「アルドノア・ゼロ(TVアニメ動画)」

総合得点
87.2
感想・評価
2726
棚に入れた
14313
ランキング
162
★★★★☆ 4.0 (2726)
物語
4.0
作画
4.1
声優
3.8
音楽
4.1
キャラ
3.8

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ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

良いヒキだった

[最終話まで見て]

あおきえい、虚淵玄、志村貴子、澤野弘之、Kalafina。こんなメンバー知ったら見ないわけにはいかないでしょう。

1話見ての感想
{netabare}ツカミとしては非常に良かった。
1話の流れは最近だと進撃の巨人やシドニアの騎士を彷彿とさせる。
日常生活シーン兼世界観説明をある程度の時間を掛けてやっておいて、ラス前数分で一気に物語を動かして、最後に圧倒的戦闘力をもつ敵と遭遇させる。
これはディザスターものやパニックものの導入としては典型的な流れなんだが、ここまで綺麗にやってくれると心地良い。どうやってコレと対峙するんだ?と否が応でも続きを気にさせる。

内容を少しだけ細かく。
まず、日常生活を描きつつの世界観説明。
これをダラダラやり過ぎるとカッタルいものになるんだが、細かく場面転換をして各人物にスポットをあてながら、きな臭さや組織のゴタゴタをスパイスとして効かせてそのダルさを巧く消化している。

そして物語を動かしてから。
きな臭い会話のお陰で誰が何の目的で行ったのか想像させるテロ。
そして圧倒的な力で降下してくる火星軍。
火星軍のワガママっぷり。いやはや。いい感じ。
おっさんがあの声で杖持ってると、そのうち火の魔法を使いそうに思えてくるが。

そして最後。
その惨劇に対比させる、幼い兄弟の流れ星への祈り。
これを入れてあげることでグッと物語が引き締める。
ある場所での惨劇が対岸からは美しい光にしか見えない。これは現実社会でもよくある話。{/netabare}


3話まで見ての感想
{netabare}やろうとしているであろうこと。
1、知恵と勇気を振り絞って強大な敵に立ち向かう
2、地球及び火星の各陣営内にも色んな思惑が交錯している
3、伊奈帆、スレイン、姫様、インコ、カーム。この辺の恋愛模様?
4、ユキ姉、鞠戸大尉、ダルザナ。この辺の恋愛模様?
5、伊奈帆の成長及び変化
どれも良く描けている。

はてさて、メインになるであろう1。
良く描けていた。ゲーム攻略やミステリーの謎解きをしているような感覚で、見ている側もただ与えられるだけでなく、物語に参加出来るような仕組みをとっている。
2話で敵の特性を綺麗に提示し、3話までの1週間で
「こいつをどうやってたおすのだろう」
と推察させることに成功している。
今後は、火星側が連携をとれていないってことで、1体敵が出てきては攻略法を探して倒していくという大ボス攻略ゲームのような話になっていくのであろう。
謎解きの末にポンと膝を叩きたくなるような展開を期待したい。

次に気になるのが5。
伊奈帆があまり感情を表に出さないのはストーリー上の仕掛けだろう。どうしてああいう性格なのか、はあんまり問題ではない。そういうヤツなんだ、と思っておけば良い。
今後、ストーリーを進めていくと、冷静沈着な伊奈帆が激高し取り乱す場面が出てくると思う。
はたして、それがどんな時でどんな場面なのか。
その時は彼への共感と彼の変化にドッと心を持っていかれる、そんな展開を期待したい。

ほかは、まぁ、おまけ程度と思っておこう。{/netabare}

OPの映像メモ
{netabare}川の水面→橋→空の縦パン。フェイトゼロ1期OPと同じ入り。フェイトゼロで好評頂いた私の作品ですよ、という監督の宣言。
伊奈帆。荒廃した都市。屋外で開けている。光が差し花も咲いている。陸を歩く。
スレイン。綺麗な室内。だが無機質で薄暗く閉鎖的。鳥のショットを入れるなど空を飛ぶ。
これにより描かれているのは地球と火星の立場の対称性。
青い空。二筋のひこうき雲。そこに手を伸ばすも届かない。水に寝転ぶ姫様。水面には二筋のひこうき雲が姫様を貫くように写っている。伊奈帆とスレインの立ち位置か、地球と火星か。交わることの無い象徴。

あとは後々追記。どうにもここからラスト前までOPは息切れしてる気が。

銃を構える姫様が誰を狙っているのか。はてさて。
LET JUSTICE BE DONE,THOUGH THE HEAVENS FALL
天国が堕ちたとしても、正義を貫きなさい。それぞれが抱く正義、とは。{/netabare}

4話見て無粋に感じたこと
{netabare}4話から虚淵玄脚本ではなくなり、シリーズ構成の高山カツヒコの脚本となった。
だが、示された方向性には綺麗に従っているし、わだつみの艦長と副長のモテない理由の会話も面白かった。
そんな4話の中で、一つだけすごく気になったことがある。
何かというと、伊奈帆の最後の台詞。
「そうかも」
言わせなくて良い。いらない。いらなすぎる。完全な蛇足。
そこは見てる側に感じさせて欲しいし、任せて欲しい。
チラッと姫様に視線を送るだけで十分。
こういう心の機微は言葉に出すと無粋。{/netabare}


最終話まで見て勝手に想像(中途半端)
{netabare}レイリー散乱と屈折の話は、その後にちゃんと屈折を利用して敵を倒す云々みたいな伏線にしろよ
とか
世界各地に城が落ちてきてたけど、なんであの城一つ陥落させたことが地球の勝利になるの?
とか
いろいろ細かいことが気にはなるが、分割2期ものとして、2期への興味をひかせる良いヒキだった。
こういうヒキなら2期の予想をしてみたくなるってもんだ。

姫様
勿論死んでない。姫様崇拝のスレインにより火星に戻される。記憶喪失or記憶操作により地球での出来事は忘却。時々偏頭痛で「何か重要なことを忘れているような・・・」

スレイン君
姫様を助けて直接身柄を皇帝に引き渡す。この手柄により姫直属の近衛騎士長に。姫を守るために姫を政治利用しだす。

イナホ君
勿論死んでない。姫の身柄を保全してくれていたお礼で急所は外されている。だが、怪我の影響があり、姉ちゃんもつけてた補助具を着用。
スレインが最終話でアルドノアドライブを起動出来たことにより、アルドノアドライブの起動能力は皇帝一族の口づけだと判明。よって、姫を人工呼吸したイナホもアルドノアドライブの起動能力がある。


これを踏まえて。

1期と真逆なことをするのかな、と。
スレインに政治利用される姫の状況を憂いたイナホが感情に任せて姫様救出作戦を決行。
種子島に眠る火星カタフラクトを起動させて火星と対決=テロ行為。
コレに対し、公的に私的にも姫とイナホを合わせるのはまずいと判断したスレインが騎士長権限を使用して冷静に対処。

これを基本路線。
1期がリアルロボvsスーパーロボだったので、2期はスーパーロボvsスーパーロボで。


なんか思ったら追加記入
{/netabare}

オリジナル作品の分割2期は、2期目がどうなるか、を勝手に想像して楽しめる。つまらない作品ならその想像をしようとも思わないんだが、本作はどうなるのか想像したくなる。
それだけで、十分成功した1期だったと思う。
3ヶ月、楽しみにしよう。

投稿 : 2014/09/22
閲覧 : 408
サンキュー:

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