「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)」

総合得点
87.8
感想・評価
3079
棚に入れた
15704
ランキング
140
★★★★☆ 4.0 (3079)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

実は「いろは」は結構好みw(相性診断♡追記)

阿良々木暦は言った。
友達はいらない、人間強度が下がるから。
人間強度とは如何なるものであるか、
それは知らない。

比企谷八幡には友達がいない。
友達はいらない、なんてカッコはつけていない。
ただ、友達を作るには少し不器用過ぎて少し繊細過ぎただけだ。
そして、学校という所はタイミングを逸するとなかなか修正のきかない厄介な社会なのである。

学校という社会はそこから逃れることを許されないある種の閉鎖空間である。
そこに適応することができないということは、
ある者にとっては現世から退場することを強いられ、
またある者には自らを社会から隔離することを選らばせる。
比企谷八幡はそのどちらも選ばなかった。
彼は、傍観者となることを選んだ。
傍観者、観察者・・・学校という舞台で繰り広げられる人間模様を眺める一観客として学校という社会に存在しようとしたのである。
この試みは半ば成功していた。
目立たぬように空気のごとく他者と関わらない学校生活。
それに彼は満足していた・・・わけではなかった。
もし満足していたのなら、あんな作文を書く必要がない。
彼は欲していた、語れる相手を、語りあえる仲間を、友達を。
女としては多少残念なところもある平塚静であるが、教師としては優秀だ。
そんな平塚静に受信されてしまったSOS信号。
このことによって彼も舞台の上にあげられてしまった。
一観客として眺めていたはずの舞台の上でプレイヤーとして立ち振る舞うことになってしまったのだ。

さて、2期である「続」はプレイヤーとしての立ち振る舞いが板についてきた比企谷八幡の物語である。
{netabare}彼はもうボッチでもなんでもない。
群れることを好まない一人の男子高校生である。
ただ、後遺症により「期待を抱いてはいけない」という強迫観念に囚われているので、せっかく巡ってきたチャンスを生かすことができない。
生かすことができないどころか、チャンスが目に前にあることにすら気づかない傾向にある。
色んなチャンスを棒に振る彼だが、学校内における社会的地位?は著しく上昇している。
もともとクラス内カースト制度の埒外の存在であったため、クラス内ヒエラルキーに属さない独自の存在感を放つようになっている。
その上、文化祭及び体育祭で異彩を放った結果、学校内有名人の知遇を得ることにもなっている。
そんな、もはやボッチではない彼に残された最後の課題、
それは、
他人を心から信頼すること、そして、自らの心を開いてさらけ出すことである。
何人も必要なわけじゃない、
たった一人でいい。
そんな相手が、そぐそこにいるのかもしれない。
そんな出会いは、これが最初で最後かもしれない。
あとは、君次第だ。
頭で考えることが全てではない。
心の、感情のままに振る舞うことが正解、そういうこともある。
比企谷八幡よ。{/netabare}

キャラデザの変更について
最も違和感を感じたのは「比企谷八幡」であるが、
違和感とは言ったものの意外と気にならない。
おそらく、こういう変化が気にならないタイプなのであろう、私は。

モラトリアムとして学生生活について
{netabare}現状をモラトリアムであると認識しながら学生生活を送る。
不幸なことである。
多くの若者は、無意識下でうすうす感づいているにしても、今ある青春を謳歌することに忙しい。
学生時代の仲良しグループが卒業後もグループとして機能するのか、跡形もなく霧散するのか、は後になってみないとわからないことも多い。
が、葉山隼人は予感している、いや、既定の事実として知っている。
この高校生活が、自分に与えられた最後のモラトリアムであることを。
この仲良しグループが、卒業と同時に消えてなくなることを。
彼は与えられた役目を期待以上の出来で成し遂げるタイプの人間である。
そんな彼に与えられている一番の役目は、おそらく、親の期待に応えることである。
文系である彼は、弁護士となり父の跡を継ぐことを期待されている、いや、要請されている。
大学は、東大又は京大の法学部、悪くても中央大学の法学部あたりに進学することを期待されているのであろうし、
大学進学後は、弁護士登録、人脈作りと将来にむけての活動にまい進することを求められる。
彼には「今」しかないのである。
何の利害関係もなく、心の赴くままに友達と付き合う。
そんなことは、高校卒業までの期間限定の特例なのである。
だから、彼は、壊したくなかった。
ウソでも偽りでも、このグループを存続したかった。
「今」を守りたかったのだ。{/netabare}

やっぴーの勝手に相性診断♡
{netabare}作品のタイトルを文字通りに解釈すると、
「予想していた通り、比企谷八幡の若くて青い、笑いあり時には涙ありの恋愛模様は間違っている」
ということになるであろうか。
これはもう大胆に、
「比企谷八幡の恋愛は間違っている」
と要約しちゃっても間違いじゃないよね?
つまり、
「比企谷八幡は自分の恋愛(感情)がどうも間違っていんじゃないかとの疑念を抱いている」というわけだ。
僕もね、同意見。
君の恋愛の方向性は大いに間違っている。

比企谷八幡は自身で自覚しているようにスペックは低くない。
何かをやらせれば、それなりの結果を出す程度にはできる。
場合によっては「それなり」以上の結果を出すことだってできる。
問題は「やらせれば」にある。
彼には決定的に「やりたい」という積極的な意志がない。
彼には「やらなければならない」状況にしてくれる「誰か」や「何か」が必要なのである。
雪ノ下雪乃は同系である。
彼女も理由を必要とするタイプの人間である。
こんな二人がくっついてなんになる?
互いが互いをモチベーションにして行動できるのか?
その可能性まで否定するつもりはないが、
互いに人の心に土足で上がりこむことを良しとしない性格なのだ。
長続きはしまい。
由比ヶ浜結衣は優しい、優しすぎるほどに、そして、甘い。
彼女の優しさは甘さと表裏一体のものであり、
自分も、もちろん他人も、ギリギリまで追い詰めるようなことはできない。
これでは、比企谷八幡は何もできない。
彼は、追い詰められてこそ力を発揮するタイプなのである。
由比ヶ浜結衣の優しさは比企谷八幡の力にならないであろう。
と、以上みてきたように比企谷八幡とメインヒロイン二人の相性は良くない。

では、いってみよう!
やっぴーの相性診断♡
1位 平塚静
今の比企谷八幡があるのは全て彼女のおかげである。できる癖にやる気のないヤツ、そんな野郎にはグイグイ引っ張ってくれるパートナーが必要なのだ。彼女以上の適任がいるだろうか?
2位 比企谷小町
比企谷八幡を知り尽くしている女。年下ながら、良いところも悪いところも全て知り、そのうえで大きく包み込む包容力まである。彼女と居れば安泰である。問題は近親相姦という禁忌を乗り越えられるかという・・・
3位 一色いろは
比企谷八幡となんとかは使いよう。この諺どおり、比企谷八幡は使われてなんぼの存在である。その点、一色いろははよく心得ている。道具は使われてこその存在なのだから。
4位 戸塚彩加
戸塚彩加は天使なのかもしれない。天が比企谷八幡のために遣わした使いに相違あるまい。彼が「八幡~」と一言発すれば、比企谷八幡はなんだってやり遂げるだろう。USAに行けば法律的にもノープロブレム。
5位 雪ノ下陽乃
暴君。人を操り、人を傷つけることを何とも思わないモンスター。そんなモンスターも上手く操れない比企谷八幡はなんだか気になる存在。とんでもないツンデレに化けて、比企谷八幡だけを幸せにするのかもしれない。
6位以下は割愛。
って言うか、もう無理。{/netabare}

投稿 : 2015/08/14
閲覧 : 422
サンキュー:

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