tinzei さんの感想・評価

2.7
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態：観終わった

同じ完全オリジナルなら『新・北斗の拳』の方が良かった

５部作第５作目、９０分劇場版。

今作は完全オリジナルストーリーで、ケンシロウがシンにユリアを奪われた直後の出来事を描く。

出だしはラオウを倒したケンシロウがユリアと結婚する予定だった場所に来て、ユリアが知らないケンシロウの旅を教える・・・・・・までは良かったんだけど、ユリアが妊娠してたってどういうこと!?誰の子供なの？時期的にはシンかラオウなんだろうけど、もしかして原作に出てくるラオウの息子リュウの母親がユリアってことを匂わせたのかな？


共通キャラの声優は同じだけど、前作群からの共通キャラはケンシロウとユリアしかいないから、さほど気にならない。何より宇梶さんのラオウがいないだけで、聞きやすかった。

『北斗の拳』らしからぬバッドエンドだけど、ケンシロウが非情になる切っ掛けの話だから仕方ない。
完全オリジナルだから過去４作より面白かったけど、同じ完オリなら『新・北斗の拳』の方が面白かった。２作ともストーリーの見応えはあったけど、『新・北斗の拳』は作画のグロテスクさがあったから良かった。この作品にもそういうのを期待してたんだけど、過去４作含めて劇場版だとグロさを抑える傾向にあったから、そこがもったいなかった。


それとどうでもいいことだけど、ヤマン一家の母親が特徴的な髪飾りをしてたから重要人物になるのかと思ったら全くそんなことなかった。だったら髪飾りなんてつけるなよ(笑)


【オリジナル部分】
ラオウを倒したケンシロウはユリアと共にかつて結婚式を挙げる予定だった場所へ行く。
ケンシロウはユリアがいなくなってからのことをユリアとユリアのお腹にいる子供に聞かせる。

シンにやられたケンシロウはたかりにきた狼を殺し再び倒れ込む。
そこにヤマン一家が通りかかり、ケンシロウを助けるが、奴隷商人のグルマに捕まってしまう。
グルマによってシスカという男が収めるゲッソーシティに来たヤマン一家とケンシロウは奴隷として売られることになるが、そこで足が悪く売れ残っていたフウゲンという老人と出会う。
核戦争前は部下だったシスカに呼び出され嫌味を言われたグルマは、同じ奴隷商人のジニアと奴隷対決することになる。
ケンシロウはまだ怪我が癒えず満身創痍だったが、敵の巨漢を倒す。しかしその間にシスカの城に謎の二人組が潜入し、グルマが持っている街の自爆装置のスペアを奪取していた。
ケンシロウの力を恐れたグルマはケンシロウの言うことを聞くようになるが、ケンシロウはフウゲンに先ほどの巨漢を殺さないのは甘さだと言われる。
謎の二人組はボスのジュガイに自爆装置を渡すが、二人組の片方が野心を抱いてることを見抜かれ殺される。
ジュガイがゲッソーに侵攻する。シスカはいつもみたいに奴隷と食料を与えれば引き下がるだろうと考えるが、ジュガイは本気だった。
シスカは籠城しようとするが、生命線である水に毒を入れられそれも叶わない。
ケンシロウはグルマたちに何故シスカのために戦うのか聞くが、実は皆、家族を人質に取られていた。
ケンシロウはシスカを殺しに行こうとするが、フウゲンに止められる。実はフウゲンはシンの師匠で北斗神拳のことも知っていた。
フウゲンはケンシロウに私達を見捨てて逃げろと言うが、シスカを殺しに行ってしまう。
だがジュガイの暗殺を恐れていたシスカに捕まり磔にされる。
ジュガイの攻撃が始まり、ヤマンの息子で実は女の子だったダンやグルマたちがケンシロウを守ろうとする。その過程で、フウゲンからジュガイもシンと同じ弟子だったことを聞く。
しかしグルマがケンシロウを庇い、人質に取られている息子の写真を渡して死ぬ。
ケンシロウは悲しみで磔を破り、ジュガイ軍に立ち向かう。
それをほくそ笑みながら観ていたシスカだったが、もう一つの自爆装置をジュガイの部下に奪われ死ぬ。
雑兵を全て倒しジュガイと戦う。ケンシロウは北斗神拳で圧倒しジュガイを倒す。
ジュガイは死ぬ前に、お前なら平和な街が作れるだろうと、自爆装置を渡す。
喜ぶ皆だったが、生きていたシスカがイスに隠していた自爆装置を起動させ、街は崩壊しケンシロウ以外はみんな死ぬ。