「ラブライブ! 新作OVA(OAD)」

総合得点
61.9
感想・評価
82
棚に入れた
317
ランキング
5041
★★★★☆ 3.7 (82)
物語
3.2
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

劇場版『ラブライブ!』を深読みしたい方にオススメなショートアニメ

『ラブライブ!』μ's(ミューズ)の6thシングルCD『Music S.T.A.R.T』に付属する短編OVA。

当時はストーリーも不思議だけどちょっぴり意味不明。、
第五回総選挙により本作のセンターに選抜された真姫ちゃんが、
怯えるわ、ツンツンするわ、ロリ化するわ、デレるわ…。
真姫ちゃんによる、真姫ちゃんのための、総選挙勝者へのご褒美アニメ。
以上の感想を抱けませんでした。

ですが、劇場版『ラブライブ!』を観て、
私には本作が映画のある種の原型、考察の鍵、ウンチクのネタに思えてきて、
俄然気になりだし、映画を鑑賞したその日に再見しました。


本作は {netabare}真姫が幼いころの自分を思わせる女の子と遭遇。
その過去の真姫が、将来、今の真姫がμ'sのみんなが好きなことを既に知っていて、
その事を今に伝えて消えて行く…。
という過去と現在がないまぜになった不思議な作品。

…でも今の真姫が、みんなが好きなことを伝えられ、
気づかされたことは、みんなには内緒♪
でも本音は歌でひそかに伝えるから、みんな聞いてね♪
という真姫のコミュニケーションのぎこちなさを伝える、
ファンタジー・ツンデレ・アニメに仕上がっています(笑)

この辺りは劇場版『ラブライブ!』に至るまで
一貫した〝ツンデレラ"真姫のキャラ性ですね(笑){/netabare}


一方の劇場版『ラブライブ!』
{netabare}穂乃果が幼い頃、水たまりを飛び越えようとした時、
この時代には存在しないはずの歌{netabare}「SUNNY DAY SONG」のハミング{/netabare}が聞こえてきて、
まだ歌も踊りも知らないはずの穂乃果が、
まるで未来に導かれるように、リズムに乗り、
水たまりを飛び越えてしまう…。
なんとも不思議なシーンで幕を開けます。

さらにNYの路上で出遭った謎の路上歌手。
髪は未来の真姫を想起。でも瞳の色は穂乃果のブルーに近いから未来の穂乃果?
それとも別人?

それでも既に、過去と現在を超越する真姫を、本作OVAで目撃していた私としては、
彼女はμ's解散後、医者を継がずに、歌手を目指した未来の真姫で、
μ'sの今後に悩むリーダー穂乃果にアドバイスするために出現した。

などという妄想を膨らませずにはいられませんでしたw

私の勝手な妄想の信ぴょう性はともかくw
あの路上歌手は未来の視点を穂乃果に伝える
意志であったことは間違いないと私は解釈します。

そして、それがトリガーになって穂乃果の記憶の片隅に封印されていた
かつて未来に導かれ、水たまりを飛んだ過去の穂乃果の記憶が呼び覚まされ、
今の穂乃果に決意を固めさせていくのです。{/netabare}


両作とも共通するのは、今の自分というのは過去の積み重ねはもちろん、
未来からの導きもあって、今があるという思考法だと思います。
荒唐無稽なように思えて、人生ふり返ると
こうした事例は意外とあると私は思います。

例えば昔、私がアニメを見始めたのは、将来『ラブライブ!』もあるし、
あにこれでレビューも書くのだから、
ちゃんとアニメ楽しんどけよという、未来から過去の自分への導きだったのかもしれないw

そう考えると今の人生は相当にロマンチックです♪

唐突に過去、現在、未来が混ざり合う、本作OVAや劇場版には、
意味が分からないという批判も出てくるでしょうし、
私ももっと明快な表現もあるのでは?とも思います。

けれど本作や劇場版は、過去と未来があり、
それらがつながって、今があるという奇跡…。
それを伝えようとした深イイ話なのではないかと私は思うのです。

投稿 : 2015/06/17
閲覧 : 357
サンキュー:

9

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