「言の葉の庭(アニメ映画)」

総合得点
85.8
感想・評価
1995
棚に入れた
9510
ランキング
215
★★★★★ 4.1 (1995)
物語
3.9
作画
4.6
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.8

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蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

背景は綺麗ね。

アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2013年5月31日に公開された劇場版作品。
監督は新海誠。

【概要/あらすじ】

東京を舞台とした、一組の男女の物語。

都心にある高校に電車通学をする15歳の少年、秋月孝雄は醒めた性格だった。

雨の日は決まって途中下車をしては1限目の授業をサボり、
新宿御苑の東屋で黙々と靴のデザイン画に勤しむのが、
彼が唯一熱中していることだった。

靴職人になるのが彼の夢だった。

雨が降りしきる梅雨のある日、彼の“指定席”に先客がいた。
平日の午前中に缶ビールとチョコレートを口にする20代半ばの女性。

どこかで会ったような気がするが?思い出せない…。
タカオ(孝雄)は、その女性・ユキノと雨の日の午前には、
公園のいつもの場所で二人だけの時間を過ごすことになるのだが…。

【感想】

新海誠監督は自分の思い描く世界を持っている。
それを形にする方法がアニメーション制作であり、
それは彼にとっての芸術であり文学でもある創作活動なのだろう。

よくある深夜アニメとは一線を画したストイックな映像作品作り。
背景美術の美しさと繊細なストーリーこそが新海誠作品の真骨頂であり、
この作品でも遺憾なく発揮されている。
ある意味メンヘラ気質ともいえる淡い恋の描写が一定の層の共感を呼び、
ファン層を獲得しているのは間違いない。

アニメに美しさと切なさのロマンスを求める人には、うってつけの作風なのである。

しかし反面、気取りきった人間描写が感情移入しにくい。
作品全体に流れる澄ましたオサレ感が何とも言えない。

監督の思うリアリズムが、エンタメ方面でのアニメっぽさを完全に排している。
この作品でも、アニメでやる必要あったの?俳優を使った実写作品で良くない?
と思えるのも事実なのだ。

やはり、新海誠監督が理想とする作品作りへの共感を示せるかで、
好き嫌いが別れると思った。

個人的には、煮え切らないままに終わった『秒速5センチメートル』より納得できるエンドだったし、
一本の線がとおった物語としては評価できると思う。
ただ、やはりアニメとしては面白くはないのである。

作画技術的には多くの美点が存在するにも関わらず、
主題歌の使い方といいフジテレビ系列のドラマを意識してるんじゃないの?と、
漂うオサレ感への抵抗をアニメ視聴者としては拭えない自分にとっては手放しで賞賛できるものではなかった。
新海誠監督が目指す“美しい”ものが、キザに見える自分には合わない。それだけの話である。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/03/04
閲覧 : 498
サンキュー:

78

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