キャラ』
貴樹は高校時代は理想のイケメンだったのに…。
私は男なので彼には同情的、女々しいとは思わんですよ。
頑張って生きていると思いますが…女性は良く見てますねぇ。

明里ちゃんはめっちゃ美少女、萌えアニメのヒロインに負けてない可愛さです。
中学生の女子で深夜まで一人待つ行為は、色んな意味で人生を賭けた大冒険でしたよ。
(このシーン不自然と見るのは無粋ですよ。多分このあとめっちゃ怒られた、けどそれ覚悟してたと予想)
…女性の方がしたたか、という事なのかなぁ。

澄田花苗ちゃんは負けヒロインですが、非常に良い子で可愛かった。
切ないけれど、人生の試練乗り越えて生きていける希望が。
お姉ちゃんが良いキャラでした。

…本作はキャラ自体の魅力はあまり関係なく、少年A、少女BとC、でも差し支えない構成。
決してキャラがダメという事では無くそういうタイプの作風だと思う。
私は貴樹も決して嫌いじゃないですよ!

『追記』
4.1点。私はあにこれの中では採点甘めなので普通レベルの良作にもホイホイ4点台付けてしまうので、これ程の名作級にしては意外と低過ぎる!もっと加点したい!
…我ながら意外でしたが、意外と好きにはなれなかったのかも。{/netabare}

投稿 : 2015/09/04
閲覧 : 387
サンキュー:

61

三条院 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

切なく綺麗だが…

ストーリーはあってないようなもの。短編集なのでそこは仕方ないと思います。
作画は綺麗で画風は物語にマッチしてます。どれもハッピーエンドというよりもどかしく切ない感じです。私は観終わったあと暗い気分になりました。なんというか清々しくはならないです。
もっとこういうアニメ映画とか活発になって欲しいなー

投稿 : 2015/08/30
閲覧 : 314
サンキュー:

7

もん吉@受験生 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何度もふと見たくなる

無性に見たくなる時がある。
めちゃくちゃ面白いというほどでもないのだが、また見たくなってしまう。
それだけいい作品なんだと思う。

投稿 : 2015/08/21
閲覧 : 225
サンキュー:

6

ネタバレ

もふ(´-ω⊂゛) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

う、うん みたいな感想。

秒速5センチメートル
物語2.5 キャラ2.0 音楽3.5 声優2.5 作画4.0
クラナド1期に続き、各サイトで高評価を得ている作品にこのような感想を書くのはどうなのか、良さを分からない自分が悪いのではないかとは思いますが、はっきりいって何がそんなに良いのかわからなかったです。
私の理解力不足か、まだ対象年齢の精神に及んでいないのか、それはわかりませんが、とりあえず今の私から見て感じたままのことを率直に書きたいと思います。

あらゆるアニメ紹介サイトで高い評価を受けている本作。
特に泣けるアニメとしては常連のようで、どんな話なのかとわくわくしながら見たのですが、見終わってびっくり。最初に出た一言は「え?終わったの?」でした。正直に言うと、視聴中「いつ面白くなるんだろう」と思っていましたし、泣けるどころか1ミリも感動しませんでした。感動要素を論理的に説明することはできますが、それに自分が感動するかはまた別の話。仮に人に紹介するのだったら「なんか退屈だったよー」とか「別にふつうだよー」とかいうと思うます。
20代後半くらいの視点から青少年時代を見つめなおすというか。少しずつ離れてく心の距離、ずっとあの人の影を追っていたというような感覚はまだようわからんですね、あと5年くらいたったらもう1度見てみたいと思います。25、6歳くらいになったらまた見え方が違ってくることかと。
なんだかクラナド1期と同じ感覚、わかるけどわからん。

{netabare}
物語2.5
退屈だなとずっと思っていました。6歳くらいの時に青年漫画を読んだ時のことを思い出しました。ちんぷんかんぷんな中ただ文字だけを追っていたような感覚。
「秒速5センチメートル」というタイトルは、桜の花びらが落ちるスピードであり、アカリと遠野の心が離れてく速度を表現しているといったようなことだとは思うのですが、私の見たところでは第2話で急に2人の関係が終わっていて、秒速5センチどころか秒速100キロくらいのスピードで離れたようにしか思えない。まさに急展開。遠距離を活かした味というか、そういうのが全くなくて え!? と思いました。
いかに格好よく解釈できるかが問題かとは思いますが、私には「初恋(?)の女の子のことをずるずる引きずりまくっている男の鬱な半生」としか思えませんでした。
相手の女の子、アカリちゃんのほうはもう婚約していて遠野は思い出の中の人ということになっていて。よく恋愛に関しては女は切り替えが早く、男はそのへんうまくいかないといいますが、まさにそんな感じ。最後に流れたEDに乗せての連続カット(中2~高2?)が一番重要だし、徐々に離れていく2人の心が表現されているなと思いました。それならもう、ものの10分くらいでこの映画いいんじゃないのかとも思えました。めちゃ長い。
デジタルな時代に青春時代を送ってしまった私としては、手紙ってなんだってところからはじまるのですが、メールの普及していない時代では離れてしまうと自然消滅が普通だったんでしょうね、よくわかりませんが。

キャラ2.0
主人公が・・・。もう、鬱だなー。
本当に遠野が鬱だった。第2話で真剣にメールを打っているからアカリちゃんとまだ頑張ってるんだ!と思えば、「いつからだろう、出す宛のないメールを書くようになったのは」ってもう怖い(((
文面もポエム?みたいで中二病なのかなみたいな内容だったし、完全に病んでるなと思いました。いつも心ここにあらずのようで、そんな風ならさっさと手紙書けよ!と後ろから蹴り入れたくなりました^^なにうじうじしてんだあんた!と。
出したいけど出せない、近づきたいけど近づけない心の距離が切ないとかですかね。もう見てて辟易しました。しかもEDのポストを見つめるアカリちゃんの絵からもしかしたら最初に返事を書かなくなったのは遠野のほうなんじゃないかと思うんですけど、もしそうならこの男ほんとにまtt((以下略
第3話では、3年間付き合った彼女から「あなたとは何千通とメールのやりとりをしましたが、私たちの心は1cmも近づきませんでしたね」的なメールが来て、挙句の果てには仕事まで辞めてしまって、もう彼は今後どうするんだろうと思いました。気持ちを切り替えたわけでもなんでもなく、何も解決してませんし。一生アカリちゃんのことを引きずって鬱人生送るつもりなのでしょうか。怖い。

音楽3.5
「One more time,One more chance」が素敵な曲でした。どこかで聞いたことがある、昔の有名な曲でしょうか。終始眠気と戦いながらの視聴でしたが、EDはとても良かったです。

声優2.5
ふつうです。普段からプロの声優さんが出演しているアニメを見慣れているので、いつもよりうまくはないなとは思っていましたが、気になって話に集中できないほどでもないです。

作画4.0
新海監督、さすがです。
{/netabare}

なかなか酷評しまくっていますが、念のために同い年の友人2人(女性)にこの映画を見てもらいました。
その後、感想を言い合ったのですが、あれがよかったこれがよかったとかではなく、ほんとに1人の女の子を引きずりまくっている男のディスり大会みたいになってしまいました(笑)まだ言の葉のほうが全然よかった!で意見一致でした。

私も遠野くんと同様な経験があったらよかったんですけどね。
自分はたしか半年もないうちに立ち直っちゃいましたから、仕方ないです^^;
徐々に離れていく2人の心の距離というのは、それとなくわかるのですが、その一番重要な部分がごっそり飛んでいきなり終焉迎えてて遠野だけが引きずりまくっていたのでびっくりしたという話です。
あえて省いて長い時間経過に焦点を当てたのには何か訳があるのだと思うので、遠野の最終的年齢(30代手前?)くらいになったら必ず見直します!

投稿 : 2015/08/19
閲覧 : 264
サンキュー:

13

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

心にグサグサ突き刺さる神アニメ

ここまできれいな作画のアニメは見たことがない!
また、魅せ方も上手で目を引かれました。

「こんな青春したかったなぁ」と見ている中で何回も思い、
今現在の自分の状況を思い出し絶望する。
心にグサグサ突き刺さるけど、この心の中にある青春の思い出を掘り起こす感じが良いです。
{netabare}最後は悲しい終わり方だけど、そこがいい!
ハッピーエンドだと物語の評価は4にはしなかったでしょう。{/netabare}
作画・ストーリー運び・結末の3つによって綺麗な一つの作品となっていると思います。

中年になったらもう一度見たいと思います。
また良い意味で絶望するでしょうね(笑)

投稿 : 2015/07/29
閲覧 : 126

あかっち さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

名作と聞いていたので

先に漫画を見て、次に映画を見ました

キャストのわざとらしくないごく自然な演技

どこか懐かしさを感じさせる風景(実際は種子島旅行とか、新宿もよく行ったりしていたのでそう感じるのは当然かも)

言葉のひとつひとつが私的に表現されててとてもよかったです

漫画とは少し違うんですね、どっちとも別の良さがあります(漫画は少し付け足されてます)

もっと若い時に見ていたかったなと思います
後悔していることがあったので

とにかく良かったです。
主題歌ともすごくマッチングしています。

ってか主題歌あっての作品かな?とも思いました。

投稿 : 2015/07/04
閲覧 : 173
サンキュー:

7

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秒速5センチメートルのストーリー・あらすじ

東京の小学生・遠野貴樹と篠原明里はお互いに対する「他人には分らない特別な想い」を抱えていた。しかし小学校卒業と同時に明里は栃木へ転校してしまい、それきり会うことが無くなってしまう。貴樹が中学に入学して半年が経過した夏のある日、栃木の明里から手紙が届く。それをきっかけに、文通を重ねるようになる2人。しかしその年の冬に、今度は貴樹が鹿児島へ転校することが決まった。鹿児島と栃木では絶望的に遠い。「もう二度と会えなくなるかもしれない…」そう思った貴樹は、明里に会いに行く決意をする。(アニメ映画『秒速5センチメートル』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2007年3月3日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
5cm.yahoo.co.jp/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%92%E9%80%9F5%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A1...
主題歌
≪ED≫山崎まさよし『One more time, One more chance』

声優・キャラクター

水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美

スタッフ

原作:新海誠、 監督:新海誠、脚本:新海誠、作画監督:西村貴世、美術:丹治匠/馬島亮子、音楽:天門

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