「BanG Dream!(バンドリ!)(TVアニメ動画)」

総合得点
68.3
感想・評価
462
棚に入れた
1682
ランキング
2097
★★★★☆ 3.3 (462)
物語
3.0
作画
3.1
声優
3.3
音楽
3.6
キャラ
3.3

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

バンド、アニメ、視聴者を舐めていたとしか思えない

ブシロードによるメディアミックス作品のTVアニメ化


この作品、ほとんどの方はお気付きかと思いますが、めっちゃ売る気満々、商業集ぷんぷん、2匹目3匹目のドジョウを狙いまくっていますw
ガールズバンドや5人構成といった点は「けいおん!」、CDにアニメPVを付ける点、CGと手描き作画のハイブリッドによるライブシーン、現実のライブでキャストが演奏する点は「ラブライブ!」…主にこの2作品をかなり意識して作られたプロジェクトじゃないかと思います
確かにけいおん!からは約6年、ラブライブもμ'sが活動終了したところでしたし、その狙い自体はアリだったかもしれません
アニメ開始後には「ラブライブ!」同様に音ゲースマホアプリが始動、駅などにはアプリとアニメの広告が貼られまくれ、アニメ自体もMXでは土曜深夜、日曜朝、さらに4月からは木曜深夜と2~3枠を確保、さらにさらに山場となった8話前には「民放のドラマか!」と言いたくなるくらいのCM攻勢が仕掛けられるなど、とにかく金が掛けられている印象でした

このように余りに露骨な商魂から放送前の時点で地雷臭が半端なかったのですが、個人的には多少の期待を持っていました
というのも、放送前に発表されていた曲がどれも良さげだったからですね
他アニメ中のCMやイベント等でしか見る機会はありませんでしたが、曲もPVも少し見ただけでも十分に期待できるものでした…が…


結論から言うと、酷い有様でした
タイトルにも書いたとおり、バンド、アニメ、視聴者を舐めていたとしか思えません

まずバンド描写ですが、先に書いた「けいおん!」は確かに練習しない点だけは思いっきりバンドを舐めていましたが、ことバンド描写、楽器描写に関しては緻密なリアリティを持たせていました
一方この作品はこれらの描写に関してとにかく詰めが甘く、実際にバンドに詳しい人や経験者が製作現場にいたのか甚だ疑問です
バンドをメインに扱っている作品でこれは致命的でした…愛を感じないんです、バンドへの愛を
特に気になった点ですが、長いので折りたたんで箇条書きにします
{netabare}
・OPでメンバーがBa,nG,Dr,ea,m!の文字を持って並ぶシーン。せっかく"Ba"と"Dr"が含まれているのに、Baを持つのはベース(Ba)ではなくキーボード(Key)の有咲、Drを持つのはドラム(Dr)の沙綾ではなくギター(Gt)のたえ。これ、実際にバンドやってる人ならまず自分のパートの文字を譲らないと思います。というか変にBaとDrが含まれてるせいで視聴者としても混乱します。
・7話の文化祭の時点までドラムがいないことに気付かないメンバー。ありえない。
・10話か11話、指に絆創膏を巻きまくる香澄。ギタリストはそんなところを怪我しないし、絆創膏巻いちゃ演奏できん。
・同じく10話か11話、これ見よがしに映る欠けたピック。ピックはちょっとやそっとじゃ欠けないし(普通は弦が先に切れます)、欠けたとしても破片が同じ画面に映ってるのが意味不明。
{/netabare}

続いてアニメという観点ですが、これは主に作画や演出といった部分に集約されます
※これも長くなったので折りたたみます。
{netabare}
この作品のライブシーン以外の演奏シーンや練習シーン、とにかく手元が映りません
ひたすらに顔のアップや後ろ姿が続き、動くことをなるべく避けたカメラワークが展開されます
多くのアニメファンは、全編手描き作画で緻密な演奏シーンが描かれた「けいおん!」や「Angel Beats!」を知ってるんですから、これじゃ手抜きと言われても仕方ありません
またCGと手描きのハイブリッドからなるライブシーンも、CGを組み込んだ意味が感じられませんでした
正直、やってることは他作品のライブシーンと変わらないんですよね…
たとえば「ラブライブ!」の場合はCGにより9人という多いメンバーを同時に踊らせることができ、また派手で大胆な演出・振り付けも可能となっていました
ところがバンド、特に本作のようなSF要素も無いあくまで普通のバンドのライブシーンの場合、描写できることは最初から限られています
ですのでCGを入れたところで、作画の負担が減るくらいで目新しいことはできないんですよね…
そして作画の負担は減った一方で、本格的なライブシーンは13話で計3回
同じ手法のラブライブは同じ13話で5~7回ほどのライブシーンを描き、更には必ず1回全手描き作画のライブシーンを交えていたことを考えると、作画面での体力不足も否めません
{/netabare}

そしてこうした露骨な商魂や詰めの甘さに加え、王道・テンプレを履き違えたようなキャラ造形とストーリー
特に3話のきらきら星は見ていて寒気がしました…スタッフ、あれで感動できると思ったんですかね?
終盤の香澄の声が出なくなる展開もあまりに安直な上に、それまでの香澄の言動がとにかく強引で独善的だったため、見ていて「ざまあ見ろ」と思える始末
さらにはOPのスギちゃんみたいなダサい衣装
もうね、本当に何から何まで詰めが甘い…視聴者を舐めているとしか思えませんでした


ブシロードさん、金があり余ってるのかもしれませんけど、アニメ作るならもっと真剣にやってくれませんかね…



どうでもいいですけどポケモン5世代勢的にはこのタイトルを聞くと、ローブシンやガブリアス、ランドロス、ギャラドス、エアームドあたりを出したくなりますw

投稿 : 2017/04/25
閲覧 : 294
サンキュー:

26

BanG Dream!(バンドリ!)のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
BanG Dream!(バンドリ!)のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

おぬごんが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ