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「秒速5センチメートル(アニメ映画)」

総合得点
87.0
感想・評価
3993
棚に入れた
18468
ランキング
174
★★★★☆ 3.9 (3993)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.5
音楽
4.1
キャラ
3.6

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秒速5センチメートルの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

甘酸っぱい想い出に囚われて

秒速5センチメートルが新海監督作品で初実写映画化って記事を目にして、久しぶりに鑑賞しました。
・・この静かな情景、詩的な雰囲気。。この時期の新海作品やっぱり好きだなぁ。

(桜花抄)
甘酸っぱくて忘れられない恋の話。

大雪で電車がどんどん遅れて不安と焦る気持ち。すごくわかる。
今だとスマホで連絡できるけど、そういうのがなかった頃という設定もいい。

ちゃんと待っててくれた明里。そして雪の中でのキス。
しんしんと降る雪の情景と相まってとても詩的な感じで好きです。


(コスモナウト)
せつない片思いの恋の話。

ひぐらしが鳴く夏の夕方、歩く二人。そしてソラへ向かうロケットを見つめる遠野・・
遠野は花苗へのやさしさは残酷だと気づけよ(-_-メ)
でもそんな想いも花苗の中で甘い思い出に変わっていくんだと思います。


(秒速5センチメートル)
思い出に囚われた男の話。

踏切ですれ違う二人。新海監督ってこういうシチュエーション好きですね。
遠野は過去に縛られすぎ。こんなぐちぐちしてる男は嫌いだな。
想い出は大切なものだけど、それに縛られたら前に進めないよ。

もっと前向きに今を生きていく話にして締めて欲しかったかな。。

投稿 : 2024/09/22
閲覧 : 112
サンキュー:

25

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

あのころは、それくらい。

序。

{netabare}
初めてのキスは、常永遠のとばり。


この人の大丈夫になりたい。そんなトリガーを引かせるんだもの。

この人を大丈夫にできない。そんなハンマーを打ちつけるんだもの。




恋する心は、四季折々の初露。


ときに、自己愛の強欲な発露、自分かわいさへの貪欲な執着心です。

ときに、利他愛の無償の迷路、マスターキーを得たいとする聖なる祈りです。


縦を通せていた自分を、横に置かなければならないのが、恋のいざないです。

しかも、思春期の入り口にみられるジェンダー(社会的規範における性差)とセクシャリティー(生物学的性差)という二つのシナリオを同時に読ませるのです。

ステージの上の初心者たちは、難しい演出に戸惑いながら、終幕をめざして演じるのです。



恋のシナリオは、性と生の一致を求めようとします。

それは、螺旋するDNAを分かちがたく結びつけようとします。

それは、無窮の宇宙ですれ違う銀河の腕からこぼれた星のひと粒です。

初めのうちは何気ないニアミスだったのに、万が一の事態となれば、目も当てられない勢いでスパークします。

それが痛みに感じないなんてことはありえません。



いったんそのフェーズに入ってしまったら無視するなんて不可能です。

すでに制御不能なレベルになってしまっていることに八方塞がりです。

いくたびも焦がされ、時には燃えきって消滅してしまうこともあります。

でも・・・。

奇跡のようなタイミングで邂逅し、みずみずしい未来につながるときもあります。



そんな少年と少女らが見せる恋の入り口での繊細な心象を、秒速5センチメートルというシチュエーションで表現したのが本作品です。



初めてのキスは、惹きあう二人の気持ちを、秒速から光速へと一気に引き上げ、瞬時に引き剥がしてしまったようです。

手紙の通底にふれあう前に、いきなり大人の世界に飛び込んでしまった二人です。

キスの証をシェアしあえない距離に、不安と怖気が先に立ってしまったのは無理からぬことです。

それに、本心を手紙にしたためていたのなら、メールを交わさなかったのもやむを得ないことでしょう。



もしも、ともに歩む時間を、あといくらかでも持ちあえていたら、選択も結果も違っていたかもしれません。

そう、思いを馳せています。




かようなまでの恋心の離叛を、何ゆえに新海氏は、再び描いたのでしょう。

どうして穏やかな二人の魂を、すさぶ外界へと押しやり、あまつさえ隔てさせたのでしょう。

もしかしたら、ピカソが「青の時代」をくぐったように、新海氏にも「秒速5センチメートル」を必然とする心情がおありだったのかも知れません。


{/netabare}


~   ~   ~ 


rough。

{netabare}
桜の花びらが舞うシーンは、思春期への入り口。

思わしさをそっと心にすべり込ませるプロローグです。



初めてのキスは、心のむすびめと体のつなぎめ。

解きようのない問いを質し続けるボーダーラインです。



踏切の佇まいは、夢の渇きを序に置きかえる予兆。

自己耽美からの解放に胸を撫で下ろすエピローグです。


{/netabare}


~   ~   ~ 


願い。

{netabare}
その面影に狂おしいほどに焦がされるのは、恋だからこそ。

跳ねまわる心の諫めように涙を涸らすのも、恋すればこそ。

耐え忍ぶ夜に真実(みち)を見いだすのも、恋なればこそ。

すべての選択肢が揃っているのも、恋ゆえにこそ。



ですから・・・

三つの短編の、ただのひと言も聞き逃さないでほしいのです。

四人のわずかな息づかいの一つにも耳を聳ててほしいのです。



どうか、からだを伏せませんように。

どうぞ、こころが折れませんように。


{/netabare}


~   ~   ~  


それくらい ①

{netabare}
なんだか楽しげでいられたとき。

図書室の窓枠に凪ぐカーテンのささやく声は、それくらい。

踏切のうしろの君と、私とのわずかな差なんて、それくらい。



どんなにか待ちわびていたとき。

空っぽの郵便受けの扉にも、明日はきっとと祈るので、それくらい。

立つ湯気になぜか心は落ちるから、つのる望みも、それくらい。



恋しさをごまかしきれないとき。

かしこまる言葉づかいを演じても、お見通しだね。それくらい。

キスのあと無邪気もがまんできなくて、抱きしめていい? それくらい。



愛しさの行く末に震えたとき。

あてどなく温む毛布の湿りけは、だれの吐息か、それくらい。

うつし世につばくむ恋のかなしさよ。なぜ君なのと、それくらい。


{/netabare}


~   ~   ~  


それくらい ②

{netabare}
夏よりは近くに聞こえてくるひぐらしの声。

オフショアに立ちあがる波と私との息が合うなら、それくらい。



シールドを叩きつける雨粒が、止めどもなく不安を掻き立てる。

だからってカブの背中にはしっかり付いていきたいからメーターの誤差は、それくらい。



大気を震わせる轟音が、心臓の鼓動を一瞬、奪い取っていく。

蒼天をキャンバスとして往く一閃を、瞳に映せば、それくらい。




眩しすぎた 液晶の灯り。


寡黙すぎた 星の瞬き。




初めから気づいていた。

分かっていた。それくらい・・・。



誰もが、コスモナウトに選ばれるわけじゃない。


{/netabare}


~   ~   ~  


それくらい ③

{netabare}
あなたに届くようにと願った営みは、きっと千回を超えていると思います。

でも、指一本分の隔たりが、大きすぎる抜け殻に育ってしまったのです。


だから・・・。


携帯の指先の困りようは、いつからか、それくらいです。

携帯に触れたがる疼きようは、いつまでたっても、それくらいです。


{/netabare}


~   ~   ~  


それくらい ④

{netabare}
桜葉の賑やかな季節は、どんなに待ってもやってこない。

踏み出せず。

踏み越せず。

一歩めの気持ちはいつだって "秒速5センチメートル"



置き去りにしたまま手放せなくて。

見切れないままに降りられなくて。

戸惑いに手を焼きながら、境界に永くまごついていた。



僕という人間が、僕という存在に、赦罪を与えるための膨大な時間。

本心を蒙昧と扱った僕が、君への真心を憚った罪を、あがなうための遠大な途のり。



逡巡に費やしたエネルギーを、もう一度入れ直すなら、それくらい。

不実を断ち、利他愛の豊穣に満たされるまでは、それくらい。


{/netabare}


~   ~   ~  


結。

{netabare}
思春期の淡いつまづきをモチーフにして、すれ違う仄かな切なさを、前作とは比べられないほどにリアルに寄せて描いた作品です。



高樹と明里は、二人きりの世界に内向することにシンパシーを感じています。

同時に、情緒的に深く結ばれ、精神的に愛着しあう間柄として表現されています。

ところが、現実の振る舞いは強大で、その圧力を世界からの拒絶として、中1の高樹は受け止めてしまいます。

その決心が頑ななバリアを築き、明里と交わした約束さえも、幻影のお作法の中に押し込めてしまいます。



その後の高樹は、愛着そのものにふたを被せ、春のめぐりにも気づこうとしません。

澄田花苗にも水野理紗にも、真冬の凍りの空気をまとい、ただ遠くを見つめるばかり。

愛することも、愛されることも拒み、あたかも世界は自分を愛さない、自分は愛されない存在として、自縛を強め、心の潤いを涸らしてしまったかのようです。



初めてのキスは、内向していた2人のセカイをガラリと変革させるほどのトリガーを強く引かせたと思うのですが、同時に、外の世界に立ち向かう高樹の決意を打ち砕くハンマーにもなってしまったのですね。

そんな彼の心は、明里への思慕の想いを上回る焦燥に炙られ、深いトラウマを抱えてしまった埋み火と言えるのかもしれません。

もう一度火を熾すには、利己愛に偏ってでもそれを希求する先鋭がまず先に立ち、ついで利他愛の不足に畏縮する反動にも向きあい続けるという、アンバランスな煉獄に身を置かなければならなかったでしょう。



恋のターニングポイントの瞬間がナーバスなものになってしまうと、芽吹きにも、あるいは落葉にすら気づかないほどの強いバイアスをかけてしまうことだってあるかもしれません。

そうなれば、星を追うことも、雨情に泣くこともなく、ムスビという神契も忘れ、晴れ間にだって無関心になってしまいそうです。





高樹は、明里の言葉を二重に縒り合わせてしまったのだと思います。


「秒速5センチなんだって。桜の花の落ちるスピード。」

その物理的な速度は、彼の身体を心ごと、閉じられた踏切に括りつけてしまったのだと。



「高樹君はきっとこの先も大丈夫だと思う。ぜったい。」

その背中を押す励ましは、彼の心を身体ごと、迎えることのない春に縛りつけたのだと。




高樹の心は、明里の言葉に回帰するまでに15年を要しました。

それは、踏切に断ち切られた12歳の心が、渡り終えた身体に追いつくための、どうしても必要なプロセスだったのかもしれません。




彼のこころ根は、とても誠実で、そして愚直です。

岩舟駅の根雪は、待ちわびていた春の色を、白日夢の幻影に埋もれさせてしまいました。

種子島の南風は、弓引く想いを舞い上がらせ、無窮の狭間へと運びさってしまいました。



でも、東京での暮らしは、幻にばかり生きてきた渇きの兆しを少しずつ受け入れていきます。



ですから、私は、高樹の微笑みがとても嬉しいのです。




「あのころは、それくらい・・・。」


彼がそう思えるのなら、花びらも、違う速さで舞いはじめると信じたいのです。



P.S
{netabare} Tulipの "サボテンの花" 、聴きたくなります。 {/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/01/12
閲覧 : 603
サンキュー:

18

ネタバレ

ポリゴン@Radio さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

現実感がある

子供の頃の恋愛はそのまま大人になって生涯継続するのは難しい
桜のように散ってしまうという事を語った作品なんだろう
現実感がある

部屋にスーファミが置いてある所に惹かれた

投稿 : 2023/09/08
閲覧 : 119
サンキュー:

4

ネタバレ

mito さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

儚いというか切ないというか

どこにでもありそうな話なのがまた余計心にしみてきて少しつらい
まあ最後主人公も吹っ切れてそうだしジメジメした感じではなかったのが
良かった

投稿 : 2022/10/01
閲覧 : 119
サンキュー:

3

ネタバレ

秋川 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.0 状態:----

何がいいの

終始、暗い雰囲気で雰囲気から合わなかったです。ずっと陰鬱な雰囲気で単調なお話が続くので退屈でした。

主人公も気に食わなかったです。ボソボソ喋るしいつまでも学生時代の恋愛を引きずる。ヒロインみたく過去の恋愛は忘れるのが普通だと思います。
好きでもない女を彼女にして仕事も突然辞める。情けないと思いました。そこまで引きずるかなあと思いました。こんな主人公のことを肯定的に捉える人がいてびっくりしてます。

あと新海誠は「男は過去の恋愛を引きずるけど、女は過去の恋愛を忘れる薄情者」と思ってそうで気に食わないです。

投稿 : 2022/09/04
閲覧 : 172
サンキュー:

4

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

15年前の作品 現実的な初恋残酷物語

昔の新海監督の作品はほとんど知らなかったので、今回この作品をdアニで拝見することができてよかったと思いました。この作品は大阪で開催された新海監督の展覧会でも見ていましたが、どんなあらすじなのかまったく存じませんでした。見て非常に文学的な作品で、最近の劇場作品とは趣が違っていることにまずびっくりしました。確かに背景画の世界系的な美術、現代を切り取った都市や地方の景観の素晴らしい描写は同じものですが、独白が多いこの作品はほとんど小説みたいな感じに思えました。

あらすじとしては、小学生のころつきあっていた少女が遠方になり、文通を続けていたが今はしていないらしい青年の回想録みたいな体裁をとっています。そのころの純粋だった思い、そして高校生の時栃木県までその少女に電車で雪の中を会いに行った話がメインで、その後の話はしかし現実はこういうものだという感じにつづられています。秒速5センチメートルは桜の花びらが落下する速度だと言われていますが、それはおそらく種子島宇宙センターで発射された宇宙ロケットの速さとの対比で出されているエピソードです。その種子島に転校した主人公は、自分を好ましく思う少女と出会ったり、またその後東京で別の女性と交際をしますが、初恋の小学生の少女を忘れることができません。そのため東京の女性とは別れることになってしまいます。そして、踏切でその小学生の時の少女に似たおもざしの女性とすれ違いますが、それは本人なのかわからずこの物語は閉じることになります。そのあたり、のちの作品の「君の名は」「天気の子」と違って、ものすごく現実的でした。それらの作品では偶然に再会できるオチですが、この作品ではそういう夢想は否定されています。

画面には15年前のころのいろいろな事象が出てきて、今との違いにまず気づきました。なんとも言えない閉塞感が漂っています。地方は今よりも辺鄙な現実的な描写です。いえ最近JRも地方は減便になりましたから、またこの世界に戻ってきているのかもしれません。新海監督がまだ今ほど有名ではない時代の作品ということで、その意味もあるのかもしれませんが、携帯ひとつをとってみてもガラケーでメールを打つ描写で、今とはまったく違います。あの時代にあった空気感が色濃く出た作品で、中間小説みたいな独白が多用されている点からも、いわゆるアニメ離れした作品であると言えるのではないでしょうか。新海監督の作家性の強い作品だと感じました。いわば商業主義的ではない、本音の部分が強く出た作品だということです。

投稿 : 2022/08/13
閲覧 : 168
サンキュー:

11

ネタバレ

ネムりん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

人によって評価が大きく別れそうな作品

実在する場所を描いた作品としては新海誠監督の初めてとなる作品。

その現実感のある風景と作風は耽美的な雰囲気が感じられました。

物語は転校がきっかけで図書館で会うことが多かった遠野貴樹と篠原明里がお互いを好きになり、別れるまでを描いた「桜花抄」と、貴樹の転校先の鹿児島で一人の少女が貴樹に惹かれていく「コスモナウト」、貴樹と明里の現在の姿を描く「秒速5センチメートル」の3話で構成される。

モノローグ形式でストーリーが構成されていて、主人公の遠野貴樹が現状の自分を変えるため過去の思い出を胸に前へ進もうとする決意が伺え、作品のテーマと思われる"届かない想い"と"届かないもの"に含みを持たせ、それぞれ"すれ違い"と"人生の目標" について不安と期待を抱えながら人生の成長課程を描き、メッセージ性も持たせている。
軌道を変えながら秒速5センチメートルで落ちる桜の花びらを、人生の道のりになぞらえているのかな。

この作品を通して伝えようとしていることはおおよそは分かるんですが、果たしてこの内容をどれくらいの人が理解できるのかなという観点で考えると、作品の作りがかなり難しいのでよく分からないと感じる人が多いんじゃないかというのが視聴してみた感想で、作品に深みを持たせてもそれが視聴者側に伝わらなければ作品として体をなさないので、表現方法としてはあまり巧いとは言えないのかなと思いました。
内容を詰め込むだけ詰め込んで、あとは視聴者に振って考えさせるような作り方をしているので、視聴者目線で考えて作られているのか、視聴者層を限定しているのか疑問に感じる部分があります。

内容としては出会いと別れを繰り返し、人は成長していくということをテーマにして作品が描かれていると思うのですが、かなり抽象的な表現を使っているので見る人によっていろんな見方ができてしまい屋台骨がないので、結末部分がどうしてもブレてしまう。
必ずしも人との繋がりが必要なのか前に進むために別れることが確定条件なのか別の選択肢により成長する優位性はないのかなど、考え方によっては作品の趣旨にそぐわない別の見方ができてしまうため制作者サイドの視点で都合のいいように作られてしまっているようにも見え、評価するのが難しかったです。

作品に美しさを持ち込んできれいな終わり方をしているように見えるが、最後に思い出の場所で一瞬すれ違ってまたお互い前を向いて進んでいくシーンはテーマを美化しすぎなのでしょうか、作り込み過ぎた感じが強くあまり登場人物の想いを感じるところはなかったです。
また人を好きになるという導入部分の内容が足りていないため、別れることの辛さだったりその後の前向きな気持ちになっていく部分がはっきりと伝わってこない。
登場人物の二人がお互い新しい目標に向かって生活を始めるのですが、あくまでも出会いと別れはきっかけにしか過ぎず、必要性を持たせられていないようにも見える。

そういう意味では少し説得力に欠けた作品なのかなと言うのが個人的な意見で、もう少し内容を具体化して話に方向性を持たせた方が作品としては観やすかったのかなと感じました。

投稿 : 2022/03/04
閲覧 : 278
サンキュー:

7

ネタバレ

みどりーぬ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ツッコミどころは色々あるで、そりゃあ

けどね、色々含めて新海作品で一番好きなんよ。
最近の新海作品は観に行くことがイベントみたいで、作品自体をしっかりと吟味できない。大体幸せ物だしなぁ。
公開から約15年、新海作品の儚さが恋しくもなりますわ。
大晦日の静けさの中の秒速は、何か心をノックされる感じがする。新年だけどお前は本当に前を向けているのか、みたいな。
作品の評価じゃなくてすまん。
けど、これがこの作品の楽しみ方の一つな気がするので残します。

投稿 : 2021/07/11
閲覧 : 274
サンキュー:

3

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

恋がちって落ちてく速さのことかな。。秒速5センチメートル

小学中学のときの同級生のあかりちゃんを思って
忘れられないまま大人になったたかきくんのお話し。。

絵がとってもきれいで光ってた☆

おはなしは1話目がにゃんはいちばん好きだったなぁ
{netabare}たかきくんがあかりちゃんに会いに行こうってきめて
すぐに会いたいけどなかなか会えないの。。

それでにゃんも
ほんとに会えるの?って
だめかも。。って思いながら見てた

いろんなこと思い出したり
でも会いたい!ってゆう気もち

それでやっと会えて
2人の気持ちが通じてたって分かったとき。。

キス♡

着くまでがとってもながーく感じちゃって
ほんとにドキドキして待ってて
やっと会えたとき
にゃんはうれしくって泣いちゃった。。

それで桜がきれいでそれで。。(ぐすん)

でもね
もう会えなくなっちゃうのかなぁって
帰るときに。。(はぁ。。)


2話目もよかった

たかきくんのことが好きで
でもたかきくんは。。ってゆうお話で
かなえちゃんの思いがつたわってきた

サーフィン。。だめ⇒サーフィン。。うまくのれる。。
ってゆうのが
きっとたかきくんのことだったんだなって。。

いいお話しだった。。


でも3話目
にゃんにはよく分からなくって
さいごダメダメでおわっちゃって。。
(あっ。。うたはよかったよ)

きっと大人の人が見ると
ああ。。
こんなこともあったなぁ。。とか
なつかしいなぁ。。とかって思うのかな?

でも
にゃんが見おわって思ったのは

男子が失恋しちゃって
だんだんダメ男子になってくのを
桜みたいにきれいにさいてたたかきくんが
(たかきくんって高校のときはかっこよかったよね)
そのあとちって落ちてくのとくらべたのかなぁ。。って

そのときってすぐにダメ男子にならないで
10年以上かかってダメダメになってくのが
秒速5センチメートルみたいにゆっくりと~って
そうゆう意味なのかなぁって。。

桜の花びらが地面に落ちるのって悲しいし
失恋してからかっこよかったたかきくんが
ダメ男子になってくのも悲しい。。


もう1つにゃんが思ったのって
桜って春だから青春のことなのかなって
青春がおわる早さが秒速5センチなのかも
{/netabare}
そんなお話しだったのかなぁ。。

にゃんは2話までだけのほうがよかったって思ったケド
大人になったらかわるのかも。。

みんなのレビュー読んでたら
そうかもって思った☆

投稿 : 2021/05/17
閲覧 : 1763
サンキュー:

314

ネタバレ

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

鮮烈な記憶という束縛

中学1年の早春、大雪の中、1年ぶりに君に会いに行く。
もうすぐ僕は遠い町に行く。二度と君に会えないような気がする。
君に渡そうと思った手紙は風に飛ばされてしまった。
雪のため、電車は容赦なく遅れる。それでも僕は電車を乗り継ぐ。
もう日付は変わろうとしている。君はもう待っていないかも知れない。
やっと着いた目的の駅。君は待っていてくれた。

思春期の鮮烈すぎる思い出。そして思い出に縛られ続ける主人公。

この年代の感性は、人生の中で特別なものだと思う。
自分も数十年前に聞いた音楽から、未だに離れられないでいる。
現代の音楽が、昔に比べ劣っている訳ではないのは理解できても、
あの頃のような感動は湧いてこない。

とは言え、進まなければならない。
たとえ、どんなに遅い歩みであっても。

投稿 : 2021/02/17
閲覧 : 314
サンキュー:

6

ネタバレ

gg さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

主人公が気持ち悪い

評判だったので見てみたが、
絵が綺麗な以外、褒めるところが見つからない。

見ていて感じたのが、キャラの掘り下げができていない以前に、
この監督、人間観察できないのかな?ということ。
{netabare}
とにかく、主人公が変。
第1部からちょっと変だと思っていたが、
第2部の丘でメールをぽちぽちしているシーンとか、
言い寄ってくる女の子がいるのに、
いつまでも昔の恋にしがみついて、
思春期のリビドーをガン無視したキャラ設定とか、
ファンタジーすぎて引きました。
{/netabare}
一応全部見てしまったが、止めときゃよかった。

投稿 : 2021/02/02
閲覧 : 277
サンキュー:

5

ネタバレ

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

童貞臭い誇大妄想を備えた非現実的物語 だと個人的に思った

何というか実直に言わせてもらえれば
現実世界という妄想を抱いた童貞の誇大妄想のように感じました

現実世界やリアルだと評価してる人が感想を述べるのですが
…正気ですか?と思いました


というのも
まるでなろう作品によくある社会弱者の異世界転生へ入る前のような話だったからです
異世界モノの入り方は現実的だったんでしょうか?

これを評価している人の言い分がちょっとよく分からないです
君の名は。の場合はSF的な要素を加えているので評価していますけど
この作品は結局単なる寝取られ物語のようにしか感じられなかったです


それで…主人公はどうしたいの?って思いました
入り方だけ真似するなら「あの花」がありますよね
あの花の場合は1クールでまとめられて最後に感動を持ってきました


ただこの作品は単なるリアルという妄想的現実路線で描きながら
寝取られてるのに会いたがる主人公のどうでもいい姿にしか見えなかったです
正直見ていて気味が悪かったです

何故この女の方は主人公に見せたがりなのか?
何故主人公はそんなに昔のどうでもいい女にうつつを抜かしたがるのか?


これらを現実的だとリアルだと評価する人は
「引きこもりニートが親が死んで仕事に復帰する姿を描いた作品」が出たとしたら忽ち評価をするって事ですよね?
そこに作画や整合性などを加えていれば忽ち良作の出来上がりです


ですから自分はとてもリアルだとも現実的だとも思えません
結局は安直なネガティブ的人生観を題材にして描かれた妄想作品の一つにしか思えなかったです
しかし、自分は君の名は。は一定の評価をしています


ですがこれはさすがに酷い作品と言わざるを得ない出来でした
リアルって何でしょうか?主人公が弱者的だったり弱者妄想で描かれた
「こんな人生は嫌だなぁと思った主人公物語を考えさせられる系に演出を変えただけの物語」
がリアルで現実的なんでしょうか?

物凄く安直的で
物凄く偏った
そんな低評価な非現実的な妄想的現実作品でした

ドキュメンタリー見て「考えさせられたぁ~」って思う人がいるドキュメンタリーより
内容の薄い作品でした
ドキュメンタリーも嘘を誇大表現した人(でっち上げ話)や最初からエキストラにやらせている事も多いんで
とてもじゃないですがこうした悪ノリ路線はリアルには感じられなかったですかね


結局これの評価している人はあまり経験が少ない人が多いように感じられます
少ない経験なものだから、「現実的だ」「リアルだ」と思うのでしょうが
経験をそれ程してきた人なら「どうでもいい他人の人生の一つ」程度にしか思わないと思います

例えで言えばヤフー知恵袋やがーるずちゃんねる辺りで相談しているエピソードくらいどうでもいい話を
誇大表現と共に暗い鬱演出している作品だと自分は思いました

「嫁が寝取られてて話を聞くと夫が良くしてくれなかった
夫である自分は確かにそういう部分もあった」
そうした知恵袋で語られたどうでもいい妄想的生々しさをところどころ演出させて考えさせられる系に持っていった
そういう中身の無い作品だと思いました



ある程度経験してきた人から見れば
「他人の人生の中の小さな時間の中の小さなエピソード」であり
それが人生を歩むうえで蟠りにもならない出来事の一つにしか思わないと思います


「NHKへようこそ!」をリアルだと思ってる人みたいなものです
あれリアルですか?NHKの主人公がいたとしたら
今だととある事をきっかけにフォロワー数獲得してると思うんで
あまり現実的には思えないです


あまり考えない人にとってはこれはリアル物語的なのでしょうが
少し考えを巡らせる人にとってはこれは妄想的で童貞的な作品だと自分は思いました


考えれる考えさせられる以前に
内容が薄くて貧弱であまり語られる部分が見当たらなかったです

投稿 : 2021/01/21
閲覧 : 313
サンキュー:

7

ネタバレ

たか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

現実に近い

経験した人も多いであろう、幼い頃のピュア恋愛と、失恋の淡く苦しい思い気持ちを切なさと一緒に描いた作品かなと。

新海誠さんの作品に多い。見終わった後のスッキリしない感じがこの作品にも現れていました。だからこそ、すごく現実の人生に近いんじゃないかなと思います。現実にそうそうすごく気持ちのいい終わり方をする恋愛ってないと思うので。

第一話、東京から栃木の岩舟駅に電車で向かいますが、雪のため遅延。約束の場所にかなりの時間遅れることになってしまいます。現代であればスマホをもっている中学生も珍しくないでしょうから、互いに連絡をとれずやきもきしながら待つことはなくなってしまったでしょうが、舞台の設定は平成初期。まさに月9のドラマでも「すれ違い」を上手く使ったトレンディドラマとほぼ同時代。この時代設定だからできた状況だったのだと思います。また、舞台となった栃木県の岩舟駅、平成初期と異なり現在は無人駅。アニメにでてきた駅員さんもストーブももうありません。電車も時代の違いを反映して、中学生時代の主人公が乗ったものと、第三話で明里が乗ったものとは異なるものになってます。そういったものが時が経ってしまったことを見ていて実感させてきました。

何よりも好きなのは主題歌。特にアニメ終盤の主題歌に合わせた映像はとても綺麗で見入ってしまいました。

新海誠さんの作品のいいところがいっぱい詰まった素敵な作品だと思います。これからも監督の作品を見ていきたいです。

投稿 : 2021/01/18
閲覧 : 201
サンキュー:

5

ネタバレ

もぐもぐ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

虚しい

「秒速120mなんだって。」(劇団ひ◯り風に)
「え、なに?」
「恋に落ちるスピード(ヒトの神経系の情報伝達速度)」

アマーイ!というわけで1話と2話はすごくピュアな恋愛アニメで、女の子が可愛いな〜ってくらいの感じで観てたのですが、やはり色々言われている3話が一番心に刺さりました。
それまでの場面との対比が秀逸で、特に喫煙の描写だけで主人公の彼が色々うまくいってなさそうなのが伝わるのはすごい。
自分は禁煙5年目だけど、吸ってたころと現在を比較すると体型だけじゃなく性格も変わったような気がします。普段摂取する物質が変化するだけで人格や思考など人間そのものが変化してしまうのかも。いずれにしろ彼が変わってしまったことを示すには十分でしょう。

たぶん本当につらいことって、悲しいことじゃなくて、悲しみすらも感じられないことなんじゃないかな。彼は、自分のことをとてもからっぽだと思っていて、そこに強く共感した作品でした。
だからぶっちゃけ、山崎まさよしさんの曲は作品のイメージとかけ離れている印象を持ってしまいました。
ラストの微笑は、からっぽの自分を受け入れて、がむしゃらに前向きに生きていく気持ちのあらわれ。だとすれば、kinkiの『愛されるよりも愛したい』の方がまだ作品に合ってると思いました。雰囲気は合ってないけど。

投稿 : 2020/09/18
閲覧 : 253
サンキュー:

4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アニメ史に残るラストシーン

今までアニメでの、駅のシーンや、
電車すれ違いシーンの中で、最も印象に残っていたのは
映画『海が聞こえる』の吉祥寺駅での
ヒロインと再会を果たすシーンだったが、
それを越えた衝撃を受けた。

全編通して見ていると
『まぁ、居ないよな、居ないよ、居ないはず…』
と男性視聴者は思ったのではないだろうか。

あの印象的な、
時間をかけた電車のすれ違いシーンで、
主人公は焦りながらも、
今までの人生を文字通り振り返り、
視聴者の『でももしかしたら居るんじゃないか』という
淡い期待と同じ様な事を抱いていたに違いない。
※でなければ、電車が過ぎ去るまで待たなかっただろう。

だが

やはり

あの日に確かめ合った恋人はもう居ないのだ。

踏切は上がり、確かに二人の間の空を断ち切る・

そして、過去に捉われるのをやめ

断ち切った踏み切りの影から
明るい未来へ踏み出すカットで映画は終わる。

当時見終わった後
『うわーーーーーーーーーーー…だよなぁ…』
と脱力したのを覚えてる。
アニオタ界隈でも
『見ると一週間は鬱になる」
と言われる所以である。

もしかしたら女性の方には理解されない内容なのかもしれない。

男は本当都合のいい馬鹿な恋愛脳をしていて、
いつまでも元恋人は自分に気があると思い続けてしまうんだよなぁと
改めて身につまされるストーリー笑
※よく言われる、恋愛の上書きと個別保存の男性女性の違い

この3部作は本当に印象的で、実に人間らしい視点と、
構図が素晴らしく、物語の没入感が半端ではない。

それは意図的に、
主人公の年齢の身長に合わせた
アイレベルでのカットを多用しているからだ。
例えば
・誰も居ない学校の廊下
・駅の待合室に主人公が入り視線をストーブに向けるシーン
・帰りに買い食いしながら主人公を見つめるシーン
等々…上げればきりがない。
さらに夢なのか、現実なのか、
曖昧になるような幻想的な美しい描写を繰り返す。
このふり幅も視聴者を飽きさせない魅力の一つだ。

またシナリオも秀逸。
理解最優先の様な直接的なセリフや出来事を描くことを避け、
現実で起こりうる範囲内での、センスあふれる印象的なワード、
小さな奇跡を重ねていき、登場人物たちの物語を紡いでいく。
なぜ、第一章で手紙をお互いに渡しそびれたのか…
なぜ、あのロケットの話をお互いの唯一の共通の話題にしたのか…
なぜ…と静かな描き方で視聴者の感性を揺さぶってくる。

そして、これは結構話題になった演出だが
随所に、1つの背景等が2つに分かれてるカットが多い。
1つだけ、お教えすると、夕方の空が電線や、
ロケットの雲で分けられている。
これは明らかに章によって、登場人物の二人が
結ばれることは無い事を暗示しているのだ。
ぜひ、作品を楽しむ1つとして探してみてほしい。

男性は特に落ち込むこと間違いない映画だが、
良い振り切り方の作品ともいえるので
ぜひおすすめだ。

※物語評価が満点じゃないのは、原作ではもっと詳細が描かれている
未来へ向くことになったエピソードがあるのだが
出来ればそこも描いてほしかったが、この3部作ならば
致し方ないかなとも思い小しだけ減点。

※評価者へ手引きとして
よく、物語の結末が
・思い人と結ばれる
・勝利
・復活
等のみが、「ハッピーエンド」と思い込んでる方が
いるがそれは、貴方の主観という事を理解しよう。
つまり人それぞれで、評価基準に入れてしまうと、
感想の域にとどまってしまい、好き嫌いでしかない。

ハッピー=幸せとは別れや敗北の中にもあり。
登場人物の歩みの中にあるものである。
この作品で言えば、
淡い期待と思い人を、残酷に切り捨てられることで
未来への一歩を踏み出した、ともとれる様にラストは描かれている。
これは不幸なのだろうか?救いが無いのだろうか?
考えてみて欲しい。

投稿 : 2020/09/04
閲覧 : 354
ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

必死に、ただやみくもに空に手を伸ばして、あんな大きな塊を打ち上げて。気の遠くなるくらい向こうの何かを見つめて。

イケメンが一途→純愛、切ない
ブサメンが一途→ストーカー
という感じで批判できてしまう作品。

1・2部で中高生を中高生として描けてない、そのせいで3部の主人公がただの
社会不適合者に見える。

中学校・高校の子どもは多感であり、毎日が刺激的である。その中に生きる子達
にとって良い過去は良い思い出以上のものではなく、自身を囚えるものではない。
思い出に囚われるということは大人になり人生の孤独に気付き、その時初めて起こる
事なのである。

その気持ちを中高生が体験するのはあまりに不自然である。なぜなら彼らの人生はあ
まりに前向きであり(否定的な意味ではない、大人はその煌きを羨ましくさえ思う)
思い出から価値を見出すことができないのだから(する必要もない)。

子どもの幸せを享受した後に初恋に囚われる、つまりカナエや他の女の人と付き
合った(ている)が、ふとしたきっかけで初恋を思い出し...という展開ならまだ
納得はできた。

子どもの純愛が描けてないのは致命的。

投稿 : 2020/07/15
閲覧 : 339
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5

ネタバレ

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2回目2016.12.31以前

2回目2016.12.31以前

投稿 : 2020/04/23
閲覧 : 288
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0

ネタバレ

のき さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

圧倒的な作画、バイブルの如く愛される作品

3人の少年少女を中心に心理的、物理的な距離をテーマに描いた恋愛作品です。
作画、ストーリー、音楽と新海節全開と言える作品で、個人的には新海監督の最高傑作だと思います。
世間では君の名は。の監督となっていますが、本職はこの手の作品だと思います。
分からない人には分からないと思いますが、刺さる人には心の奥底まで響くバイブルのような作品です。
小説版が本作の補完となっていますので、併せて読めば作品を更に深く理解できます。

投稿 : 2020/01/28
閲覧 : 186
サンキュー:

5

ネタバレ

Yusuke さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

力技

作画がとても綺麗で、序盤と中盤は世界観に引き込まれて見られたが、終盤の主題歌での力技で泣かせようとする演出が自分には合わなかった。

投稿 : 2020/01/12
閲覧 : 213
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2

ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人生のすれ違いを切なく表現しています。

桜花抄・コスモナウト・秒速5センチメートルという
三部作で構成されているのは,
いまさらネタバレにもなりませんが,
全体的に幸福感や満悦という言葉が
全く当てはまらないですね。

「人生のすれ違いで,貴樹のけだるさの中を漂っていく」
とでも表現したら良いのでしょうか。

終始切なさが漂います。

〇「桜花抄」では,1年ぶりに会いに行くというのに
うれしさがにじみ出ていないし,
雪に阻まれてやっと会えたという感激より,
やっぱり,切なさがひしひしと伝わってきます。

手紙を風で飛ばされたことを言い出せずに
明里と貴樹はこの先二度と会えなくなります。

幼い二人には,ここから食い違っていく
人生の歯車にどうしようも太刀打ちできません。
(中学生が一晩帰らなかったら周りが
心配するという突っ込みもありますが。)

〇「コスモナウト」では,花苗という身近に
自分のことを思ってくれる人がいても,
気づかずにまた「気持ちがすれ違ってしまいます。」
暗に明里のことが,まだ心のどこかに,
引っかかっているかのように。

(あてもなく携帯のメールを送るふりをするのは
けっょく花苗に勘違いを与えるだけでしたね。)

〇「秒速5センチメートル」(桜の花びらが落ちる速さ)では,

「1000回メールしても、心は1センチくらいしか近づけなかった。」と
彼女に振られます。

まだ明里のことを探し求めているかのようです。

新海誠監督は「距離と時間がテーマ」と
DVDの最後で自らコメントしていますが,
運命のいたずらで引き裂かれた主に,
4人の「すれ違い」に注目してみました。

山崎まさよしの歌「One more time, One more chance」が
主人公が,あてもなくさまよう様子に,ぴったりでよかったです。

投稿 : 2019/11/20
閲覧 : 296
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8

ネタバレ

プラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

初恋、そして・・・

とある男女の初恋の儚く終わりを迎えるまでを描いたストーリー。


主要な登場人物は貴樹と明里。二人は小学生の頃に出会い、お互い東京に住む幼馴染のような存在で、二人の間には「特別な気持ち」があった。しかし、それは長く続くこともなく、明里の栃木への転校を契機に変化する。


●第一話「桜花抄」

中学生になった二人はしばらく疎遠であったが、明里が貴樹へ手紙を出したことをきっかけに文通でのやり取りが始まる。二人の間にあった特別な感情を思い出し始めていたころ、貴樹の鹿児島への転校が決まる。
もう一生会うことがないと感じ取ったのか、貴樹は転校前に明里に栃木へ会いに行くことを決意する。しかし、その道中は大雪で電車が止まったり、懐にしたためた「明里への手紙」が強風で飛ばされたり、まるで二人の最後の逢瀬となることを暗示しているようだった・・・
夜も深くなったころ、貴樹はようやく栃木にたどりつき、ずっと待っていてくれた明里と念願の再会を果たす。二人は雪原の中にあった小屋で夜通し語りあい、口づけで想いを確かめるのであった。
次の朝、お互いの明るい将来を願って、二人は別れる。明里は「貴樹への手紙」を持ってきていたが、結局渡すことができなかった。もしかしたら、これが最後だと悟っていたのかもしれない・・・


●第二話「コスモナウト」

貴樹が転校した先で、貴樹に恋した少女を描いた物語。
その少女は、転校して来た時から貴樹のことが好きで好きでしかたなかったが、その想いを高校卒業まで結局告げることができなかった。
その少女は悟っていたのである。貴樹が何かの高みを目指していて、自分のことなんか眼中にないんだ、と。その少女は好きな気持ちを一生伝えず墓場まで持っていこうと誓ったのである。


●第三話「秒速5センチメートル」

時が経って、貴樹は高校卒業をしてすでに社会人になっていた。明るい未来への高揚感と期待感に胸を膨らませて種子島を出たはずの貴樹であったが、自分が何を目指しているのかいつの間にかわからなくなり、情熱と純粋な気持ちを失って限界になり、退職してしまう。3年間付き合っていた女性もいたようだが、退職したタイミングで別れを告げられる。そのメールには「1000回メールしても心は1センチしか近づかなかった」と、書かれていた。
貴樹は、明里への淡い想いをまだ捨てきれていなかったようである。このタイミングである「夢」を見る。明里と一夜を過ごしたあの夜のことである。あの時、二人はまた出会えるだろうと確信していた。明里への未練が、貴樹にこの夢を見させたのだろう・・・
同じころ、明里は新しい男性といよいよ結婚することになっていた。そのタイミングで「夢」を見た。貴樹と同じ夢である。明里はこの瞬間に貴樹への想いを断ち切ったのであろう・・・


●エピローグ

そして、ここである曲とともに流れる映像。貴樹が転校してから、二人はしばらくは文通していたらしい。二人は想いを馳せていたのだが、高校生になってからはしだいに文通が途切れるようになり、結局疎遠になってしまった。お互い、自宅のポストを開けたり、郵便ポストをふと振り返ったり、そこにいるはずもない相手をまるで探すかのような二人の姿が、とてつもなく切ない・・・
お互い大人になって、それぞれ別の道を歩み始めた二人だが、「夢」を見た日はなんとなくそこにいるような気がして、ふと探してしまう。交差点で、向かいのエスカレーターで、明け方の街で・・・

「言えなかった好きという言葉」。貴樹と明里の気持ちは通じ合っていたけど、おそらく一回も交わされなかったであろう「好き」という言葉。あの時、その言葉を口にしていたら・・・「夢」を見た二人はそうを思っていたのだろうか。


”いつでも捜してしまう どっかに君の笑顔を
急行待ちの 踏切あたり
こんなとこにいるはずもないのに”

踏切を通りすがった男女。お互いに気付き、ふと振り返るも、踏切を通る電車が遮ってしまう。「こんなとこにいるはずもないのに」と思いながらも、貴樹は踏切の先を見つめていたが、二本目の電車が踏切を通り終わるころには、もう女性はいなくなっていた。
貴樹は何を思ったのだろうか。最後はすがすがしい笑顔で、歩みを始めるのであった。


・・・・One more time, One more chanceの曲とともに流れる最後のエピローグは、言葉で表現できない切なさである。これまでの静かなストーリー調とは対照的な、もはや暴力的といえるほどのエピローグの情報量が脳天を突き、感情の高ぶりを爆発させ、涙腺を殴ってくる。まったく、なんというクライマックスの魅せ方であろうか。一言で言えば「初恋を諦めきれなかった男、初恋を断ち切った女」という何も特別ではない物語なのであるが、たたみかけるような映像で思わず心を揺さぶられてしまう。もう、エピローグだけを何十回と繰り返し見てしまうほど、好きである。

I wish I'd met you one more time,
I wish I'd had one more chance to meet you,

ああ、切ない・・・

投稿 : 2019/10/13
閲覧 : 234
サンキュー:

7

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

甘酸っぱい想い出

人は変わっていく。。寂しいことかもしれないけど、それは決して悪いことばかりではなくて、前向きに今を生きているんだと思う。
これはその、それぞれの時間を切り取った話。

(桜花抄)
思春期の甘酸っぱい恋の話。

大雪で電車がどんどん遅れて不安と焦る気持ち。すごくわかる。
今だとスマホで連絡できるけど、そういうのがなかった頃ってこんな感じだったよね。。

ちゃんと待っててくれた明里。そして雪の中でのキス。
なんかこういうの詩的な感じでいいな。

(コスモナウト)
花苗いい子だな。遠野は花苗へのやさしさは残酷だと気づけよ(-_-メ)
花苗のその後もみたかったかな。

(秒速5センチメートル)
踏切ですれ違う二人。新海監督ってこういうシチュエーション好きですね。
遠野は過去に縛られすぎ。こんなぐちぐちしてる男は嫌いだな。
想い出は大切なものだけど、それに縛られたら前に進めないよ。

もっと前向きに今を生きていく話にして締めて欲しかったです。。

最初の思春期の恋はすごく良かったんですが、終盤の話の展開はちょっと残念でした。

投稿 : 2019/10/02
閲覧 : 286
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アンチテーゼ

一生叶わぬ想いを引きずり抜け出せない苦しみ。
暗く残酷に描かれるこの世界。
これは新海監督が伝える、次に繋げる「アンチテーゼ」。

〈簡単なネタバレ〉
{netabare}
第一章【桜花抄】
閉じ込められる電車の中で抱く不安と恐怖感。
彼が想う「明里がいなければ」という気持ちは叶わず、深夜の駅で彼女は待っていた。
最悪の結末として。
そして彼女への手紙を無くした時、もし彼は帰える事が出来たなら、
それは初恋の思い出で終わっていたかも知れない。
失うものをしっかり失って。
そしてここから彼は『秒速5センチメートル』の世界に閉じ込められて行く。

第二章【コスモナウト】
花苗の視点で描かれる世界。
もし花苗が告白していれば、貴樹がいる遠い世界に行き、彼を救い出すことが出来たと思う。
しかし彼女は諦めそれをしなかった。彼はそれを待っていたのかも知れないのに。
そして彼は続ける。「たったひとつの水素原子にさえめったに出会うことない、
想像を絶するくらい、孤独な旅」を。

第三章【秒速5センチメートル】
荒廃と絶望。
理沙は彼を真剣に愛していた。だから彼を救い出そうと三年間もメールを出し続けたんだと思う。
しかしその世界に閉じ込もる彼はそれを拒んでしまう。
彼が想う明里はいつの日か本を読み切り「終わり」を迎える。
彼女にとっては既にただの昔の思い出となり、貴樹は未だにその世界に閉じ込められている。
明里はもうその世界にいないのに。
その後すれ違う踏切で、当然彼女は立ち去ってしまう。
{/netabare}

この絶望は、手紙を失い、そして言葉で伝える機会を逃してしまったことから始まった。

気持ちを伝える事の大切さ。
人は、想いを伝え、時に叶わぬ恋を断ち切り思い出にすることで、
孤独の世界に入り込むことから逃れられる。

きっとそう言うことなんだと思う。

投稿 : 2019/07/23
閲覧 : 307
ネタバレ

gussan さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

軽い気持ちで見るべきではない。心に余裕がある時に、懐かしい気持ちを思い出すために見る映画。
山崎まさよしの One more time,One more chance がとてもいい味を出している。

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 206
サンキュー:

2

ネタバレ

かいかい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

踏切なげぇなオイ

小学生の恋愛を引きずってる痛い男の物語たけど、背景の美しさと山崎まさよしが僕らをおセンチな世界に連れて行ってくれる。いつでも探してしまうこと間違いなし。

投稿 : 2019/07/05
閲覧 : 182
サンキュー:

4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

断ち切る想い

「あのキスの前と後では、世界が変わってしまった」

もしあの日、深夜の岩舟駅で待つ明里がいなければ、そして手紙を失うことが
無ければ、その後も彼女を想い続ける苦しみを持たずに済んだかも知れない。

鹿児島で出逢う花苗。恋人のように寄り添いながらも、彼は遠い場所を見てる
と諦め告白をしなかった。もしあの時彼女が告白をしていたら貴樹は苦しみか
ら逃れられたかも知れない。優しい彼ならきっとそれを受け入れていたはず。

そして現実を見れない貴樹は、その後もその世界に閉じこもる。

理沙と付き合い、現実と向き合おうとする貴樹。しかしそれでもその世界を
抜け出せず苦しむ貴樹は仕事を辞め、理沙に別れを告げられる。
「1,000回もメールしても、心は1センチしか近づけなかった」と。

その後、踏切で出逢う明里と貴樹。電車が通り過ぎたそこには、既に想いを
断ち切っていた明里は当然その場にはいなかった。


彼は明里と過ごした『秒速5センチメートル』の世界から無事に抜け出すこ
とが出来るのでしょうか。

あの後振り返って前を向いた彼は想いを断ち切れるだろうと僕は思いたい。

投稿 : 2019/07/03
閲覧 : 178
ネタバレ

nan-nan さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

意外と現実派!

色々美しいアニメを観てきましたが、新海監督の画は本当に綺麗ですよね✨
ストーリーもハッピーエンドで終わらない辺りがツボです!
ってか、ハッピーエンドで終わっていたらココまでの評価はしませんでした!
自分と重なる部分もあるので余計に感情移入してしまうんです…。
自分が相手を好きでいて、その相手も自分を好きでいてくれるなんて奇跡です✨
そんな甘っちょろい設定でなくて良かったです!

音楽的にも山崎まさよしさんの歌、ハマりまくってましたね(^^♪

本当に個人的にですが良作と呼べるな!と思いました。

投稿 : 2019/06/29
閲覧 : 240
サンキュー:

5

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

見終わった後モヤっとする人に読んでほしい俺的解説

なぜ多くの人がモヤっとすると受け取るのか?

答えは簡単で一幕、二幕と違って三幕は主人公自身が自らの心情を言葉であまり語らず感情移入しにくいからだ。
その為、鑑賞者は映像から主人公の心情を読み取らなければならない。
また言葉で心情を語る一幕二幕とのギャップで映像が読み取りにくくなっているためであると考えられる。

ではなぜそのような演出ななっているか?

なぜならば一幕二幕では「代替え不可能で絶対的な恋愛体験」について主人公自身が理論先行で思考し肯定しようとするためだと思う。ゆえに葛藤は演技として喋らない頭の中の言葉で自分自身が語られる。
しかし三幕では主人公の成長によって社会に放り込まれ「代替え不可能で絶対的な恋愛体験」について思考し肯定する暇もなくなる。主人公は気づけば「代替え不可能で絶対的な恋愛体験」が不可能だったことに気づきはじめ思考しなくなっていく。主人公は主観的な自分から客観的な自分へと少しずつ変化していき自分語りは減っていくため言葉で自身を語らない。

それでも過去の恋人の影を追い求める。
そして怒涛の結末エンディングを迎える。

春という季節のモチーフや
鮮やかで明るい色
肩の力が抜け
踏切が上がるシーンで微笑し
靴がアップで写され
地に足の着いた大人として振り向いて過去と決別し
前を向いて歩いていく

主人公は、自分の心の中にあり「代替え不可能で絶対的な恋愛体験」を今となっては実現することが不可能だと肯定し大人になって前に進んでいく
これはある種の喪失感を伴い過去の束縛からの解放を意味する
だからこそ淋しくもさわやかに感じるなる

だから私は、五センチメートルを繊細な主人公が長いあいまいな失恋を経験し幼少期の終わりを迎える話だと思っている。
決して憂鬱なアニメではなく。憂鬱を乗り越えて一歩前へ大人になるアニメ映画なのである。
だからこそ一部の鑑賞者には強烈なノスタルジーに苛まれるのである。

投稿 : 2019/03/02
閲覧 : 369
ネタバレ

ip さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

秀逸なラスト。これぞ新海ワールド

 3話目に関してはじめはよく思わない人も多いであろう本作のラストシーン。幸せでは終わらない救いようのない最後。私も、当時中学生で観た時は、数週間胸のモヤモヤが晴れなかったのを覚えている。
 しかし、時として、昔のことはいい思い出として心の片隅に置くこともまた必要なことで有り、貴樹はそれが不完全な形で残っていたからこそ、他の女性ともうまくいかず、いつまでも明里の存在(言葉)が頭に残っていた。
 最後のシーンは貴樹が今までの事を思い出として変え、新たに歩き始めようとするシーンであり、決して、今後も報われない悲惨な男を暗示したシーンではない。ハッピーエンドとは行かないけど、それでも彼女との再会が前に歩き出すきっかけになったのだとしたら、それはバッドエンドとは言わないのではないか。良くも悪くもとれるラストは本当に新海監督の作品の持ち味(新海ワールド)だと私は思う。
 
 それにしてもこういった「ありそうでない話。思春期特有の恋や夢への苦悩」が作中に入っていて、ラストも良くも悪くもとれる。胸にシコリの残る作品が持ち味だと思っていたのに何故「君の名は。」では完全なるハッピーエンドを作ったのかは未だに疑問であり、不満。(あと作中の歌が4曲は冷めた)精々記憶が無いくらいか……。
 「天気の子」どうなるかなぁ。
 

投稿 : 2019/02/27
閲覧 : 282
サンキュー:

3

ネタバレ

クワル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

切なさだけが残る

切ない。

けどそれだけ。
もう一度観ることはないだろうな。

「コスモナウト」以外は観るのが苦痛に近かった。
テーマ性のないノンフィクション映画を観せられている感じ。

最後の主人公とヒロインの境遇の差はどこから来たのだろう?それを表現して何を言いたかったのだろう?
そして、新海作品ファンの人は、この作品のどの部分を高く評価しているんだろう……。

自分の理解が及びませんでした。

投稿 : 2019/02/19
閲覧 : 356
サンキュー:

2

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秒速5センチメートルのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
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秒速5センチメートルのストーリー・あらすじ

東京の小学生・遠野貴樹と篠原明里はお互いに対する「他人には分らない特別な想い」を抱えていた。しかし小学校卒業と同時に明里は栃木へ転校してしまい、それきり会うことが無くなってしまう。貴樹が中学に入学して半年が経過した夏のある日、栃木の明里から手紙が届く。それをきっかけに、文通を重ねるようになる2人。しかしその年の冬に、今度は貴樹が鹿児島へ転校することが決まった。鹿児島と栃木では絶望的に遠い。「もう二度と会えなくなるかもしれない…」そう思った貴樹は、明里に会いに行く決意をする。(アニメ映画『秒速5センチメートル』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2007年3月3日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
5cm.yahoo.co.jp/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%92%E9%80%9F5%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A1...
主題歌
≪ED≫山崎まさよし『One more time, One more chance』

声優・キャラクター

水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美

スタッフ

原作:新海誠、 監督:新海誠、脚本:新海誠、作画監督:西村貴世、美術:丹治匠/馬島亮子、音楽:天門

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