「ワンパンマン(TVアニメ動画)」

総合得点
86.0
感想・評価
2074
棚に入れた
11562
ランキング
211
★★★★☆ 4.0 (2074)
物語
3.9
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

aaa6841 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

無免ライダーがよろしくない理由

弱くても立ち向かう。脆くとも立ち上がる。
拙くても止めず、認められずとも諦めず、一心不乱に前へ突き進んでいく。
そういう姿に感動を覚えることも確かにあるとは思う。
しかし誠に遺憾ながら、無免ライダーを見てそうは思わなかった。

深海王に相対する無免ライダーを描いたあの一件。
あれがよろしくなかった理由を端的に言うなら、あまりにも美しく描いているのがよくない。
不撓不屈の精神に感動を覚えるのはそれが美しいからではない。
泥臭いからだ。

だから大衆はもっと無秩序に描くべきだった。
サイタマが深海王を倒した後に悪態をつく奴が出てきたが、ああいう奴は無免ライダーが戦っているときにこそ登場させるべきだった。
そんな「嫌な奴ら」と、そうじゃない「良い奴ら」が対立することで多様なヒーロー像が生まれる。
たとえそんな奴らであっても残らず救う。なぜならそれがヒーローだから。
見たかったのはそんなヒーロー達の生き様。

なのにこのシーンときたら、皆一様に声を上げて応援しちゃってる。
もはやこの人たちは大衆ではなく観客だ。
命の危機に瀕しているというのに誰も逃げようとしないし、誰も目を逸らさない。
みんなで拳を突き上げて声援を送っている。
大衆が観客だから、戦いは見世物になる。
戦いが見世物だから、言葉が演説にしか聞こえない。
「私は弱いです。でもこうやって頑張っています」
大声で叫ぶ。高らかに謳い上げちゃう。

その光景に子供は泣きだして応援する。それに感化されて観客達は声を上げる。
もはや泥臭さ皆無。優しい世界の完成である。
実に胡散臭い。
ブラック企業の求人並に嘘くさい。
このアニメにアットホームな職場はいらないです。

投稿 : 2017/02/24
閲覧 : 290
サンキュー:

3

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