rokirokino さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
世界観の構築やテーマは良いが、後半は世界観の広さの割に規模が小さく見える
今のところシーズン1しか見ていません。
世界観の構築やテーマは良かったし、特に前半の大体1話完結のあたりは
未来の世界における多種多様な犯罪の在り方と犯罪の定義を問うもので
各キャラにスポットも当たる内容だったので良かったと思う。
後半も、シビュラシステムの真実については面白いと思ったが、
シビュラシステムが大層な物であるという描き方をしていながら、
たった1人の例外を追うのに苦労してる所がショボく見える。
ただの公安の1組織の内1人が欠けて1人が弱体化しつつあることを懸念して
主人公に情報を公開してしまうスケールの小ささも引っかかる。
全能の存在ならそんぐらいなんとかしたら?と思う。
常守朱の言っていることや考えは非常に好きだし正しいと思う。
法律を守るべき存在が法律を越えた正義に手を出してしまうという話の答えとして「それでも法律に従うべき」という考えに至る主人公
(LOST JUDGEMENTのキムタクのように)は好きだ。
「法律を守るべきだ」という意見は規律的で一見冷たく聞こえるが、
法律とは犯罪を憎む人々の思いの積み重ねであるという言い方をすることによってそこに温度を与えているのが良いなと思った。
だがシビュラシステムと常守の問答はシビュラシステム側がバカに見える。
やはり全能の存在でありながらいくらでも反論できる事しか言ってないのが引っかかるので、1期を通しても解決しないシビュラシステムという大きな敵の割にショボく見えてしまったのがこの評価の要因。
スケールがショボく見える要因として槙島も大した奴に見えなかったのもある。
やってる事はシビュラシステムに異議を呈するという点でまあまあ筋が通っている気はするが、前半も後半もけっこうすぐやられちゃってるのがうーんって感じ。
「狡噛が槙島の考えを極限まで理解できる」と言うのも、
そこに納得させるロジックがなくて、
全てにおいて狡噛がこうだと言えばその通りになる感が強い。
それは槙島の考えが読めているように描写できているのではなくて、
脚本上そう描いてるからそうなってるだけだよねっていうように見える。
あまりにも狡噛の予想通りに行き過ぎてるから脚本の都合感が凄い。
あと結局殺して終わるんかい、そこは常守が止めてほしかったけどな。
まあ狡嚙の失踪が次シーズンに続いてストーリーが展開していくだろうし
そこは許容範囲。
後はキャラの掘り下げも個人的には少ない。あまり感情移入できない。