たナか さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
Vol.9 異世界再生譚
人気シリーズのシーズン9の日本語版。
番外編的な作りには賛否あるのかも。
ジャパンリスペクトな見た目と設定だが作りはアメドラなのでモノローグでの心理描写みたいな心の声で今こう思ってますみたいな解説や説明はわざわざしません。脳死で見ると説明不足ダー掘り下げガー感情移入ガーキャラの魅力ガー共感デキナイーなのかも。上級者を気取りたいのなら背景などに数々の考察用小ネタが仕込まれているのでマニアもニッコリ。ただしフリーレンのような「ほらほらここ見て!」ってな親切さは無い。ほぼ誰も触らないし軽く見過ごせるレベルのさりげなさなのでそんなの気にせずスルーしても楽しめる懐の広い作りはさすが。
ボコボコに大敗を喫したルビーたちが異世界転移での再生譚。自らの意思で戦い続けるも数々の犠牲者を出してきたことに迷いが生じてきた中でのターニングポイント。異世界でのあれやこれやに翻弄されるうちにバキバキに心が折れていく中でのなんやかんやで復活を遂げ無事に戦線復帰するまで。本編の進捗には一切関わらない番外編的な異世界での再生譚に1シーズンを費やすのでイベントクリアで問題解決して覚醒!みたいなご都合感がないのはいいというかたくさん尺使ってるのでまあ当然か。常に最前線なのでネームド戦死者がいても当然で失策はありつつもベスト寄りのベターな実績ではあるが、もうすでに一般人が周りにいない局面なので誰もそれを伝えられないしたとえ言われたとして納得感は無いし気休めにも慰めにもならないでしょう。そこで場面を変えて全員一気に済ませてしまうという力技。これでもう今後のシーズンはウジウジグダグダデモデモダッテとイジケなくてよくなる。
自分自身の弱った心と向き合うみたいないかにもジャパンの深夜アニメみたいな感じだが、ほぼ同じ尺を費やしたにも関わらず氷結みたいな凄まじいゴミと違うのはさすが本家。よくある可哀想なアタシにはしないし、ちゃんと全員済ませてる。そもそも厨二感も軽めで大仰さも派手さもなく人数までも少ないrwbyでfateみたいなプロレスやっても失敗するのは自明だった。ついでにバトルもゴミだったが。いうて本作の魅力の一つの殺陣はシリーズを重ねるたびに総じて劣化はしているものの、今回のラストバトルはなかなかのアツい出来で久々に満足できるレベルで良かったと思う。ちゃんとチームプレイしている希少なアニメ。しかしCGアニメも増えてきた昨今、作画は流石にもうちっと頑張って欲しい。
まだまだ終わりそうに無いが最後までやり切って欲しい。