ひろたん さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
暗い、暗いなぁ・・・。タイトル、作画、劇伴まで、徹底して暗い・・・。
「聖杯戦争」って、なんだかちょっと古臭くない?と言うのが最初の印象。
もちろん2006年の作品なので古いことは確かなのですが、なんだかもっと昔のような。
と、思っていたら、アーサー王とエクスカリバーが登場。
さらにギルガメッシュやアヴァロンも登場し、まるでFFの用語集・・・。
なるほど、本当に昔からある聖剣ファンタジーの王道の題材、古典中の古典でしたね。
それにしても、この物語は、なんだか暗い雰囲気のまま淡々と進みます。
ギャグがところどころに入っていますが、やっぱり暗い。
主人公が自分を語りながら進む物語ってどうしてもこうなりがちですよね・・・。
それに加えて、劇伴がものすごく暗いせいもありますね。
作品タイトルの「Fate」の意味は運命ですが、これがまた暗い。
なぜなら、Fateは、不運な「宿命」を意味し、悲観的に使われるからです。
「宿命」とは、 前世からの因縁因果で、生まれる以前から定まっている運命です。
なお、Destinyは、託された運命であり、楽観的で偉大な結末が暗示され対照的です。
やはり、タイトルからしてこの作品は暗いんですよね。
主人公は、前半、大口たたくわりにはあまり活躍できないので、イライラします。
でも、後半、本領発揮と言ったところでしょうか。
ヒロインは、最初、裸を見られても恥ずかしくないと言う男勝りのキャラでした。
しかし、後半は、純朴な女の子って感じになり、可愛らしく思えます。
物語は、浅く、あまり裏や奥行、捻りがあるようなものではありませんでした。
結末ありきの1本の流れをなぞっている感じがします。
それにより、内容以上に淡々とした感じに見えてしまうのだろうと思います。
■まとめ
Fateシリーズって、すごく作品数が多いですよね。
なんだか壮大で難しいのかなと思って観るのをためらっていた作品でした。
でも、意外とシンプルで分かりやすいストーリー展開でした。
FFを遊んだ人なら馴染み深い用語ばかりなので、すんなりと入り込めると思います。
ただ、逆に使い古された用語でもあるので、あまりウキウキできないかもしれません。
ゲームで初めてエクスカリバーを入手したときのような感動はありません。
古典をモチーフにするとこのあたりが難しいですよね。
物語の最後、ヒロインは、やはり「宿命」からは逃れることはできませんでした。
それでも、とても清々しい終わり方だったと思います。
この物語は、終始暗い感じが続きました。
女性キャラはみんな個性があって面白いと思いましたが、この暗さは少し苦手・・・。
でも、最後の清々しさに、なんだか救われた気がしたのは良かったです。